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ヤフーに記事提供する新聞社

 The Nieman Journalism Labに、米ヤフーに記事を提供する地方新聞が「期待通り」トップページに採用されたときの顛末が紹介されている。いかに馬鹿馬鹿しいか分かるだろう。

 カンザス州の新聞Wichita Eagleが運営するKansas.comが2月、新聞サイトランキングで全米15位に躍り上がった。13日に「生徒がテスト問題の誤り発見」という記事(温暖化ガスのエミッション(排出)をオミッション(無視)とタイプミスされていたことを見つけた話)をYahooがトップページで紹介したからだ。

 直後に、月間ユニークユーザー80万人に満たないサイトに300万人が訪れた。同州トップサイトのKansas City Starの倍を越えるトラフィックだった。
 Kansas.comはバナー広告を掲載していたが、300万人の閲覧による収入は数千ドル(数十万円)にしかならなかった。予告もなく押し寄せたトラフィックで、売った広告は瞬く間に表示回数を満たし、残余広告(Remnant advertising)と呼ばれる二束三文の広告や自社広告しか表示するものがなかったからだ。
 研究によると、残余広告の平均コストは2008年第四四半期に34セントだった。(日本に比べてかなり高い!)。もし、親会社のマクラッチーが全国広告を回せたら、かなりの収入になったかもしれない。

 以前にも書いたが、NYタイムズなどの米メジャーサイトは広告枠を直接売買している。トラフィックが急増した大統領選挙の時に、初めて広告代理店を利用した。
 地方新聞には地方広告しかないし、それが収益の源泉で、営業も地元に特化している。日本も基本的には同様だ。カンザス(「オズの魔法使い」で想像できるだろうが、日本でいう青森のイメージがある)の広告主が、ニューヨークの住民に知らせたいものなどあるはずがない。
 記事をヤフーに提供(この場合は無料でだったらしい)しても、益するのはヤフーだけで、「Wichita Eagle紙は面白いニュースはネットで公開するから新聞を買うまでもない」という印象をヤフーを通して読者に広告しただけのことになる。

【追加】6月18日、NYタイムズの家庭欄の記事がYahooのトップページに紹介された。その直後、最初の1時間に490万PV、次の1時間に420万PVの洪水が押し寄せた。ピーク時間には毎秒7300PVを記録し、大統領選挙の時に記録したアクセス集中記録を更新した。素晴らしいサーバーだ。
 このアクセスでも、NYTは残余広告しか表示できなくなった。担当者は「広告単価が高いビジネス欄にリンクしてくれればよかったのに」。

タンクマン

中国語を習っているとき、思うように話せないので切ないほど卑屈な気持ちになり、先生(東大留学中の女子大生)に「先生、中国も発展したし、日本になんか来ても勉強するものなんてないでしょう?」と言ってみた。
「そんなことはないです。中国にはない学術雑誌も揃っているし、インターネットも自由に見られます」
文字通りの外交辞令だ。
「では、一番驚いたのは何ですか」
「大学の図書館に視聴覚室があって、そこを覗いたら、「天安門」というビデオがあって、見ました。すごくびっくりしました」
「あの、戦車の前に立つ学生は、世界中の人が知っていると思いますよ。中国の人は知らないですか」
「見たことないです。でも、あんなこと、本当にあったんですか」

NYタイムズのLensという写真部ブログにBehind the Scenes: Tank Man of Tiananmenという記事が載っていた。「戦車の前に立つ男」の写真は4種類あり、いずれも、外国メディアが閉じ込められていた北京飯店のベランダから撮影された。1989年6月5日のことだ。






2006年に米PBSのドキュメンタリー番組「The Tank Man」が写真の男を追跡したが、彼が誰で、あの後どういう人生をたどったのか分からなかったそうだ。

追加:その後、現場の写真が見つかったそうだ。これを見ると、通りレベルの写真ではこれほど有名な写真にはならなかっただろうということが分かる。当局は、カメラマンをホテルに閉じ込めることで、絶好の撮影ポイントを提供したわけだ。

Google Ad Plannerの驚異

 Googleが広告主向けに主要サイトのPVを公開しはじめた。
 興味あるのは広告主向け数字と媒体が主張する数字の乖離だが、早速一覧表を作った人がいる。
 産経のメインサイトであるMSN.comが含まれていないが、それ以外のサイト(サンスポなど)でも数字が突出している。これで黒字にならないなら、要するに「決して儲からないビジネスモデル」なのだろう。
 せいぜい数人の、自分では取材しないサイトしかペイしないのだ。儲けるのはベンダーと通信会社だけだ。そろそろ、やめる会社が出てきてもいいものだ。

サイトUVPV自社発表もしくは通説
asahi.com1100万2億3000万UV約900万人、PV月間3億弱、利用者数545万人
yomiuri.co.jp1300万2億6000万数:641万人、PV3億3000万
mainichi.jp1600万1億7000万UU約1723万/月(2009/3)、利用者947万人
nikkei.co.jp980万3億約600万人、
jiji.com900万7400万利用者461万人
iza.ne.jp1300万1億2000万UU1340万人/月、PV1億1800万/月(2008/12)、利用者742万人
47news.jp350万1700万利用者207万人
nikkansports.com810万1億6000万ウェブサイト上に記載なし
sponichi.co.jp600万9900万ウェブサイト上に記載なし
daily.co.jp380万2100万ウェブサイト上に記載なし
sanspo.com1200万2億3000万UU1240万人/月、PV2億10万/月(2008/12)
zakzak.co.jp380万1億1000万UU330万人/月、PV9330万/月(2008/12)
hokkaido-np.co.jp100万980万PV1728万/月(2008/9)、UU記載なし
tokyo-np.co.jp180万740万ウェブサイト上に記載なし
chunichi.co.jp240万1800万ウェブサイト上に記載なし
nishinippon.co.jp100万610万PV1864万(2008/11)、UU記載なし