1)Web2.0的編集作業
時事通信の湯川鶴章氏がブログでWeb2.0的な出版を紹介している。原稿用紙の往復で半年ちかくかかっていたものが、ソフトバンク出版では、Google Documentsで書いてるそばから編集者の意見・修正・校閲が入るという執筆・編集同時作業で、発売の2週間前の出来事まで書き込むことができたらしい。
携帯で卒業論文を書く大学生がいる時代だ。こういう仕事法が普通になっていくだろう。
ただ、そういう作り方ができる本のジャンルは限られている。湯川氏のような福音伝道師は、常に「私が5年前から言っていた通り」と言い、確かにその通りだが、2年前のものですら「この時点でよくぞ言った」という外れも結構多い。Don't bet against Net(ネットじゃないほうに賭けるな)という姿勢はその通りだと思うが、何が今後も存続可能なのか、言うと行うは全く違う。 (ちょっと、権威への憾みが混じっているかも)
2)アジア初の統合編集局
シンガポールのMediaCorpがNewsHubという統合編集局を立ち上げた。アジア初だという。すべての記者がテレビ・ラジオ・新聞・ネット向けにマルチフォーマットで制作する。経済部と運動部が先行実施していて、10月から全面移行したようだ。新聞はTODAYというフリーペーパーのみで、独占企業シンガポール・プレス・ホールディングのStrait Timesは別会社(一応”ライバル”)。Wikiによると、TODAYは2006年、シンガポールの生活費が上がっていると書いたコラムニストを政府批判をしたという理由で掲載中止にしている。統合編集局は全体主義でもあるわけ。
3)55%が「有料サイトは使わない」
IpsosとPHDが全米2400人を対象にした調査では、55%が新聞雑誌のコンテンツに金を払うつもりはなく、16.5%だけが払うかもしれないという。一方で、WSJなどの有料読者は8割がコンテンツに満足している。Ipsosの社長は「有料化できる。でも、ユニークで強力なデータがないと・・・」と話した。注目すべき事は、同じ出版物のオンライン版とプリント版を両方見る人は、たった3%だったということ。「紙とネットは別の読者」という現場の感触は確かなようだ。
新聞の未来を展望する
財団法人新聞通信調査会が2006年12月に「新聞の未来を展望する(電子ペーパーは救世主となれるか)」という研究レポートを刊行している。電子ペーパー研究の面谷信・東海大学教授がリーダー。このブログのテーマなんてすべて出尽くしていて、3年前の報告書だが、議論は一点も古くなっていない。そして、そのことにこの問題の困難があるように感じられる。
面谷教授は「いま議論すべき事柄」を列挙している。
1)原稿の新聞システムで困っていることは? 電子化して何を解決したいのか? 新聞の維持したい本質的使命とはなにか?
2)電子化されたら、発行・更新の周期はどうなる? 紙面内容や分量は変えないのか? 読者別オーダーメード版を作るのか?
3)紙面サイズはどうする? どのようなレイアウトが理想か?どのような電子媒体を使うか
4)広告収入の確保は? 購読料水準は? 存続する紙の購読料は? 現行の無料ページはどうする?
5)販売店は廃業か? 配送システムはどう移行する? IT弱者にどう紙面を届けるのか
6)全国紙・地方紙・専門紙で電子化に進みやすいのは? 書籍の電子化と新聞の電子化の関係は?
リーマンショック前に書かれた報告書で、広告モデルにいささか無警戒なのは仕方がない。Kindleもない段階で、電子ペーパーに未来を託しすぎているのも仕方がない。
教授が指摘している諸問題は、全然進展していない。
新聞紙に愛着がある「旧世代読者」とデジタルメディアに抵抗がない「新世代読者」を二分していて、旧世代にはいまの新聞のままでよく、新世代向けに新しいプラットフォームを作らなければならないと力説している。電子ペーパーが使いやすくなれば、その世代境界線(歳)を上げられるかもしれないという。そして、この議論から3年、世代境界線がきっちり3年分押し上がってしまった。
面谷教授は「いま議論すべき事柄」を列挙している。
1)原稿の新聞システムで困っていることは? 電子化して何を解決したいのか? 新聞の維持したい本質的使命とはなにか?
2)電子化されたら、発行・更新の周期はどうなる? 紙面内容や分量は変えないのか? 読者別オーダーメード版を作るのか?
3)紙面サイズはどうする? どのようなレイアウトが理想か?どのような電子媒体を使うか
4)広告収入の確保は? 購読料水準は? 存続する紙の購読料は? 現行の無料ページはどうする?
5)販売店は廃業か? 配送システムはどう移行する? IT弱者にどう紙面を届けるのか
6)全国紙・地方紙・専門紙で電子化に進みやすいのは? 書籍の電子化と新聞の電子化の関係は?
リーマンショック前に書かれた報告書で、広告モデルにいささか無警戒なのは仕方がない。Kindleもない段階で、電子ペーパーに未来を託しすぎているのも仕方がない。
教授が指摘している諸問題は、全然進展していない。
新聞紙に愛着がある「旧世代読者」とデジタルメディアに抵抗がない「新世代読者」を二分していて、旧世代にはいまの新聞のままでよく、新世代向けに新しいプラットフォームを作らなければならないと力説している。電子ペーパーが使いやすくなれば、その世代境界線(歳)を上げられるかもしれないという。そして、この議論から3年、世代境界線がきっちり3年分押し上がってしまった。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
抄訳3・ジャーナリズムの再構築
(最後の提案部分だけ)
公共情報のその他の源泉
インターネットにより、政府や多数の市民団体・利益団体による公共情報が入手可能になった。リップマンが90年前に書いたように、ジャーナリズムはデータを他に頼るほかなく、それを最大限活用することが必要だ。
上下院や州議会は議員の投票行動を簡易な形で公開してこなかったが、 OpenCongress.orgやGovTrack.us、WashingtonPost.comが無料で公開している。Princeton’s Center for Information Technology Policyは連邦裁判所の記録を検索できるデータベースを公開した。
政府機関もGovernment Accountability OfficeやSEC(証券関係)、連邦選挙委員会、有害物質排出インベントリーなどが膨大な情報、分析を提供している。 民間では、Taxpayers for Common Sense(1995)が誰が予算編成にクビを突っ込んだか、整理が難しいデータを集めている。Human Rights Watchは、NYタイムズより多い海外特派員を派遣して各国の人権状況を報告している。
ProPublicaとSunlight Foundationは議会のロビー活動のデータベース、オバマ政権の職員の資産公開、景気対策の残高表などを公開している。新興のEveryBlockは、犯罪、通りの閉鎖、レストラン情報など地域の情報を集積している。
データベースはジャーナリズムではないが、ジャーナリズムはデータベースに依存している。連邦政府だけで14の統計局と60の統計事務所がある。その正確性はジャーナリズムが疑問を持つべき水準で、懐疑的に扱う必要がある。データの洪水という危険性はあるものの、記者にあたらしい近道を示してくれる。
独立報道を支えるために何が必要か
我々は、政府による新聞社救済も、欧州諸国のように直接政府補助金(それによって政府批判がなまるということはほとんどないのだが)も、政府による管理経営も求めない。アメリカ人は政府による直接介入に対して根深い不信感があるのだ。しかし、芸術・科学に対する政府支援のようなものまで排除するべきではない。
1960年代、公共放送PBSはニクソン政権に攻撃されたし、90年代にはリベラルだと議会で批判された。全米芸術基金National Endowment for the Artsも90年代に論争を呼ぶ芸術に対する支援で批判にさらされた。政府の金による報道支援はありとあらゆる批判から隔絶するメカニズムが必要である。
アメリカは、建国当初からニュース報道を保護してきた。「表現の自由」の憲法的保証に続き、1792年に郵便法では、新聞の郵送費について公的補助を与え、新聞社同士が無料でニュースを交換できるようにした。1970年の新聞保護法は、同じ都市のライバル紙が編集以外の分野でJOA(共同運営契約)を結ぶことを独禁法対象外にした。もっとも、結果的には、一方の新聞しか生き残らなかったのであるが。
電子新聞の有料配信について複数の新聞が協力するトラストを認めても、独立報道を支援することにはならないだろう。独禁法の免除は読者の利益にならないし、新聞社も求めていない。
有料化の方法について、我々は特定の方法を勧めるつもりはない。市場が決めることだ。新聞は、読者のプライバシーを守る一方で、内容に応じたターゲット広告を開発しなければならないし、書評の本を買うことができるといった電子商取引のシステムも検討しなければならないだろう。単一の経営モデルというのは存在しそうになく、多くの新聞社は、プリントとデジタルの両方で生き残っていく、多様な方法を見いだすだろう。
しかし、大規模な編集スタッフを支える収入はもはやない。パトロン的新聞経営の時代は終わった。アメリカ社会は、いまや、独立報道を支える責任を、ちょうど教育や科学、文化保護などと同じように、寄付と政府支援、政策の組み合わせで負担しなければならない。
すでに、税制では公共報道の非営利団体は税を免除されている。1934年のFCCとCPBは全米の公共放送を資金的に支えている。個人による寄付も、大学や美術館、オーケストラに対するものと同水準まで増えている。
我々の提案は、独立した、独自の、信頼できる報道(特に地域の責任追及報道)を支えるためのものだ。各地のコミュニティーには、営利あるいは非営利の報道団体が競争しつつ協力することが望ましい。
提案1)議会は明示的に、公共報道を主とする独立したニュース機関が非営利団体もしくは低営利有限責任会社(通称L3C)に転換することを容認するべきだ。
提案2)慈善家や基金は、公共報道や責任追及報道に十分コミットしている実績がある報道組織に対して支援を増やすべきだ。特に700以上ある地域基金は地域報道の支援に率先して力を入れるべきだ。上位25地域基金の寄付は240億ドルで、たった1%で現在のすべての報道補助金に匹敵する。
提案3)公共ラジオ・公共テレビは地域報道に向かうべきだ。CPBの改革と連邦政府の資金増額が必要になる。
提案4)大学は地域や州政府、特定のテーマ、責任追及報道について進行中のニュースソースにならなければならない。大学は独自の報道機関を持ち、他のニュース報道グループにプラットフォームを提供し、デジタルジャーナリズムの研究室でなければならない。
提案5)テレビやインターネット企業に課す負担金による全米地域報道基金を創設する。
公共情報のその他の源泉
インターネットにより、政府や多数の市民団体・利益団体による公共情報が入手可能になった。リップマンが90年前に書いたように、ジャーナリズムはデータを他に頼るほかなく、それを最大限活用することが必要だ。
上下院や州議会は議員の投票行動を簡易な形で公開してこなかったが、 OpenCongress.orgやGovTrack.us、WashingtonPost.comが無料で公開している。Princeton’s Center for Information Technology Policyは連邦裁判所の記録を検索できるデータベースを公開した。
政府機関もGovernment Accountability OfficeやSEC(証券関係)、連邦選挙委員会、有害物質排出インベントリーなどが膨大な情報、分析を提供している。 民間では、Taxpayers for Common Sense(1995)が誰が予算編成にクビを突っ込んだか、整理が難しいデータを集めている。Human Rights Watchは、NYタイムズより多い海外特派員を派遣して各国の人権状況を報告している。
ProPublicaとSunlight Foundationは議会のロビー活動のデータベース、オバマ政権の職員の資産公開、景気対策の残高表などを公開している。新興のEveryBlockは、犯罪、通りの閉鎖、レストラン情報など地域の情報を集積している。
データベースはジャーナリズムではないが、ジャーナリズムはデータベースに依存している。連邦政府だけで14の統計局と60の統計事務所がある。その正確性はジャーナリズムが疑問を持つべき水準で、懐疑的に扱う必要がある。データの洪水という危険性はあるものの、記者にあたらしい近道を示してくれる。
独立報道を支えるために何が必要か
我々は、政府による新聞社救済も、欧州諸国のように直接政府補助金(それによって政府批判がなまるということはほとんどないのだが)も、政府による管理経営も求めない。アメリカ人は政府による直接介入に対して根深い不信感があるのだ。しかし、芸術・科学に対する政府支援のようなものまで排除するべきではない。
1960年代、公共放送PBSはニクソン政権に攻撃されたし、90年代にはリベラルだと議会で批判された。全米芸術基金National Endowment for the Artsも90年代に論争を呼ぶ芸術に対する支援で批判にさらされた。政府の金による報道支援はありとあらゆる批判から隔絶するメカニズムが必要である。
アメリカは、建国当初からニュース報道を保護してきた。「表現の自由」の憲法的保証に続き、1792年に郵便法では、新聞の郵送費について公的補助を与え、新聞社同士が無料でニュースを交換できるようにした。1970年の新聞保護法は、同じ都市のライバル紙が編集以外の分野でJOA(共同運営契約)を結ぶことを独禁法対象外にした。もっとも、結果的には、一方の新聞しか生き残らなかったのであるが。
電子新聞の有料配信について複数の新聞が協力するトラストを認めても、独立報道を支援することにはならないだろう。独禁法の免除は読者の利益にならないし、新聞社も求めていない。
有料化の方法について、我々は特定の方法を勧めるつもりはない。市場が決めることだ。新聞は、読者のプライバシーを守る一方で、内容に応じたターゲット広告を開発しなければならないし、書評の本を買うことができるといった電子商取引のシステムも検討しなければならないだろう。単一の経営モデルというのは存在しそうになく、多くの新聞社は、プリントとデジタルの両方で生き残っていく、多様な方法を見いだすだろう。
しかし、大規模な編集スタッフを支える収入はもはやない。パトロン的新聞経営の時代は終わった。アメリカ社会は、いまや、独立報道を支える責任を、ちょうど教育や科学、文化保護などと同じように、寄付と政府支援、政策の組み合わせで負担しなければならない。
すでに、税制では公共報道の非営利団体は税を免除されている。1934年のFCCとCPBは全米の公共放送を資金的に支えている。個人による寄付も、大学や美術館、オーケストラに対するものと同水準まで増えている。
我々の提案は、独立した、独自の、信頼できる報道(特に地域の責任追及報道)を支えるためのものだ。各地のコミュニティーには、営利あるいは非営利の報道団体が競争しつつ協力することが望ましい。
提案1)議会は明示的に、公共報道を主とする独立したニュース機関が非営利団体もしくは低営利有限責任会社(通称L3C)に転換することを容認するべきだ。
提案2)慈善家や基金は、公共報道や責任追及報道に十分コミットしている実績がある報道組織に対して支援を増やすべきだ。特に700以上ある地域基金は地域報道の支援に率先して力を入れるべきだ。上位25地域基金の寄付は240億ドルで、たった1%で現在のすべての報道補助金に匹敵する。
提案3)公共ラジオ・公共テレビは地域報道に向かうべきだ。CPBの改革と連邦政府の資金増額が必要になる。
提案4)大学は地域や州政府、特定のテーマ、責任追及報道について進行中のニュースソースにならなければならない。大学は独自の報道機関を持ち、他のニュース報道グループにプラットフォームを提供し、デジタルジャーナリズムの研究室でなければならない。
提案5)テレビやインターネット企業に課す負担金による全米地域報道基金を創設する。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
アメリカの新聞発行部数が半年で10%減
1)クリスチャンサイエンスモニターの成功
オンラインに移行したCSMは、43000人の新聞購読者のうち93%が週刊紙へ継続契約した。オンライン購読(年間89ドル)は67000人、18000人が割安価格のトライアル版を購読している。ページビューは2割増。廃刊したUSニュース&ワールドレポート誌の読者が「ストレートニュース」を求めて流れてきたという。
月7ドルのニュース要約PDFの購読者は1800人。編集長のコメント付きで記事を紹介するニュースレターだ。
2)アメリカの新聞発行部数が半年で10%減
米ABC(発行部数監査の方)発行部数速報(2009年9月)によると、全米379紙の発行部数は2008年9月の3400万部から3039万部に激減、とりわけ2009年4月からの半年で10%減少した。USATodayが17.5%減、NYタイムズが7.28%減、ロサンゼルスタイムズが11%減、ワシントンポストが6.4%減だった。存続が危ぶまれているサンフランシスコクロニクル紙は25万部、25.82%も減少した。もうダメだ、というより、サンフランシスコ市民よ、ホントになくして大丈夫なのか。
マリオットの新聞サービス廃止のほかに、NYタイムズなどの値上げによる新聞離れ、遠隔地への配達廃止など自発的縮小などが理由。
唯一部数を伸ばしたのがWall Street Journalで0.61%増。これにはオンライン購読者も含まれると思われる。
新聞デスウオッチは、「閲読率が史上最低になった」というアラン・マター氏の分析を紹介している。1940年代には4110万部発行され、人口の31%が読者だったが、現在は13%に届かない。世帯あたりだと、1940年は1.18部だったが、現在は0.33部。
オンラインに移行したCSMは、43000人の新聞購読者のうち93%が週刊紙へ継続契約した。オンライン購読(年間89ドル)は67000人、18000人が割安価格のトライアル版を購読している。ページビューは2割増。廃刊したUSニュース&ワールドレポート誌の読者が「ストレートニュース」を求めて流れてきたという。
月7ドルのニュース要約PDFの購読者は1800人。編集長のコメント付きで記事を紹介するニュースレターだ。
2)アメリカの新聞発行部数が半年で10%減
米ABC(発行部数監査の方)発行部数速報(2009年9月)によると、全米379紙の発行部数は2008年9月の3400万部から3039万部に激減、とりわけ2009年4月からの半年で10%減少した。USATodayが17.5%減、NYタイムズが7.28%減、ロサンゼルスタイムズが11%減、ワシントンポストが6.4%減だった。存続が危ぶまれているサンフランシスコクロニクル紙は25万部、25.82%も減少した。もうダメだ、というより、サンフランシスコ市民よ、ホントになくして大丈夫なのか。
マリオットの新聞サービス廃止のほかに、NYタイムズなどの値上げによる新聞離れ、遠隔地への配達廃止など自発的縮小などが理由。
唯一部数を伸ばしたのがWall Street Journalで0.61%増。これにはオンライン購読者も含まれると思われる。
新聞デスウオッチは、「閲読率が史上最低になった」というアラン・マター氏の分析を紹介している。1940年代には4110万部発行され、人口の31%が読者だったが、現在は13%に届かない。世帯あたりだと、1940年は1.18部だったが、現在は0.33部。
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編集者フォーラムニュース
抄訳2・ジャーナリズムの再構築
新聞によるニュース報道に何が起こりつつあるか
都市部の新聞読者は、テレビの登場で減少し始めた。全国広告と小売り業広告も相当量がテレビに移り、新聞経営はさらに三行広告に依存するようになった。多チャンネル化と非英語移民の増加で、読者の細分化が進んだ。新聞とテレビと所有も、公開企業に集中するようになる。
公開企業による経営とオーナー家族による経営で、報道の質に差が生じるかについて、確かな結論はない。無能な家族経営と優れたジャーナリズムという組み合わせは枚挙に暇がないし、営利追求とニュース報道拡充がしばしば同時に行われることもある。
四半期決算を重視するメディアコングロマリットの経営陣は、編集局や販売地域から離れているため、景気後退期に広告収入が減少すると、コストカットを徹底した。記者や紙面を減らし、夕刊紙は朝刊紙と統合された。クレイグズリストが登場するはるか前から、ニュース報道は減少し始めていた。
インターネットが新聞読者の減少を加速させ、それに対して、新聞社は無料Webで対抗した。振り返ってみれば、これは失敗だった。しかし、当時は、多くの情報が無料であるネット上で、新しい読者と広告を集める狙いがあった。新聞サイトの読者は確かに急増したが、その増加の内実は、検索エンジンやブログのリンクから気まぐれに訪れる、幻の読者だった。Webサイトの収入は頭打ちになり、プリント(紙)部門の減収を補うことはできなかった。
新聞社の収益は急速に悪化し、オーナーがこしらえた債務の利払いにも窮するようになる。LAタイムズ紙やシカゴトリビューン紙、ボルチモアサン紙などを所有するトリビューン社が破綻、デンバーのロッキーマウンテンニュース紙は廃刊、シアトルポストインテリゲンサー紙はオンライン専業に移行、ガネット社のツーソンシチズン紙はブログの集積になった。100紙以上の新聞が土曜版を廃止し、デトロイトの2紙は木・金・日だけになった。
わずか数年の間に、編集記者は半減した。ボルチモアサン紙は400人から150人に、フィラデルフィアインクワイヤー紙は600人から300人に、クリーブランドのプレーンディーラー紙は400人から240人に、ロサンゼルスタイムズ紙は1100人から600人に減った。全米で、1971年に約4万人いた記者は1992年に6万人に増え、2009年に4万人に戻った。多くの都市で、市役所や教育、地域経済、文化、科学などの記者が減り、大きな新聞社では海外特派員やワシントン駐在記者を廃止した。ワシントンを取材する専業記者は2003年の524人から2009年の355人に減った。
この縮小は続くのか
すべての新聞社が危機にあるのではない。競争紙や地元テレビ局がなく、クレイグズリストの対象ではない小都市の新聞は、もともと多くはない記者数を維持している。Webサイトは非購読者には有料で、オンライン限定読者は消して多くはないが、経営者は、これによってプリント版新聞と広告を守っていると考えている。
大手紙も、現在では、有料化の道を探り、iTunesのようなマイクロペイメント、ワンクリック寄付などの技術を議論している最中だ。ウォールストリートジャーナル紙は、一部の記事を除いてWeb版を有料化しているし、携帯端末も有料化することを決めている。有料購読者は100万人を越えているという。英ファイナンシャルタイムズは12万人だ。ミルウォーキージャーナル・センチネル紙は地元アメフトチームのファンに、スポーツ記事を有料配信している。ピッツバーグポスト・ガゼット紙は記者ブログ、動画、SNSなどを有料化している。
ジャーナリズム・オンラインというベンチャーは、数百の新聞雑誌と契約し、ワンクリックで購読料を払う仕組みを開発している。アトリビューターというベンチャーは、記事に「指紋」をつける技術を使い、アグリゲータを特定して、広告収入の配分交渉につなげる仕組みを開発した。
AP通信は、インターネット上の記事を検索し、掲載に支払いを求める方針を発表した。記事提供義務や加盟費支払いを負う加盟社が、経営的な困難に陥り、しびれを切らしたためだ。
グーグルを含め、ベンチャー企業には、閲覧傾向を蓄積してターゲット広告を可能にする技術を提案する会社もある。しかし、これらのアプローチが、ニュース報道を支えるほどの収入をもたらすかどうか、誰も分からない。
美術館のように、個人慈善家や基金が運営する案もあるが、大手の新聞の場合、数十億ドルの規模になる。NYタイムズの記事によると、2億ドルかかる編集局維持だけで、50億ドルの基金が必要だ。ベン・カーディン上院議員は教育目的非営利団体(免税)になることを可能にする法案を提案している。しかし、既に多額の債務を持つ既存新聞社が非営利団体になることは対象にしていない。
オーナーの債務を除けば、多くの新聞事業は利益を生んでいる。そして、多くの編集局は、プリント部門とデジタル部門を統合して、低コストで複数媒体の編集局を再構築している。
報道のリズムは、正午ごろのデジタル部門のアクセスピークと、夕方以降のプリント部門の制作ピークに合わせられ、ビデオ用のスタジオやマルチメディアセンターを併設して、同時に複数のコンテンツを制作できるようになっている。
減少する記者を補うため、他の新聞と協力する取り組みもある。フロリダのライバル紙、マイアミヘラルド紙とセントピータースバーグタイムズ紙は州都の取材を共同で行っているし、ヘラルド紙、パームビーチポスト紙、サンセンチネル紙は地域ニュースを共有している。ペンシルバニア、ニューヨーク、メーン、オクラホマ、テキサスでも同様の共有がある。
オハイオ州の8紙はオハイオニュースオーガニゼーションを組織し、州政治、経済、スポーツから社説、写真まで共有し、調査報道とデータ報道だけを競争関係に置いている。ニュージャージー州のスターレッジャー紙は、30人の若い記者を採用して、地域ニュースサービスを始めた。シアトルタイムズ紙は、プロが編集校閲する読者ブログを作った。同紙はライバルのインテリジェンサー紙が廃刊して、部数が20万部から28万部に増加した。David Boardman編集局長は「ジャーナリズムがなくなるということはどういうことか、市民が覚醒しした」という。
なぜテレビやラジオが代わりにならないか
地域テレビ局も模範的な地域報道をしている。2009年デュポン賞のWTVT局(フォックス系、タンパ)はハービー郡の刑事司法を2年間調査し、無実の罪で服役していた運転手の釈放に繋がった。2008年デュポン賞のKHOU(ヒューストン)は、いくつかの郡で検察官が裁判前証拠開示を拒んでいることを指摘、KNOE(ルイジアナ)はカトリーナ台風後、ルイジアナ州軍が被害地域で略奪をしたことを4ヶ月かけて調査している。
とはいえ、商業テレビ局の記者は、同じ地域の新聞記者に比べて人数が圧倒的に少ない。1999年の調査では、テレビニュースの90%は事故や犯罪、予定通りのイベントだ。最近の経済悪化で、多くの地方テレビ局は取材スタッフや、高額のアンカー司会者を削減し、少ないニュース素材を朝から晩までリサイクルしはじめている。KDNL(セントルイス)やWYOU(ペンシルバニア)は記者を完全になくし、ライバル局からニュースの供給を受けている。系列を越えた提携も始まり、ロサンゼルスではKACLは、NewsCentralという協定でライバルKCBSからニュースの供給を受けている。フィラデルフィアやシカゴでも、カメラクルー、取材ヘリ、街頭レポートを共有している。
過去には、連邦通信委員会FCCは、免許更新時に公共サービスの実績を報告するよう求めていたが、現在では、このような「行動規制」も有名無実となった。
ラジオでも、都市部のニュース専門局を例外として、商業局はほとんど、あるいは全く地域ニュースを扱わない。NY州のWINNSなどのニュース専門局も、わずかな専属レポーターの地域ニュースを除いて、交通情報や天気、スポーツのスコア、通信社電、新聞見出しを繰り返し放送するだけだ。
ラジオ視聴者は、NPRが全国ニュース、国際ニュースを供給する各地の公共放送に集中している。しかし、この地域局で地元報道を供給する局はわずかだ。
現在の公共放送の仕組みは1967年に作られた。準独立の公共放送機構は年間4億ドルの財政支援を受け、番組制作と、(大半を)全国の公共放送局の財政支援に充てている。予算の4分の3は公共テレビに使われているが、公共テレビは事実上、有力局制作番組か、ドキュメンタリー制作者の番組の配信仲介をしているにすぎない。PBSは番組制作能力も取材能力も持たない。PBSのドキュメンタリー番組「FRONTLINE」のプロデューサーは、独自のスタッフと資金を持つ全国規模の取材組織をつくろうとしているが、それでも地域ニュースは増えない。
多チャンネルのCATV、ネット上での動画ニュースなどがあるため、公共テレビの視聴者も、寄付金なども減っている。PBSは傘下の公共テレビ局の合併を勧めている。
公共ラジオの聴取者は2800万人で、公共テレビの7500万人の三分の一にすぎないが、数十年にわたり増加を続けている。Morning Editionのリスナーは1200万人で、NBCのTodayより多い。全国ニュースを掲載するWebサイトを立ち上げ、最近、調査報道の編集者を初めて採用した。17の海外支局を持ち、6の国内総局を持つ。
しかし、NPR配信番組の他に、地元ニュースを報道しているのは、大都市の「旗艦局」だけにすぎない。北カリフォルニア公共放送は、30人の報道記者を配している。2010年にはカリフォルニア大バークレー校のジャーナリズム学科と協力し、500万ドルの基金で非営利報道組織を立ち上げる予定だ。NYタイムズもサンフランシスコ版でこの組織のコンテンツを掲載することを検討している。
南カリフォルニア公共放送は20人、ミネソタ公共放送は50人の報道部門を持っている。これらは、米国公共メディア American Public Mediaという非営利組織の一部だ。NPRは、地域新聞が消えつつある領域に、加盟局の地域報道を向かわせるような提案をまとめている。加盟局に記者を派遣して、調査報道の手法などを指導し始めた。公共放送機構から200万ドル、ナイト財団から100万ドルの補助金を受けて、加盟局共通のデジタル配信プラットフォームを作った。とはいえ、地域報道は、各局でも優先順位が低く、資金も人員も圧倒的にたりない。
以下省略しますが、新聞報道が手薄になった地域報道を補おうと設立された「サンディアゴの声」、サンディアゴの調査報道団体Watchdog Institute、ミネアポリスのMinnPost、アメリカ最大の非営利報道団体ProPublica、Center for Investigative Reportingの最近の取り組み、非営利国際報道のPulitzer Center on Crisis Reportingとベンチャー国際報道機関のGlobalPost、調査報道のプロジェクトに対して寄付を募るSpot.Us、ワシントンオタクのためのPoliticoなどが紹介されている。
都市部の新聞読者は、テレビの登場で減少し始めた。全国広告と小売り業広告も相当量がテレビに移り、新聞経営はさらに三行広告に依存するようになった。多チャンネル化と非英語移民の増加で、読者の細分化が進んだ。新聞とテレビと所有も、公開企業に集中するようになる。
公開企業による経営とオーナー家族による経営で、報道の質に差が生じるかについて、確かな結論はない。無能な家族経営と優れたジャーナリズムという組み合わせは枚挙に暇がないし、営利追求とニュース報道拡充がしばしば同時に行われることもある。
四半期決算を重視するメディアコングロマリットの経営陣は、編集局や販売地域から離れているため、景気後退期に広告収入が減少すると、コストカットを徹底した。記者や紙面を減らし、夕刊紙は朝刊紙と統合された。クレイグズリストが登場するはるか前から、ニュース報道は減少し始めていた。
インターネットが新聞読者の減少を加速させ、それに対して、新聞社は無料Webで対抗した。振り返ってみれば、これは失敗だった。しかし、当時は、多くの情報が無料であるネット上で、新しい読者と広告を集める狙いがあった。新聞サイトの読者は確かに急増したが、その増加の内実は、検索エンジンやブログのリンクから気まぐれに訪れる、幻の読者だった。Webサイトの収入は頭打ちになり、プリント(紙)部門の減収を補うことはできなかった。
新聞社の収益は急速に悪化し、オーナーがこしらえた債務の利払いにも窮するようになる。LAタイムズ紙やシカゴトリビューン紙、ボルチモアサン紙などを所有するトリビューン社が破綻、デンバーのロッキーマウンテンニュース紙は廃刊、シアトルポストインテリゲンサー紙はオンライン専業に移行、ガネット社のツーソンシチズン紙はブログの集積になった。100紙以上の新聞が土曜版を廃止し、デトロイトの2紙は木・金・日だけになった。
わずか数年の間に、編集記者は半減した。ボルチモアサン紙は400人から150人に、フィラデルフィアインクワイヤー紙は600人から300人に、クリーブランドのプレーンディーラー紙は400人から240人に、ロサンゼルスタイムズ紙は1100人から600人に減った。全米で、1971年に約4万人いた記者は1992年に6万人に増え、2009年に4万人に戻った。多くの都市で、市役所や教育、地域経済、文化、科学などの記者が減り、大きな新聞社では海外特派員やワシントン駐在記者を廃止した。ワシントンを取材する専業記者は2003年の524人から2009年の355人に減った。
この縮小は続くのか
すべての新聞社が危機にあるのではない。競争紙や地元テレビ局がなく、クレイグズリストの対象ではない小都市の新聞は、もともと多くはない記者数を維持している。Webサイトは非購読者には有料で、オンライン限定読者は消して多くはないが、経営者は、これによってプリント版新聞と広告を守っていると考えている。
大手紙も、現在では、有料化の道を探り、iTunesのようなマイクロペイメント、ワンクリック寄付などの技術を議論している最中だ。ウォールストリートジャーナル紙は、一部の記事を除いてWeb版を有料化しているし、携帯端末も有料化することを決めている。有料購読者は100万人を越えているという。英ファイナンシャルタイムズは12万人だ。ミルウォーキージャーナル・センチネル紙は地元アメフトチームのファンに、スポーツ記事を有料配信している。ピッツバーグポスト・ガゼット紙は記者ブログ、動画、SNSなどを有料化している。
ジャーナリズム・オンラインというベンチャーは、数百の新聞雑誌と契約し、ワンクリックで購読料を払う仕組みを開発している。アトリビューターというベンチャーは、記事に「指紋」をつける技術を使い、アグリゲータを特定して、広告収入の配分交渉につなげる仕組みを開発した。
AP通信は、インターネット上の記事を検索し、掲載に支払いを求める方針を発表した。記事提供義務や加盟費支払いを負う加盟社が、経営的な困難に陥り、しびれを切らしたためだ。
グーグルを含め、ベンチャー企業には、閲覧傾向を蓄積してターゲット広告を可能にする技術を提案する会社もある。しかし、これらのアプローチが、ニュース報道を支えるほどの収入をもたらすかどうか、誰も分からない。
美術館のように、個人慈善家や基金が運営する案もあるが、大手の新聞の場合、数十億ドルの規模になる。NYタイムズの記事によると、2億ドルかかる編集局維持だけで、50億ドルの基金が必要だ。ベン・カーディン上院議員は教育目的非営利団体(免税)になることを可能にする法案を提案している。しかし、既に多額の債務を持つ既存新聞社が非営利団体になることは対象にしていない。
オーナーの債務を除けば、多くの新聞事業は利益を生んでいる。そして、多くの編集局は、プリント部門とデジタル部門を統合して、低コストで複数媒体の編集局を再構築している。
報道のリズムは、正午ごろのデジタル部門のアクセスピークと、夕方以降のプリント部門の制作ピークに合わせられ、ビデオ用のスタジオやマルチメディアセンターを併設して、同時に複数のコンテンツを制作できるようになっている。
減少する記者を補うため、他の新聞と協力する取り組みもある。フロリダのライバル紙、マイアミヘラルド紙とセントピータースバーグタイムズ紙は州都の取材を共同で行っているし、ヘラルド紙、パームビーチポスト紙、サンセンチネル紙は地域ニュースを共有している。ペンシルバニア、ニューヨーク、メーン、オクラホマ、テキサスでも同様の共有がある。
オハイオ州の8紙はオハイオニュースオーガニゼーションを組織し、州政治、経済、スポーツから社説、写真まで共有し、調査報道とデータ報道だけを競争関係に置いている。ニュージャージー州のスターレッジャー紙は、30人の若い記者を採用して、地域ニュースサービスを始めた。シアトルタイムズ紙は、プロが編集校閲する読者ブログを作った。同紙はライバルのインテリジェンサー紙が廃刊して、部数が20万部から28万部に増加した。David Boardman編集局長は「ジャーナリズムがなくなるということはどういうことか、市民が覚醒しした」という。
なぜテレビやラジオが代わりにならないか
地域テレビ局も模範的な地域報道をしている。2009年デュポン賞のWTVT局(フォックス系、タンパ)はハービー郡の刑事司法を2年間調査し、無実の罪で服役していた運転手の釈放に繋がった。2008年デュポン賞のKHOU(ヒューストン)は、いくつかの郡で検察官が裁判前証拠開示を拒んでいることを指摘、KNOE(ルイジアナ)はカトリーナ台風後、ルイジアナ州軍が被害地域で略奪をしたことを4ヶ月かけて調査している。
とはいえ、商業テレビ局の記者は、同じ地域の新聞記者に比べて人数が圧倒的に少ない。1999年の調査では、テレビニュースの90%は事故や犯罪、予定通りのイベントだ。最近の経済悪化で、多くの地方テレビ局は取材スタッフや、高額のアンカー司会者を削減し、少ないニュース素材を朝から晩までリサイクルしはじめている。KDNL(セントルイス)やWYOU(ペンシルバニア)は記者を完全になくし、ライバル局からニュースの供給を受けている。系列を越えた提携も始まり、ロサンゼルスではKACLは、NewsCentralという協定でライバルKCBSからニュースの供給を受けている。フィラデルフィアやシカゴでも、カメラクルー、取材ヘリ、街頭レポートを共有している。
過去には、連邦通信委員会FCCは、免許更新時に公共サービスの実績を報告するよう求めていたが、現在では、このような「行動規制」も有名無実となった。
ラジオでも、都市部のニュース専門局を例外として、商業局はほとんど、あるいは全く地域ニュースを扱わない。NY州のWINNSなどのニュース専門局も、わずかな専属レポーターの地域ニュースを除いて、交通情報や天気、スポーツのスコア、通信社電、新聞見出しを繰り返し放送するだけだ。
ラジオ視聴者は、NPRが全国ニュース、国際ニュースを供給する各地の公共放送に集中している。しかし、この地域局で地元報道を供給する局はわずかだ。
現在の公共放送の仕組みは1967年に作られた。準独立の公共放送機構は年間4億ドルの財政支援を受け、番組制作と、(大半を)全国の公共放送局の財政支援に充てている。予算の4分の3は公共テレビに使われているが、公共テレビは事実上、有力局制作番組か、ドキュメンタリー制作者の番組の配信仲介をしているにすぎない。PBSは番組制作能力も取材能力も持たない。PBSのドキュメンタリー番組「FRONTLINE」のプロデューサーは、独自のスタッフと資金を持つ全国規模の取材組織をつくろうとしているが、それでも地域ニュースは増えない。
多チャンネルのCATV、ネット上での動画ニュースなどがあるため、公共テレビの視聴者も、寄付金なども減っている。PBSは傘下の公共テレビ局の合併を勧めている。
公共ラジオの聴取者は2800万人で、公共テレビの7500万人の三分の一にすぎないが、数十年にわたり増加を続けている。Morning Editionのリスナーは1200万人で、NBCのTodayより多い。全国ニュースを掲載するWebサイトを立ち上げ、最近、調査報道の編集者を初めて採用した。17の海外支局を持ち、6の国内総局を持つ。
しかし、NPR配信番組の他に、地元ニュースを報道しているのは、大都市の「旗艦局」だけにすぎない。北カリフォルニア公共放送は、30人の報道記者を配している。2010年にはカリフォルニア大バークレー校のジャーナリズム学科と協力し、500万ドルの基金で非営利報道組織を立ち上げる予定だ。NYタイムズもサンフランシスコ版でこの組織のコンテンツを掲載することを検討している。
南カリフォルニア公共放送は20人、ミネソタ公共放送は50人の報道部門を持っている。これらは、米国公共メディア American Public Mediaという非営利組織の一部だ。NPRは、地域新聞が消えつつある領域に、加盟局の地域報道を向かわせるような提案をまとめている。加盟局に記者を派遣して、調査報道の手法などを指導し始めた。公共放送機構から200万ドル、ナイト財団から100万ドルの補助金を受けて、加盟局共通のデジタル配信プラットフォームを作った。とはいえ、地域報道は、各局でも優先順位が低く、資金も人員も圧倒的にたりない。
以下省略しますが、新聞報道が手薄になった地域報道を補おうと設立された「サンディアゴの声」、サンディアゴの調査報道団体Watchdog Institute、ミネアポリスのMinnPost、アメリカ最大の非営利報道団体ProPublica、Center for Investigative Reportingの最近の取り組み、非営利国際報道のPulitzer Center on Crisis Reportingとベンチャー国際報道機関のGlobalPost、調査報道のプロジェクトに対して寄付を募るSpot.Us、ワシントンオタクのためのPoliticoなどが紹介されている。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
抄訳1・ジャーナリズムの再構築
アメリカのジャーナリズムの再構築
アメリカのジャーナリズムは移行期にある。広告に支えられた、新聞社の経済的基盤は崩壊しつつあり、独立した報道の主要な担い手であった新聞そのものも、文字通り、収縮している。19世紀の最後の3分の1の間、ほぼ独占的に享受してきた新聞の覇権が崩れつつある。商業テレビも視聴者と広告収入を失いつつある。
新聞とテレビが近い将来に消滅するということはなさそうだが、デジタルジャーナリズムの時代にその役目を縮小させるだろう。その代役を誰が担うのか。独立した、オリジナルの、信用できるニュースを維持するために、何が出来るのだろう。
一部の答えが見えつつある。インターネットは情報収集と配信を容易にした。これを生き残りの新聞社だけではなく、ベンチャー報道機関・非営利報道プロジェクト・公共放送・大学ニュース・市民メディア・ブロガーが利用している。政府自身や活動家団体も役割を担っている。
報道は参加的かつ共同作業的になっている。専従記者だけでなく、フリーランスや学生、教員、市民によって担われ、企業広告や購読料だけでなく、基金や個人寄付、政府支出、自発的支払いによって経済的に支えられている。英ガーディアンのAlan Rysbridgerは「相互新聞」mutualized newspaperと呼んでいる。
しかし、これはジャーナリズムを経済的に支えてきた、ほぼ独占的に押さえてきた「読者と広告主」を解体してしまった。信用できる独立した報道は、デジタルやプリントなど、さまざまな種類の報道組織がなければ繁栄しない。ところが、現在のオンライン収入レベルでは、これらの組織の最も小さいものでさえ支えることが出来ない。だからこそ、非市場的収入である、寄付や政府を含めて、報道を支える仕組みを探る必要がある。
現在の報道は長い伝統があるわけではない。むしろ、劇的に変わり続けてきた。建国のころ、新聞は地域報道を全くといっていいほどしていない。4ページほどの週刊紙で、オーナーが記者で編集者で印刷者だった。内容はローカルニュースではなく、大半が外国ニュースで、現在のアグリゲーターがしているように、ロンドンの新聞を郵送してもらい、転載していた。地元ニュースといえば、読者が持ち込んだ情報の断片で、なんら事実確認することなく掲載されていた。
表現の自由を認めた1791年から19世紀に至るまで、ほとんどの新聞は極めて党派的な意見の吐き出し口だった。1830年代まで、ニュースを探して出かけていく記者というのは存在しなかった。19世紀の最後、力を持ち始めた一部の新聞が政治的独立を主張しはじめた。記者はオーナーの気まぐれに左右され、オーナーも広告主に左右された。
20世紀前半、新聞社がより専門的な記者を傭うことができるようになっても、報道は好意と、政治家への遠慮によって制限されていた。しかし、1960年代になると、都市部の記者が政府や大企業などの発表に懐疑的になり、権力に責任を問うようになった。連邦政府が、放送免許の要件として放送局に公的役割を求めたこともある。
責任追及報道 accountability journalismは全国的に広まったわけではないが、この時代、収入が増えた都市部の新聞は、スタッフもニュース報道も倍増させた。
ニュースの種類も変わった。地域ニュース、全国ニュース、国際ニュースは35%から24%に減り、経済ニュースは23%から26%に、スポーツは16%から21%に、特集は23%から26%に増えた。新聞は、政府だけではなく、科学や医療、教育や宗教、エンターテイメントなど、すべての公的生活に軸足を移した。
この動きは、放送やケーブルテレビ、雑誌などに読者を奪われないためだったし、1960年代の社会運動で、中絶やジェンダーなどの女性問題や環境問題が報道領域として「発見」された。
このような報道はいま、危機にあるのか。公的情報は、学校や社会保障のように健全なコミュニティーによって不可欠なものだろうか。
この問題に関して、「代表民主制における、十分な情報を持った市民を育てるために、独立した報道の役割」に言及し、社会参加のために不可欠な情報を供給していると言われる。
独立した報道を供給する、アメリカ的な手段とか、民主的手段とかいう正しい手段というものはない。外国の民主主義国では、多くの新聞報道が党派的で、政党から補助金を受けている。そのようなジャーナリズムでも民主主義に資する。アメリカでも論壇ジャーナリズムadvocacy journalismは花盛りだ。意見の表出はメディアの新旧問わず、最も活発だ。危機にさらされているのは、情報、調査、分析、地域情報の独立した報道である。
ニュース報道とは、それがなければ知らなかったことを市民に伝えることだ。ミネアポリスの元編集者Tim McGuireは「バカみたいに簡単なことだ。我々はみんなが知らないことを伝えなければならない」という。
報道は昔からあるわけではない。18世紀、議会が秘密会だったころ、報道の自由というのは、記者が自分の意見を述べるができるということだった。それを報道する自由なんて思いもよらなかった。当時、フランスの批評家が「スパイのような、探るような根性がフランスに浸透したら」と嘆いた。
独立報道は、政府や企業が何をしているかだけでなく、背後の意図を暴く。報道の「番犬機能」だ。権力者に失職などの社会的制裁や被訴追をもたらす攻撃的な報道で、イデオロギーの主張というよりも、権力の傲慢やお手盛り処理を防ぐものだ。政府や企業の責任者を誠実や公正、法的、道徳的な基準にもとることがないよう責任を問う。
2009年ピュリツァー賞のラスベガスサン紙は、地元の工事現場の事故死が異常に高い理由を探ることで、工事現場の安全に責任を持つ機関がなく、人手不足の安全健康行政局が不適切な処理をし、労働組合も我関せずだったことを明らかにした。サン紙の指摘の後、ラスベガスでは一度も死亡事故がない。
複雑な事象を簡単な言葉で説明することでも民主主義を支えている。1985年からピュリツァー賞には解説分析部門ができた。
ニュース報道には、人々の目をコミュニティーに向ける働きもある。古くはヤコブ・リース(Jacob Riis、初めてフラッシュを使った人)の「残り半分の人々の暮らし」(1890)はニューヨークの貧民街のレポートだし、Nina Bernsteinはニューヨークのもらい子制度を、Alex Kotlowitzはシカゴの公共住宅をレポートした。この種の「社会共感報道」は現在もある。カトリーナ台風の被害の報道は、政府が何をすべきか、コミュニティーとは何かについて、関心と共感と理解を高めた。
インターネットの時代、だれでも情報を集め、権力を調査し、分析を発表することができる。たとえ、報道機関がなくなっても、情報や調査、分析はなくならない。しかし、何かが失われ、我々は、情報だけが必要なのではなく、公的議題や一般市民に向けたニュースの判断も必要だと気づくかもしれない。必要なのは、ニュースではなく、編集局なのだと気づくかもしれない。報道が、ベテラン記者が教え、金銭的にも人員的にも法的にも支え、大勢の読者に届ける安定した組織によって集団的に追求されるとき、何かが得られるのだ。
課題は、衰退する伝統メディアから独立報道を再生させる、アメリカのジャーナリズムの再構築である。プリントの新聞などの、特定のメディアを救うことは重要ではない。重要なのは、独立した、オリジナルの、信頼できる報道を維持することだ。
責任追及報道、とりわけ地域の責任追及報道は、現在の経済危機によって危機に瀕している。都市の日刊紙の衰退は、テレビやラジオ、インターネットのニュースのよりどころとなっているため、波及効果がある。他のメディアがある全国ニュースや国際ニュースよりも、新聞がほとんど唯一の出典元となっている地域報道で影響が著しい。
同時に、デジタル技術はジャーナリズムの可能性を切り開いた。「足で書く記事」Shoe leather reportingは重要だが、現在は多くの情報はネットで手に入る。
2009年ピュリツァー賞のLAタイムズは、西海岸で山林火災が増加しているかを分析した記事だ。インターネットで「森林局、退職」で検索して、森林局のOBを探しだし、取材をした。検索サービスは、下調べを著しく簡単に、豊かにした。ブログやビデオ、グラフィックスなどのマルチメディア報道は、読者の理解、関与を高めうる。
伝統的メディアのなかで、大人数の編集局、印刷設備、個別配達制度を持つ新聞社ほど課題を抱えているメディアはない。アメリカの大部分の新聞社は、オリジナルの取材で記事を作り、おまけに、地域に根ざしている。だから、独立した地域報道が最も危ういのだ。この論文は、これらの問題の内実を探り、経営的、政策的な提案を導くものだ。
(翌日につづく)
アメリカのジャーナリズムは移行期にある。広告に支えられた、新聞社の経済的基盤は崩壊しつつあり、独立した報道の主要な担い手であった新聞そのものも、文字通り、収縮している。19世紀の最後の3分の1の間、ほぼ独占的に享受してきた新聞の覇権が崩れつつある。商業テレビも視聴者と広告収入を失いつつある。
新聞とテレビが近い将来に消滅するということはなさそうだが、デジタルジャーナリズムの時代にその役目を縮小させるだろう。その代役を誰が担うのか。独立した、オリジナルの、信用できるニュースを維持するために、何が出来るのだろう。
一部の答えが見えつつある。インターネットは情報収集と配信を容易にした。これを生き残りの新聞社だけではなく、ベンチャー報道機関・非営利報道プロジェクト・公共放送・大学ニュース・市民メディア・ブロガーが利用している。政府自身や活動家団体も役割を担っている。
報道は参加的かつ共同作業的になっている。専従記者だけでなく、フリーランスや学生、教員、市民によって担われ、企業広告や購読料だけでなく、基金や個人寄付、政府支出、自発的支払いによって経済的に支えられている。英ガーディアンのAlan Rysbridgerは「相互新聞」mutualized newspaperと呼んでいる。
しかし、これはジャーナリズムを経済的に支えてきた、ほぼ独占的に押さえてきた「読者と広告主」を解体してしまった。信用できる独立した報道は、デジタルやプリントなど、さまざまな種類の報道組織がなければ繁栄しない。ところが、現在のオンライン収入レベルでは、これらの組織の最も小さいものでさえ支えることが出来ない。だからこそ、非市場的収入である、寄付や政府を含めて、報道を支える仕組みを探る必要がある。
現在の報道は長い伝統があるわけではない。むしろ、劇的に変わり続けてきた。建国のころ、新聞は地域報道を全くといっていいほどしていない。4ページほどの週刊紙で、オーナーが記者で編集者で印刷者だった。内容はローカルニュースではなく、大半が外国ニュースで、現在のアグリゲーターがしているように、ロンドンの新聞を郵送してもらい、転載していた。地元ニュースといえば、読者が持ち込んだ情報の断片で、なんら事実確認することなく掲載されていた。
表現の自由を認めた1791年から19世紀に至るまで、ほとんどの新聞は極めて党派的な意見の吐き出し口だった。1830年代まで、ニュースを探して出かけていく記者というのは存在しなかった。19世紀の最後、力を持ち始めた一部の新聞が政治的独立を主張しはじめた。記者はオーナーの気まぐれに左右され、オーナーも広告主に左右された。
20世紀前半、新聞社がより専門的な記者を傭うことができるようになっても、報道は好意と、政治家への遠慮によって制限されていた。しかし、1960年代になると、都市部の記者が政府や大企業などの発表に懐疑的になり、権力に責任を問うようになった。連邦政府が、放送免許の要件として放送局に公的役割を求めたこともある。
責任追及報道 accountability journalismは全国的に広まったわけではないが、この時代、収入が増えた都市部の新聞は、スタッフもニュース報道も倍増させた。
ニュースの種類も変わった。地域ニュース、全国ニュース、国際ニュースは35%から24%に減り、経済ニュースは23%から26%に、スポーツは16%から21%に、特集は23%から26%に増えた。新聞は、政府だけではなく、科学や医療、教育や宗教、エンターテイメントなど、すべての公的生活に軸足を移した。
この動きは、放送やケーブルテレビ、雑誌などに読者を奪われないためだったし、1960年代の社会運動で、中絶やジェンダーなどの女性問題や環境問題が報道領域として「発見」された。
このような報道はいま、危機にあるのか。公的情報は、学校や社会保障のように健全なコミュニティーによって不可欠なものだろうか。
この問題に関して、「代表民主制における、十分な情報を持った市民を育てるために、独立した報道の役割」に言及し、社会参加のために不可欠な情報を供給していると言われる。
独立した報道を供給する、アメリカ的な手段とか、民主的手段とかいう正しい手段というものはない。外国の民主主義国では、多くの新聞報道が党派的で、政党から補助金を受けている。そのようなジャーナリズムでも民主主義に資する。アメリカでも論壇ジャーナリズムadvocacy journalismは花盛りだ。意見の表出はメディアの新旧問わず、最も活発だ。危機にさらされているのは、情報、調査、分析、地域情報の独立した報道である。
ニュース報道とは、それがなければ知らなかったことを市民に伝えることだ。ミネアポリスの元編集者Tim McGuireは「バカみたいに簡単なことだ。我々はみんなが知らないことを伝えなければならない」という。
報道は昔からあるわけではない。18世紀、議会が秘密会だったころ、報道の自由というのは、記者が自分の意見を述べるができるということだった。それを報道する自由なんて思いもよらなかった。当時、フランスの批評家が「スパイのような、探るような根性がフランスに浸透したら」と嘆いた。
独立報道は、政府や企業が何をしているかだけでなく、背後の意図を暴く。報道の「番犬機能」だ。権力者に失職などの社会的制裁や被訴追をもたらす攻撃的な報道で、イデオロギーの主張というよりも、権力の傲慢やお手盛り処理を防ぐものだ。政府や企業の責任者を誠実や公正、法的、道徳的な基準にもとることがないよう責任を問う。
2009年ピュリツァー賞のラスベガスサン紙は、地元の工事現場の事故死が異常に高い理由を探ることで、工事現場の安全に責任を持つ機関がなく、人手不足の安全健康行政局が不適切な処理をし、労働組合も我関せずだったことを明らかにした。サン紙の指摘の後、ラスベガスでは一度も死亡事故がない。
複雑な事象を簡単な言葉で説明することでも民主主義を支えている。1985年からピュリツァー賞には解説分析部門ができた。
ニュース報道には、人々の目をコミュニティーに向ける働きもある。古くはヤコブ・リース(Jacob Riis、初めてフラッシュを使った人)の「残り半分の人々の暮らし」(1890)はニューヨークの貧民街のレポートだし、Nina Bernsteinはニューヨークのもらい子制度を、Alex Kotlowitzはシカゴの公共住宅をレポートした。この種の「社会共感報道」は現在もある。カトリーナ台風の被害の報道は、政府が何をすべきか、コミュニティーとは何かについて、関心と共感と理解を高めた。
インターネットの時代、だれでも情報を集め、権力を調査し、分析を発表することができる。たとえ、報道機関がなくなっても、情報や調査、分析はなくならない。しかし、何かが失われ、我々は、情報だけが必要なのではなく、公的議題や一般市民に向けたニュースの判断も必要だと気づくかもしれない。必要なのは、ニュースではなく、編集局なのだと気づくかもしれない。報道が、ベテラン記者が教え、金銭的にも人員的にも法的にも支え、大勢の読者に届ける安定した組織によって集団的に追求されるとき、何かが得られるのだ。
課題は、衰退する伝統メディアから独立報道を再生させる、アメリカのジャーナリズムの再構築である。プリントの新聞などの、特定のメディアを救うことは重要ではない。重要なのは、独立した、オリジナルの、信頼できる報道を維持することだ。
責任追及報道、とりわけ地域の責任追及報道は、現在の経済危機によって危機に瀕している。都市の日刊紙の衰退は、テレビやラジオ、インターネットのニュースのよりどころとなっているため、波及効果がある。他のメディアがある全国ニュースや国際ニュースよりも、新聞がほとんど唯一の出典元となっている地域報道で影響が著しい。
同時に、デジタル技術はジャーナリズムの可能性を切り開いた。「足で書く記事」Shoe leather reportingは重要だが、現在は多くの情報はネットで手に入る。
2009年ピュリツァー賞のLAタイムズは、西海岸で山林火災が増加しているかを分析した記事だ。インターネットで「森林局、退職」で検索して、森林局のOBを探しだし、取材をした。検索サービスは、下調べを著しく簡単に、豊かにした。ブログやビデオ、グラフィックスなどのマルチメディア報道は、読者の理解、関与を高めうる。
伝統的メディアのなかで、大人数の編集局、印刷設備、個別配達制度を持つ新聞社ほど課題を抱えているメディアはない。アメリカの大部分の新聞社は、オリジナルの取材で記事を作り、おまけに、地域に根ざしている。だから、独立した地域報道が最も危ういのだ。この論文は、これらの問題の内実を探り、経営的、政策的な提案を導くものだ。
(翌日につづく)
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編集者フォーラムニュース
ジャーナリズムの再構築
コロンビア大学ジャーナリズム学科のMichael Schudson教授と、ワシントンポストのLeonard Downie, Jr 副社長が、20日付けで「アメリカのジャーナリズムの再構築」という約100ページのレポートを発表した。新聞とテレビという伝統的マスメディアが陥っている問題の現状を詳述し、政府や新聞社に対して提言をまとめている。
業界関係者は必読だと思う。
独裁国でも新聞産業は繁栄しているし、テレビが非民主体制の維持に利用されている。19世紀の新聞は専従記者というものを持たず、1930年ごろまで、アメリカの新聞は極めて党派的で、しばしば、経営的も政治的組織に支えられてきたという歴史を紹介し、現在のような、非党派的で何でも扱う総合新聞というものは、1960年以降に、都市部でのマーケティング的発想で作り替えられたものにすぎないという。さすがというか、「自由で活発なプレスが健全な民主主義社会に不可欠だ」という、根拠がない主張などしない。
とはいえ、その1960年代から始まったaccountability journalismという活動(政府や企業の説明責任を問うこと)は、政治家・行政の腐敗や大企業の横暴などを追及することで、確かに役に立ってきたという。
問題は、この活動を今後誰が担うのかということだ。レポートが、新聞やテレビの再構築ではなく、ジャーナリズムの再構築となっているのは、新聞やテレビは残るが、もはや、accountability journalismを担う余力がないことを受け入れているからだ。
さて、この論文を翻訳すべきかどうか。
(結局「次の投稿」で抄訳しました)
業界関係者は必読だと思う。
独裁国でも新聞産業は繁栄しているし、テレビが非民主体制の維持に利用されている。19世紀の新聞は専従記者というものを持たず、1930年ごろまで、アメリカの新聞は極めて党派的で、しばしば、経営的も政治的組織に支えられてきたという歴史を紹介し、現在のような、非党派的で何でも扱う総合新聞というものは、1960年以降に、都市部でのマーケティング的発想で作り替えられたものにすぎないという。さすがというか、「自由で活発なプレスが健全な民主主義社会に不可欠だ」という、根拠がない主張などしない。
とはいえ、その1960年代から始まったaccountability journalismという活動(政府や企業の説明責任を問うこと)は、政治家・行政の腐敗や大企業の横暴などを追及することで、確かに役に立ってきたという。
問題は、この活動を今後誰が担うのかということだ。レポートが、新聞やテレビの再構築ではなく、ジャーナリズムの再構築となっているのは、新聞やテレビは残るが、もはや、accountability journalismを担う余力がないことを受け入れているからだ。
さて、この論文を翻訳すべきかどうか。
(結局「次の投稿」で抄訳しました)
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編集者フォーラムニュース
Newsday紙が10月末からサイトを有料化

NY州ロングアイランド(JFK空港のある島)のNewsday紙が10月末からサイトを有料化する。ただし、オーナーはケーブルテレビ会社である関係から、新聞購読者とケーブルテレビ契約者は無料で閲覧できる。
新聞もしくはケーブルテレビの契約者は全世帯の75%を占める。残る非契約者や非ロングアイランド住民は、週5ドル、年間260ドルの料金がかかる。これはウォールストリートジャーナルのオンライン版の購読料149ドルを大幅に上回る。
3行広告や映画、株価情報、訃報、休校情報、訃報などは無料のまま。カスタムページやビデオ、ニュースレターなどが有料となる。(どうして全部、PayWallの中に入れないのだろうか。このサイト、タイトルの「Newsday.com」の隣に「は、ヤンキーズの連敗にちょっと心配している」などという洒落たリンクを張っている)
もちろん、「無料サイトではやっていけない」と胸の内を明かしているわけではない。登録すると可能になる新たなサービスとして、
1)近くのニュース:購読者に地理的近いニュースのピックアップ
2)私のニュース:テーマ、キーワードによるニュースのピックアップ
3)メールもしくはSMSによるニュースレターや速報
4)ロングアイランドの詳細なレストランガイドの検索
5)スポーツやエンターテイメントの高画質ビデオ
を挙げている。
Newsdayは、実質的にLong Islander専用サイトに移行することを選んだようだ。商売敵のNYTimesも「住民限定だからこそエンゲージする人が増えることを期待している」と書いてる。
全国広告が少ないアメリカでは、新聞は地元企業・店舗の広告によって支えられている。LongIslandの家電量販店がNewsdayに広告を出して、カリフォルニアの住民が閲覧した場合にも料金をカウントされてはたまらない。
新聞広告がその効果に比べて安くなかったのは、地域限定性と紙面希少性によってである。パチンコ店の開店日の広告(当然、日付け指定)が断られたという話が昔はよくあった。ネット広告はその制限を超えるものだったが、限界を超えすぎて、無限のスペースに(可能性として)地球上すべてのオーディエンスに向けられるために、広告単価が限界まで低下した。広告主は商圏以外のアクセスに出費する理由がない。
要するに、ネット広告に向いているのは、グローバルorナショナル広告(パナソニックの液晶テレビなど)か非商圏的商品(通信販売など)の広告しかない。ある店舗で直接買う商品・サービスの広告は、たとえネット上でも、地域限定でなければならない。
ヤフージャパンの2009年第1四半期の広告事業の売上げは332億円。バナー広告だけではなく、成果連動広告や広告制作費も含んでいるが、ページビューが1300億以上あったことを考えると、1PVあたり30銭に届いていない(もっとも、半分以上が利益になるのだが)。広告単価が少なくともその10倍はないと新聞社は支えられない。その高い単価を払って貰うには、広告主と関係のない土地の人のアクセスは断るべきなのだ。
この問題を解決するために、IPアドレスなどで住所を予想し、広告を連動させる特許もあるが、地方新聞が読者限定にすればその必要は全くない。(ちなみに、管理人のIPアドレスは埼玉だと推定されているようだ)
もっとも、小林恭子や佐々木俊尚ら、ネット系マスコミ評論家が「他の新聞サイトに流れるだけで、愚の骨頂だ」と評しそうだ。日本なら、恐らく最後まで無料を貫く産経や毎日に流れるだろう。小林は「有料ニュースサイトは無きに等しい」と書いているが、彼らには産経や毎日がお似合いだ。何の関係もない人に資源を使う必要は全くない。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
求められる人材とは
畏敬すべきWeb探索能力を持つメディアパブが、NYTimesが編集記者100人削減の一方でデジタル分野では求人を続けていることを指摘している。
システム管理者からデザイナーまで肩書きはさまざま。Online Advertising System Developerという興味深い項目もある。
日本でも求人要項をみると「この会社はこんなレベルの人材が揃っているのか?」と驚愕し、「こんな人材をこんな年収で採用できると思っているのか」とあきれることがしばしば。
Senior Web Developperという項目をみると、
弊社は、経験豊富なフロントエンド開発者を探しています。
必要条件
1)5-7年のjavascript開発経験
2)2年以上のAJAX開発経験。JSライブラリ、フレームワークに関する深い知識
3)CSS、セマンティックマークアップに関する能力
4)少なくとも1つのオブジェクト指向言語に堪能であること (PHP 5, Java, C++)
5)ソフトウエア開発の基本を理解、OODデザインパターンを含む
6)口頭、文書による、優れたコミュニケーション能力
7)複数の厳しい締め切りを管理する能力
望ましい条件
8)エレガントなXSLテンプレート構造文を作った経験
9)ActionScript 2.0.に堪能
10)プロジェクトベースの開発の経験
Senior Software Engineerになると、もっと恐ろしい条件が並ぶ。天下のNYTとはいえ、年収1000万未満で応募者があるのだろうか。
システム管理者からデザイナーまで肩書きはさまざま。Online Advertising System Developerという興味深い項目もある。
日本でも求人要項をみると「この会社はこんなレベルの人材が揃っているのか?」と驚愕し、「こんな人材をこんな年収で採用できると思っているのか」とあきれることがしばしば。
Senior Web Developperという項目をみると、
弊社は、経験豊富なフロントエンド開発者を探しています。
必要条件
1)5-7年のjavascript開発経験
2)2年以上のAJAX開発経験。JSライブラリ、フレームワークに関する深い知識
3)CSS、セマンティックマークアップに関する能力
4)少なくとも1つのオブジェクト指向言語に堪能であること (PHP 5, Java, C++)
5)ソフトウエア開発の基本を理解、OODデザインパターンを含む
6)口頭、文書による、優れたコミュニケーション能力
7)複数の厳しい締め切りを管理する能力
望ましい条件
8)エレガントなXSLテンプレート構造文を作った経験
9)ActionScript 2.0.に堪能
10)プロジェクトベースの開発の経験
Senior Software Engineerになると、もっと恐ろしい条件が並ぶ。天下のNYTとはいえ、年収1000万未満で応募者があるのだろうか。
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編集者フォーラムニュース
ニューヨークタイムズが赤字転落
NYTimesは22日、2009年第3四半期の業績を発表した。売上げが16.9%減の5億7060万ドルで、販売収入が6.7%増(値上げによる)、広告収入が26.9%減。清算した販売子会社(売店などを経営)分を除くと14.3%減だった。費用は22.4%減の5億2510万ドル。(ちょっと信じがたいが、単価減27.9%と数量減17.2%で)用紙代が45%減少した。
減価償却や一時支出などを除いた営業利益は30.2%増加し8060万ドル、営業費用は21.6%減少した。年間では4億7500万ドルの費用削減を見込んでいる。
FM局WQXRを4500万ドルで売却するなど、債務も1億4000万ドル削減した。レッドソックスやケーブルテレビも売却する方針。
子会社About.comだけが元気で、1370万ドル(27.3%増)の黒字。
ボストングローブの組合との交渉で変更した年金の一時負担金7610万ドルなど、読解不能な会計項目があるので全容はわかりにくいが、本業では黒字を確保したようで、株価は一時10ドル台を回復した。
NYTimes.comやBoston.comなどのネット関係の売上げは7.2%減ったが、全体に占める割合は13.8%まで上昇した。
Times自身の記事が特記しているのは、販売収入が広告収入を上回ったことだ。
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編集者フォーラムニュース
PolitiFactとは
PolitiFactはフロリダの名門新聞 St. Petersberg紙が、大統領や議員、議会証言者、テレビ司会者の発言の事実確認を行い、Webに公開するプロジェクトだ。2007年8月に始まり、2009年ピュリッツアー賞を受賞している。
ST紙はアメリカ版Guardian紙ともいえる来歴があり、オーナーのNelson Poynterが1978年に、自ら設立したジャーナリスト研究教育機関、Poynter Instituteに所有権を遺贈した独立系新聞だ。
事実検証は、発言者とテーマによって分類され、5人の記者によって「事実である」から「真っ赤な嘘」まで判定、Truth-O-Meter(真実メーター)で表示される。たとえば、こんな具合。
【ビル・ベネット、2009年7月26日、CNNでの発言】
「アメリカ人の4%が黒人の男だが、殺人事件の被害者の35%を占める」
【判定】ほとんど真実
【記事】ハーバード大の黒人教授逮捕とオバマ大統領のコメントに対して、学者の先生方が事件の意味を分析している。保守派の評論家、ビル・ベネットは26日、この事件によって犯罪に関する社会的現実を曖昧にするべきではないと主張した。いわく、・・・・
【マイク・グラベル、2009年6月28日、ハワード大での発言】
「1972年、179000人が監獄にいた。現在、230万人だ。70%は黒人だ」
【判定】真っ赤な嘘
【記事】歴史ある黒人系大学での討論で、グラベルが「最も癪に障るのは、最近のドラッグ戦争だ」と述べた。彼は統計データを引く。230万人が監獄にいて、70%がアフリカ系アメリカ人。どっきりだ。前半は正しい。しかし、後半の70%とは。間違っているだけではなく、真っ赤な嘘だ。実際の値は、2007年司法統計局のレポートによれば、40%だ。
これはひどく事実をゆがめ、正すことが極めて重要なため、我々はグラベル氏に最も厳しい裁定をした。受刑者の大半は黒人だというのはありふれた神話だが、仮にも大統領選候補者からこのような誤った主張を聞くとは、看過できない。うんぬん・・・
オバマが大統領になると、Obameterというアイコンをつくり、公約の進捗具合を評価している。
また、主張をひっくり返した公人を検証する意地悪なFlip-O-Meterもある。
PBSのMediaShiftによると、ST紙のBill Adair記者が発案し、ニュース技術者の肩書きを持つ開発者(記者出身)Matt Waiteが開発した。こういう人がProgramming Journalistだ。
関連:英Guardianが読者と「国会議員の支出をチェックしよう」
ST紙はアメリカ版Guardian紙ともいえる来歴があり、オーナーのNelson Poynterが1978年に、自ら設立したジャーナリスト研究教育機関、Poynter Instituteに所有権を遺贈した独立系新聞だ。
事実検証は、発言者とテーマによって分類され、5人の記者によって「事実である」から「真っ赤な嘘」まで判定、Truth-O-Meter(真実メーター)で表示される。たとえば、こんな具合。
【ビル・ベネット、2009年7月26日、CNNでの発言】「アメリカ人の4%が黒人の男だが、殺人事件の被害者の35%を占める」
【判定】ほとんど真実
【記事】ハーバード大の黒人教授逮捕とオバマ大統領のコメントに対して、学者の先生方が事件の意味を分析している。保守派の評論家、ビル・ベネットは26日、この事件によって犯罪に関する社会的現実を曖昧にするべきではないと主張した。いわく、・・・・
【マイク・グラベル、2009年6月28日、ハワード大での発言】「1972年、179000人が監獄にいた。現在、230万人だ。70%は黒人だ」
【判定】真っ赤な嘘
【記事】歴史ある黒人系大学での討論で、グラベルが「最も癪に障るのは、最近のドラッグ戦争だ」と述べた。彼は統計データを引く。230万人が監獄にいて、70%がアフリカ系アメリカ人。どっきりだ。前半は正しい。しかし、後半の70%とは。間違っているだけではなく、真っ赤な嘘だ。実際の値は、2007年司法統計局のレポートによれば、40%だ。
これはひどく事実をゆがめ、正すことが極めて重要なため、我々はグラベル氏に最も厳しい裁定をした。受刑者の大半は黒人だというのはありふれた神話だが、仮にも大統領選候補者からこのような誤った主張を聞くとは、看過できない。うんぬん・・・
オバマが大統領になると、Obameterというアイコンをつくり、公約の進捗具合を評価している。
また、主張をひっくり返した公人を検証する意地悪なFlip-O-Meterもある。PBSのMediaShiftによると、ST紙のBill Adair記者が発案し、ニュース技術者の肩書きを持つ開発者(記者出身)Matt Waiteが開発した。こういう人がProgramming Journalistだ。
何を主張と考え、何を公約と受け取るのか、それは評価可能かどうかの判断は難しく、記者や編集者が議論して決めたようだ。データはWebと紙面で記事化される。
日本でも「日教組の強いところは学力が低い」という主張などを検証する記事があったが、発言をデータベースで管理し、組織的に検証するという取り組みまでには発展していない。組織が縦割り(もちろん、人の頭の中が縦割りだからだが)で、アイデアと技術が結びつかないことに加え、全身全霊で男芸者になる政治部記者にはちょっとできないだろう。(筆がすべった。アメリカでも、フロリダだからこそできたのかもしれない)
日本でも「日教組の強いところは学力が低い」という主張などを検証する記事があったが、発言をデータベースで管理し、組織的に検証するという取り組みまでには発展していない。組織が縦割り(もちろん、人の頭の中が縦割りだからだが)で、アイデアと技術が結びつかないことに加え、全身全霊で男芸者になる政治部記者にはちょっとできないだろう。(筆がすべった。アメリカでも、フロリダだからこそできたのかもしれない)
関連:英Guardianが読者と「国会議員の支出をチェックしよう」
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編集者フォーラムニュース
nookを発表。価格は259ドル

Barnes & Nobleがさっそくnookを発表。価格は259ドル。
特徴は2週間友達に貸せる機能があること。タイトルは100万、著作権切れの古典数千冊が無料で利用できる。ちょっと厚いが、下にあるタッチパネルカラー液晶でライブラリを検索したり、フォントサイズを変更したりできる。
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編集者フォーラムニュース
Plastic Logic ReaderがQUEを発表、2画面のAlex発表
1)NYTが年末までに記者100人削減
NYタイムズ社は22日に全記者を対象に早期退職100人を募集、応募者不足の場合は指名解雇に踏み切る予定。組合員は勤続年数×週給×3を受け取り退職するか、留まるかの選択を45日以内に行うよう求める。これにより、編集部門の人員は1150人になるが、依然として全米最大。2006年に100人削減、2008年に5%給与カットをしている。
2)Plastic Logic ReaderがQUEを発表へ
Plastic Logic社が公開していた極薄電子リーダーがQUE(キュー)と名前を変えて来年1月7日に公式発表される。耐衝撃性・防水性があり、シャワーを浴びながら見ることができるらしい。
A4サイズでタッチパネルつき電子ペーパーで、AT&Tの3G携帯電話網への接続や無線LANを持つ。ワードやエクセル、パワーポイント、PDFも表示できる。厚さ6ミリ。価格は未定だが、8月時点では300ドル程度という話だった。米大手書店Barnes & Nobleが独占販売権を持つが、WSJはB&Nは「Nook」という端末を用意しているという。Plastic Logicは英ファイナンシャルタイムズやUSATodayとも提携している。
3)2画面のAlex発表
米SpringDesign社は、電子ペーパーとカラー液晶の二画面を持った電子リーダー、Alexを発表。AndroidOSを使い、フルブラウザを登載する。電子ペーパーの書き換え速度が遅いので、動画やユーザー操作を液晶に任せるアイデアだが、そんな過渡的なスタイルを採用する出版社があるとは思えない。
4)BloombergがBusinessWeek買収
ブルームバーグがマグローヒルのビジネス誌BusinessWeek買収で合意。買い手がなく、価値は1ドルと言われていたが、同紙によると買収額は2-5億円。
NYタイムズ社は22日に全記者を対象に早期退職100人を募集、応募者不足の場合は指名解雇に踏み切る予定。組合員は勤続年数×週給×3を受け取り退職するか、留まるかの選択を45日以内に行うよう求める。これにより、編集部門の人員は1150人になるが、依然として全米最大。2006年に100人削減、2008年に5%給与カットをしている。
2)Plastic Logic ReaderがQUEを発表へ
Plastic Logic社が公開していた極薄電子リーダーがQUE(キュー)と名前を変えて来年1月7日に公式発表される。耐衝撃性・防水性があり、シャワーを浴びながら見ることができるらしい。

A4サイズでタッチパネルつき電子ペーパーで、AT&Tの3G携帯電話網への接続や無線LANを持つ。ワードやエクセル、パワーポイント、PDFも表示できる。厚さ6ミリ。価格は未定だが、8月時点では300ドル程度という話だった。米大手書店Barnes & Nobleが独占販売権を持つが、WSJはB&Nは「Nook」という端末を用意しているという。Plastic Logicは英ファイナンシャルタイムズやUSATodayとも提携している。
3)2画面のAlex発表

米SpringDesign社は、電子ペーパーとカラー液晶の二画面を持った電子リーダー、Alexを発表。AndroidOSを使い、フルブラウザを登載する。電子ペーパーの書き換え速度が遅いので、動画やユーザー操作を液晶に任せるアイデアだが、そんな過渡的なスタイルを採用する出版社があるとは思えない。
4)BloombergがBusinessWeek買収
ブルームバーグがマグローヒルのビジネス誌BusinessWeek買収で合意。買い手がなく、価値は1ドルと言われていたが、同紙によると買収額は2-5億円。
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編集者フォーラムニュース
WSJがUSATodayを抜き全米発行部数1位
1)日経が電子新聞秒読み開始
2010年に電子新聞を創刊する日経がNikkeiNetで特集「電子新聞」を開始。岡部直明編集主幹の巻頭言は10年前でも恥ずかしい未来図だが、1)パソコン・携帯電話による閲覧 2)詳報・ボツ原稿の掲載 3)パーソナライズ化を強調している。有料化について、マードックの構想、ジャーナリズムオンラインの課金システム、グーグルの課金システム、アマゾンのキンドルに触れている。「目指しているのは紙の新聞との共存だ」というのが残念。代替型ではなく補完型のようだ。
2)ボストングローブ売却せず
NYタイムズ社は、売却か廃刊を検討していたボストングローブ紙を維持すること15日に発表。リストラの結果、本社の収益が改善したことに加え、11億ドルで買収したグローブに3500万ドルしか提示がなかったためだ。
3)年内にNYTサンフランシスコ版
NYTがサンフランシスコでベイエリア版の発行を準備中。廃刊の瀬戸際に立つサンフランシスコクロニクル紙の市場を狙う。グローバル企業の多いシリコンバレーにはもともと読者が多かった。まず、金土曜日に別刷り2ページのローカルセクションを発行した。
NYTはシカゴ版も準備しているといわれる。また、WSJもベイエリア版を計画中。
4)WSJがUSATodayを抜き全米発行部数1位
ウォールストリートジャーナルの上半期発行部数が0.6%増加、値上げ効果も含めて10.1%の販売増になった。読者に高所得者層が多く、経済危機の影響からいち早く脱した。マリオットホテルがUSAToday全室サービスを止め、希望者のみUSATodayかWSJを配るようになったことも大きい。AFPによると、WSJの数字にはオンライン購読者356000人が含まれているという。USATodayは9月末のABC調査で188万部、半年間で39万部も減少した。
2010年に電子新聞を創刊する日経がNikkeiNetで特集「電子新聞」を開始。岡部直明編集主幹の巻頭言は10年前でも恥ずかしい未来図だが、1)パソコン・携帯電話による閲覧 2)詳報・ボツ原稿の掲載 3)パーソナライズ化を強調している。有料化について、マードックの構想、ジャーナリズムオンラインの課金システム、グーグルの課金システム、アマゾンのキンドルに触れている。「目指しているのは紙の新聞との共存だ」というのが残念。代替型ではなく補完型のようだ。
2)ボストングローブ売却せず
NYタイムズ社は、売却か廃刊を検討していたボストングローブ紙を維持すること15日に発表。リストラの結果、本社の収益が改善したことに加え、11億ドルで買収したグローブに3500万ドルしか提示がなかったためだ。
3)年内にNYTサンフランシスコ版
NYTがサンフランシスコでベイエリア版の発行を準備中。廃刊の瀬戸際に立つサンフランシスコクロニクル紙の市場を狙う。グローバル企業の多いシリコンバレーにはもともと読者が多かった。まず、金土曜日に別刷り2ページのローカルセクションを発行した。
NYTはシカゴ版も準備しているといわれる。また、WSJもベイエリア版を計画中。
4)WSJがUSATodayを抜き全米発行部数1位
ウォールストリートジャーナルの上半期発行部数が0.6%増加、値上げ効果も含めて10.1%の販売増になった。読者に高所得者層が多く、経済危機の影響からいち早く脱した。マリオットホテルがUSAToday全室サービスを止め、希望者のみUSATodayかWSJを配るようになったことも大きい。AFPによると、WSJの数字にはオンライン購読者356000人が含まれているという。USATodayは9月末のABC調査で188万部、半年間で39万部も減少した。
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編集者フォーラムニュース
陳麻婆豆腐の元祖
19世紀後半、成都北部に「陳興盛飯舗」という食堂があった。店主の陳春富が亡くなり、妻が一人で切り盛りしていた。あばたのある人で、「陳麻婆」(麻はあばた、婆はおばさんの意)と呼ばれていた。
あるとき、油売りが食堂の前の肉屋で肉を買って、「油が残っているから、この肉を炒めてくれないか」と注文した。陳麻婆は、肉を細かく刻み、味付けして、豆花(にがりで固める前の豆腐)を混ぜてご飯にかけて出した。豆花は当時の四川の家庭料理だった。
この料理が評判になり、「麻婆豆腐」となる。
唐辛子の辣(辛い)だけでなく、四川山椒の麻(痺れる辛さ)が特徴だから、果たして「あばたのおばさん」が実在したのか。少々話が出来すぎていると思う。
陳興盛飯舗は現在、日本の「餃子の王将」のように手広く食品産業を手がけるグループになっている。だから、この店が本当に元祖なのか、自信がないのだが、何の特徴もない食堂だった。(成都っ子に聞いた「万福橋の陳麻婆豆腐」だから間違いないと思うのだが)

ご飯をつけて10元(150円)だった。メニューに高級版もあり、悶絶するほど辛いという話だったが、「麻婆豆腐」と注文すれば廉価版が出てくる。作り置きのようで、辛さもそれほどではない。四川3日目で、舌がバカになっていた可能性もある。

店舗内の壁にはありがたい謂われが掲げてある。(豆板醤を使ったとは書いていない)

現在の陳麻婆豆腐によると、
つまり、2005年の火災で焼けた青羊店(杜甫草堂近くにある別の店舗)は築百余年の建物だったようだ。あばたの陳さんが建てたものかもしれない。
「陳麻婆豆腐」は、日本でもFBD(川崎)という会社がフランチャイズを展開している。四川省成都市飲食公司が提携先というから、オリジナルの陳麻婆豆腐は地元大資本に買収されてしまったのだろうか。観光ツアーで組み込まれている店は、この飲食公司が経営している。
(日本のフランチャイズは新宿やお台場、たまプラーザ、川崎、名古屋などにある。味は完全に成都と同じ。日本の方が豆腐に臭みがないので、美味しい。ただし、値段は約8倍)
日本の麻婆豆腐は、もう一人の陳氏、陳建民が広めたものだ。豆板醤など手に入らなかった50年前、八丁味噌や鷹の爪で代用して、味も日本人用にアレンジした。日本の豆腐の質には感嘆したらしい。NHKの「きょうの料理」で一般の主婦が知るようになり、レトルトパックが商品化されると、文字通り人口に膾炙した。それ以前、四川以外に麻婆豆腐はなかったという。
本人は「少し嘘があるが、偽物ではない」と書いている。成都の麻婆豆腐も、日本人からみれば、少し嘘があるが、偽物ではない味がする。
あるとき、油売りが食堂の前の肉屋で肉を買って、「油が残っているから、この肉を炒めてくれないか」と注文した。陳麻婆は、肉を細かく刻み、味付けして、豆花(にがりで固める前の豆腐)を混ぜてご飯にかけて出した。豆花は当時の四川の家庭料理だった。
この料理が評判になり、「麻婆豆腐」となる。
唐辛子の辣(辛い)だけでなく、四川山椒の麻(痺れる辛さ)が特徴だから、果たして「あばたのおばさん」が実在したのか。少々話が出来すぎていると思う。
陳興盛飯舗は現在、日本の「餃子の王将」のように手広く食品産業を手がけるグループになっている。だから、この店が本当に元祖なのか、自信がないのだが、何の特徴もない食堂だった。(成都っ子に聞いた「万福橋の陳麻婆豆腐」だから間違いないと思うのだが)

ご飯をつけて10元(150円)だった。メニューに高級版もあり、悶絶するほど辛いという話だったが、「麻婆豆腐」と注文すれば廉価版が出てくる。作り置きのようで、辛さもそれほどではない。四川3日目で、舌がバカになっていた可能性もある。

店舗内の壁にはありがたい謂われが掲げてある。(豆板醤を使ったとは書いていない)

現在の陳麻婆豆腐によると、
陈麻婆豆腐(人们人习惯于称之为麻婆豆腐)始创于清朝同治元年(1862年),开创于成都外北万福桥边,原名"陈兴盛饭铺"。店主陈春富早殁,小饭店便由老板娘经营,女老板面上微麻,人称陈麻婆,当年的万福桥是一道横跨府河,不长却相当宽的木桥。两旁是高栏杆,上面是抓鱼,绘有金碧彩画的桥亭,桥上常有贩夫走卒,推车抬轿下苦力之人在此歇脚、打尖。光顾"陈兴盛饭铺"的主要是挑油的脚夫。这些人经常是买点豆腐、牛肉。再从油篓子里舀些菜油要求老板娘代为加工。日子一长陈氏对烹制豆腐有了一套独特的烹饪技巧。烹制豆腐色味具全。不同凡响深得人们喜爱,陈氏所烹豆腐由此扬名。求食者趋之若骛 清末就有诗为证:麻婆陈氏尚传名、豆腐烘来味最精,万福桥边帘影动,合沽春酒醉先生。文人骚客常会于此。有好事者观其老板娘面上麻痕便戏之为陈麻婆豆腐。此言不胫而走遂为美谈。饭铺因此冠名为"陈麻婆豆腐"。据《成都通览》记载陈麻婆豆腐在清朝末年便被例为成都著名食品。由于陈麻婆豆腐历代传人的不断努力,陈麻婆川菜馆虽距今一百四十于年盛名长盛不衰。并扬名海内外,深得国内外美食者好评。
公元2005年震惊中外烹饪美食界的“6.14”大火。百年老店陈麻婆豆腐青羊店受隔壁大火殃及,毁于一旦,有识之士深感痛惜。为传承发扬陈麻婆豆腐传统绝技,支持城市建设百年老店移址新华大道更名为陈麻婆豆腐双林店。现陈麻婆豆腐双林店深受成化区人民和广大消费者及美食家的喜爱,发展良好。
つまり、2005年の火災で焼けた青羊店(杜甫草堂近くにある別の店舗)は築百余年の建物だったようだ。あばたの陳さんが建てたものかもしれない。
(日本のフランチャイズは新宿やお台場、たまプラーザ、川崎、名古屋などにある。味は完全に成都と同じ。日本の方が豆腐に臭みがないので、美味しい。ただし、値段は約8倍)
日本の麻婆豆腐は、もう一人の陳氏、陳建民が広めたものだ。豆板醤など手に入らなかった50年前、八丁味噌や鷹の爪で代用して、味も日本人用にアレンジした。日本の豆腐の質には感嘆したらしい。NHKの「きょうの料理」で一般の主婦が知るようになり、レトルトパックが商品化されると、文字通り人口に膾炙した。それ以前、四川以外に麻婆豆腐はなかったという。
本人は「少し嘘があるが、偽物ではない」と書いている。成都の麻婆豆腐も、日本人からみれば、少し嘘があるが、偽物ではない味がする。
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重慶発見
午後7時の重慶北駅前は広いロータリーを黄色灯が照らすのみで、賑わいが全くない。民宿にあたる招待所の客引きが到着客を待っていた。「住宿」というカードを持ったおばさんが、80元だと言って近づいてきた。駅前にホテルがないのだから、招待所でいいかなと思ってついていったが、現金がないことに気づく。「ごめんね、カードが使えるホテルを探すから」といって、タクシーに乗った。
運転手が「どこに行く」というが、「カードが使えるホテルで、あんまり高くないホテルを紹介してよ」という複雑な中国語は思いつかない。貧弱な語学力が出した翻訳案は「重慶の中心で、一番有名なホテルに行ってくれ」。
5分後、目の前にはこのような風景が現れた。
着いたホテルは重慶マリオット。一泊780元。招待所の10倍だった。
重慶は、日本軍に追い詰められた国民党政府が逃げ込んだ都市だ。英米が支援物資を送った援蒋ルートの目的地だった。日本は初の戦略爆撃(絨毯爆撃)を行っている。日本敗戦後には共通の敵を失った国民党・蒋介石と共産党・毛沢東の「重慶会談」が行われている。中華人民共和国成立後はアメリカとの戦争を恐れて、沿岸部の重工業を移した。
現在の中国人にとって、重慶は坂の街、公害都市、三峡下りの起点、革命名跡というイメージがあるらしい。高層ビルの棟数は上海に次ぎ、東京を上回る。
最大繁華街は人民解放塔がある歩行者天国で、銀座と渋谷のようなお洒落スポットだ。解放塔にはロレックスの時計がついている。革命の名が泣くぞ。

ホテルまでの通りで、20歳前後の男が次から次に現れて、胸ポケットにビラを入れていく。400元(6000円)だという。革命の名が泣くぞ。

運転手が「どこに行く」というが、「カードが使えるホテルで、あんまり高くないホテルを紹介してよ」という複雑な中国語は思いつかない。貧弱な語学力が出した翻訳案は「重慶の中心で、一番有名なホテルに行ってくれ」。
5分後、目の前にはこのような風景が現れた。
着いたホテルは重慶マリオット。一泊780元。招待所の10倍だった。重慶は、日本軍に追い詰められた国民党政府が逃げ込んだ都市だ。英米が支援物資を送った援蒋ルートの目的地だった。日本は初の戦略爆撃(絨毯爆撃)を行っている。日本敗戦後には共通の敵を失った国民党・蒋介石と共産党・毛沢東の「重慶会談」が行われている。中華人民共和国成立後はアメリカとの戦争を恐れて、沿岸部の重工業を移した。
現在の中国人にとって、重慶は坂の街、公害都市、三峡下りの起点、革命名跡というイメージがあるらしい。高層ビルの棟数は上海に次ぎ、東京を上回る。
最大繁華街は人民解放塔がある歩行者天国で、銀座と渋谷のようなお洒落スポットだ。解放塔にはロレックスの時計がついている。革命の名が泣くぞ。

ホテルまでの通りで、20歳前後の男が次から次に現れて、胸ポケットにビラを入れていく。400元(6000円)だという。革命の名が泣くぞ。

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成都国際空港と重慶国際空港
【つぎに旅する人のためのメモ】
成都(双流)国際空港(CTU):国際線到着口には両替あり。出口を出て右へ約300メートルに国内線到着口。その前で市中心部行き空港バス(10元)が23時半ごろまで(ソウル便を待っているようだ)。錦江飯店前の終点まで高速道路で20分、タクシー・人力車がお出迎えなので振り切るのが大変。ここから繁華街・春煕路(Chunxilu)まで歩こうとは思わないこと。

重慶(江北)国際空港(CKG):基本的に国内空港。国際線乗り場は約500メートル離れた建物で、日本の地方空港の国際線窓口のような規模。空港バスはないようで、基本的にタクシー利用(約20分、50元)。英語はほとんど通じない。両替もみあたらない。
成都ー重慶新幹線(和諧号):これまで在来線で6時間だったが、9月末から新路線+200キロ運転で2時間に。切符は駅か市内の切符売り場(成都の場合は春煕路にもある)。1等117元、2等97元で、前日までに買う必要があるほど満員だった。
成都駅(中心部から遠いが、路線バス55号(2元)で直行)から重慶北駅(かなり郊外にあるので、駅を降りてがっかりしないこと。中心部までタクシーで15分、20元)まで。
成都(双流)国際空港(CTU):国際線到着口には両替あり。出口を出て右へ約300メートルに国内線到着口。その前で市中心部行き空港バス(10元)が23時半ごろまで(ソウル便を待っているようだ)。錦江飯店前の終点まで高速道路で20分、タクシー・人力車がお出迎えなので振り切るのが大変。ここから繁華街・春煕路(Chunxilu)まで歩こうとは思わないこと。

重慶(江北)国際空港(CKG):基本的に国内空港。国際線乗り場は約500メートル離れた建物で、日本の地方空港の国際線窓口のような規模。空港バスはないようで、基本的にタクシー利用(約20分、50元)。英語はほとんど通じない。両替もみあたらない。
成都ー重慶新幹線(和諧号):これまで在来線で6時間だったが、9月末から新路線+200キロ運転で2時間に。切符は駅か市内の切符売り場(成都の場合は春煕路にもある)。1等117元、2等97元で、前日までに買う必要があるほど満員だった。
成都駅(中心部から遠いが、路線バス55号(2元)で直行)から重慶北駅(かなり郊外にあるので、駅を降りてがっかりしないこと。中心部までタクシーで15分、20元)まで。
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極東のハブ・仁川空港の驚異
名古屋からアシアナ航空で中国の成都・重慶を往復し、乗り換えで初めて韓国仁川空港を使った。羽田が目指すというハブ空港だ。
名古屋を正午発、ソウルに14時着でDeparture(出発)の掲示板は以下のようだった。大阪・福岡・千葉(成田)・大分・北九州・松山・宮崎がある。1時間半程度の間に一斉に日本の地方都市に飛び立つのである。

一方、重慶0時15分発、ソウル午前4時着で掲示板を見ると以下のようだった。8時から1時間半の間に、静岡・石川(小松)・富山・沖縄・青森・福岡・米子・鹿児島・北九州・福岡などが見える。

名古屋を基準に考えると、国内線でしか直行できない空港は数都市しかない。航空協定で認められているとは思わないが、名古屋からソウル経由で地方都市に飛ぶ方が値段的にも有利である可能性がある。本来のハブ空港とは、ここから長距離便に乗り換えるためのアイデアだが、ネットワークに国境はないのだから、当然の結果だ。
アシアナと大韓航空が同じ戦略で地方空港にネットワークを広げている。自国民ではなく、他国民を運ぶことで成長しようとする航空会社には、シンガポール航空やエミレーツ、カタール航空がある。中東の航空会社はオイルマネーを資本にして、安い燃料代を武器にしている。シンガポールやキャセイは(美人スチュワーデスや巨大空港を含む)サービスを重視、大韓航空は欧米重視、アシアナはアジア重視でネットワークを整備している。いずれも、小さな国の航空会社だ。
成都行きは23時着と不便このうえない。重慶からソウルのアシアナ便は週1の夜行便、客は80人程度にすぎなかった。それでも重慶便を維持しているのだ。ネットワークというのは、(通信業界と同様に)あるかどうかがモノを言うからだ。
日本航空の不幸は、政治的にネットワークの維持を求められながら、羽田ー札幌便、羽田ー福岡便などのドル箱路線だけで格安航空会社と競争を強いられたことだ。名古屋ー青森便なんて愚の骨頂で、名古屋ー羽田ー青森の乗り継ぎを整備すればよかったのだ。
路線撤退が続いているセントレアはもはや小松空港レベル。国際部門を名古屋駅前の高層ビルに移したトヨタは大誤算だったかもしれないが、国際線減便の理由はトヨタの出張制限だ。トヨタの厳しい納入業者管理(下請け業者をビジネスクラスでみつけると、「そんな余裕があるなら値下げしろ」というらしい)によって、取引関係のあるすべての会社がビジネスを使わなくなったからだ。ビジネスクラス1人はエコノミー20人(15人という記事もある)に匹敵する。フィンエアーが残っているのは、サンクトペテルブルグにトヨタのロシア工場があるからだという噂だ。
仁川空港は韓流ドラマ(傷ついたヒロインがニューヨークかパリに旅立つのは、日本の80年代と同じ)で見ていたので、感激した。デザインでは香港国際空港にかなわないが、設備や人の流れ(動線)が素晴らしいと思った。シンガポールのチャンギ神話も今は昔となった。
名古屋を正午発、ソウルに14時着でDeparture(出発)の掲示板は以下のようだった。大阪・福岡・千葉(成田)・大分・北九州・松山・宮崎がある。1時間半程度の間に一斉に日本の地方都市に飛び立つのである。

一方、重慶0時15分発、ソウル午前4時着で掲示板を見ると以下のようだった。8時から1時間半の間に、静岡・石川(小松)・富山・沖縄・青森・福岡・米子・鹿児島・北九州・福岡などが見える。

名古屋を基準に考えると、国内線でしか直行できない空港は数都市しかない。航空協定で認められているとは思わないが、名古屋からソウル経由で地方都市に飛ぶ方が値段的にも有利である可能性がある。本来のハブ空港とは、ここから長距離便に乗り換えるためのアイデアだが、ネットワークに国境はないのだから、当然の結果だ。
アシアナと大韓航空が同じ戦略で地方空港にネットワークを広げている。自国民ではなく、他国民を運ぶことで成長しようとする航空会社には、シンガポール航空やエミレーツ、カタール航空がある。中東の航空会社はオイルマネーを資本にして、安い燃料代を武器にしている。シンガポールやキャセイは(美人スチュワーデスや巨大空港を含む)サービスを重視、大韓航空は欧米重視、アシアナはアジア重視でネットワークを整備している。いずれも、小さな国の航空会社だ。
成都行きは23時着と不便このうえない。重慶からソウルのアシアナ便は週1の夜行便、客は80人程度にすぎなかった。それでも重慶便を維持しているのだ。ネットワークというのは、(通信業界と同様に)あるかどうかがモノを言うからだ。
日本航空の不幸は、政治的にネットワークの維持を求められながら、羽田ー札幌便、羽田ー福岡便などのドル箱路線だけで格安航空会社と競争を強いられたことだ。名古屋ー青森便なんて愚の骨頂で、名古屋ー羽田ー青森の乗り継ぎを整備すればよかったのだ。
路線撤退が続いているセントレアはもはや小松空港レベル。国際部門を名古屋駅前の高層ビルに移したトヨタは大誤算だったかもしれないが、国際線減便の理由はトヨタの出張制限だ。トヨタの厳しい納入業者管理(下請け業者をビジネスクラスでみつけると、「そんな余裕があるなら値下げしろ」というらしい)によって、取引関係のあるすべての会社がビジネスを使わなくなったからだ。ビジネスクラス1人はエコノミー20人(15人という記事もある)に匹敵する。フィンエアーが残っているのは、サンクトペテルブルグにトヨタのロシア工場があるからだという噂だ。
仁川空港は韓流ドラマ(傷ついたヒロインがニューヨークかパリに旅立つのは、日本の80年代と同じ)で見ていたので、感激した。デザインでは香港国際空港にかなわないが、設備や人の流れ(動線)が素晴らしいと思った。シンガポールのチャンギ神話も今は昔となった。
ラベル:
旅行
オンライン雑誌閲覧サービス「コルシカ」開始
1)オンライン雑誌閲覧サービス「コルシカ」開始
「エニグモ」というベンチャー企業が7日、雑誌を購入することでその電子データをオンラインで閲覧できるサービスを開始した。著作権について、出版社とは事前交渉をした訳ではなく、同社が独自に雑誌をスキャンすることで、電子データ化している。「事前に私的複製を代行している」という立場のようだ。
雑誌協会は翌日には「許諾なしに複製することは明らかな著作権侵害行為だ」とし同社にサービスの即時中止を求めた。
著作権は著作者に無条件で与えられる権利で、その絶対的権利の制限は、一般には1)私的複製と2)引用しか認められていない。このサービスは私的複製の代行が可能かどうかにかかっているが、弁理士のコンサルタント、栗原潔氏のブログによれば、私的複製は所有者自身が行われなければならないとし、そもそもグレーゾーンですらないという。
エニグモは博報堂+電通出身者によるベンチャーで、代表取締役は慶応院卒とアメリカのMBA卒の2人。ソニーも政策投資銀行も出資して、法律顧問はTMI総合法律事務所だ。著作権違反は刑事罰なので「おいおい交渉で」というわけにいかない。ちょっと信じがたい話だ。
このベンチャーの立場に立てば、1)Googleのスキャンが現に行われていること2)ロケーションフリーのテレビ録画+再送信が裁判で認められたことから踏み切ったのではないだろうか。
雑誌関係者は上を下への大騒ぎだったようだ。動揺したのは、ネットと著作権の際どい関係の急所を突いているからだろう。動画の録画代行がよくて、雑誌のスキャン代行がだめな理由は、不思議なことに「自動化されていない」だけにすぎない(もちろん、無料放送と有体物では大きく違うのだが)。ホンダのアシモにコマンドを送ると雑誌をスキャンしてパスワード付きサイトにアップロードしてくれるようになると、私的利用になるのだろうか。
雑誌がデジタル化に進まないのは、ベンチャー企業のような技術がないだけではなく、販売チャンネルを含めた利益追求体に動機がないこと、そして、そもそも雑誌とはネットで見るようなものではないことだ。英エコノミストのような専門家が主要読者である雑誌には検索機能もほしいが、週刊プレイボーイに検索機能は不要だ。大半の雑誌の商品性は、「情報」ではなく、「誰にいつ中断されるか分からない短い空き時間を埋める、いくらか知的で、いくらか気晴らしになる断片的エンターテイメント」である。要するに「時間つぶし」で、だから、雑誌や新聞を読んでいて話しかけられても腹が立たない。これが無料のWebや携帯ゲームにとって代わられつつあるのだ。
ベンチャーがなすべきなのは、古い出版業界が作った著作物を盗むことではなく、新しいコスト構造を持った出版社を作ることだ。最近の新書ブームは、DTPの技術革新があって制作費が激減したからだ。(そのせいで、「こんなもの、本にするな」というレベルのものまで出版されている)。既存の業界が恐れているのは、新しいコスト構造と新しい流通形態で乗り込んでくることだ。(そして、それは簡単なことではない。優れた記者・編集者は稀少なのだから)
もっとも、このサービスの胡散臭さは、販売したすべての雑誌を(同じ雑誌が複数売れた場合)何度もスキャンするわけではないだろうこと、そもそも、売った数だけ実物雑誌を買うとは思えない(監査できない)ことが、「雑誌と同価格」という所に見えてしまうことだ。雑誌価格+スキャン手数料+サーバー維持料と別に構成すればよかっただろうが、そんな高価なサービスはだれも利用しない。
雑誌屋かあさんの毎日(出版社員)
「エニグモ」というベンチャー企業が7日、雑誌を購入することでその電子データをオンラインで閲覧できるサービスを開始した。著作権について、出版社とは事前交渉をした訳ではなく、同社が独自に雑誌をスキャンすることで、電子データ化している。「事前に私的複製を代行している」という立場のようだ。
雑誌協会は翌日には「許諾なしに複製することは明らかな著作権侵害行為だ」とし同社にサービスの即時中止を求めた。
著作権は著作者に無条件で与えられる権利で、その絶対的権利の制限は、一般には1)私的複製と2)引用しか認められていない。このサービスは私的複製の代行が可能かどうかにかかっているが、弁理士のコンサルタント、栗原潔氏のブログによれば、私的複製は所有者自身が行われなければならないとし、そもそもグレーゾーンですらないという。
エニグモは博報堂+電通出身者によるベンチャーで、代表取締役は慶応院卒とアメリカのMBA卒の2人。ソニーも政策投資銀行も出資して、法律顧問はTMI総合法律事務所だ。著作権違反は刑事罰なので「おいおい交渉で」というわけにいかない。ちょっと信じがたい話だ。
このベンチャーの立場に立てば、1)Googleのスキャンが現に行われていること2)ロケーションフリーのテレビ録画+再送信が裁判で認められたことから踏み切ったのではないだろうか。
雑誌関係者は上を下への大騒ぎだったようだ。動揺したのは、ネットと著作権の際どい関係の急所を突いているからだろう。動画の録画代行がよくて、雑誌のスキャン代行がだめな理由は、不思議なことに「自動化されていない」だけにすぎない(もちろん、無料放送と有体物では大きく違うのだが)。ホンダのアシモにコマンドを送ると雑誌をスキャンしてパスワード付きサイトにアップロードしてくれるようになると、私的利用になるのだろうか。
雑誌がデジタル化に進まないのは、ベンチャー企業のような技術がないだけではなく、販売チャンネルを含めた利益追求体に動機がないこと、そして、そもそも雑誌とはネットで見るようなものではないことだ。英エコノミストのような専門家が主要読者である雑誌には検索機能もほしいが、週刊プレイボーイに検索機能は不要だ。大半の雑誌の商品性は、「情報」ではなく、「誰にいつ中断されるか分からない短い空き時間を埋める、いくらか知的で、いくらか気晴らしになる断片的エンターテイメント」である。要するに「時間つぶし」で、だから、雑誌や新聞を読んでいて話しかけられても腹が立たない。これが無料のWebや携帯ゲームにとって代わられつつあるのだ。
ベンチャーがなすべきなのは、古い出版業界が作った著作物を盗むことではなく、新しいコスト構造を持った出版社を作ることだ。最近の新書ブームは、DTPの技術革新があって制作費が激減したからだ。(そのせいで、「こんなもの、本にするな」というレベルのものまで出版されている)。既存の業界が恐れているのは、新しいコスト構造と新しい流通形態で乗り込んでくることだ。(そして、それは簡単なことではない。優れた記者・編集者は稀少なのだから)
もっとも、このサービスの胡散臭さは、販売したすべての雑誌を(同じ雑誌が複数売れた場合)何度もスキャンするわけではないだろうこと、そもそも、売った数だけ実物雑誌を買うとは思えない(監査できない)ことが、「雑誌と同価格」という所に見えてしまうことだ。雑誌価格+スキャン手数料+サーバー維持料と別に構成すればよかっただろうが、そんな高価なサービスはだれも利用しない。
雑誌屋かあさんの毎日(出版社員)
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編集者フォーラムニュース
ファー・イースタン・エコノミック・レビューが12月廃刊
1)ファー・イースタン・エコノミック・レビューが12月廃刊

東南アジアの政治経済誌として抜群の権威を持っていたファー・イースタン・エコノミック・レビューが12月に廃刊すると、ダウジョーンズが発表した(9月22日)。
同誌は1946年、ユダヤ人のエリック・ハルパーン氏が香港で中国関係の政治経済誌として創刊。60年代には東南アジア全般にカバー範囲を広げた。香港に出入りする内地人のネットワークを使い、中国の文化大革命や改革開放では抜きに抜きまくった。73年にダウジョーンズに売却された。
中国語が読めても現在の北朝鮮のようなニュースしか流れてこなかった昔の中国の情報は、香港発の「ファー・イースタン・エコノミック・レビューによると」という記事で補われていた。インターネットがない時代だったし、中国に(自由なとはいわないが)競争的なメディアがなかった時代だ。特派員の逮捕、国外追放も勲章のようなもので、シンガポールはリークワンユー時代から年中行事のように特派員を追放していた。
ダウジョーンズは「読者と広告減少で赤字が支えきれなくなった」と理由を書いている。その通りだろうが、竹のカーテンや、スハルトの独裁など、この雑誌の相方が消えてしまったことが一番大きいだろう。
2)新聞社がデジタル端末を配る日
江口靖二というコンサルタントが日経PLUSに「企業がデジタルフォトフレームをタダで配る日」という記事を書いている。デジタルフォトフレームとはデジカメ写真を写す「写真建て」のような装置で数千円で売っている。起動時や画面変更時に企業ロゴが表示されるようにして顧客に記念品として配っているという。企業カレンダーにとってかわりつつあるという。
NYTimesがKindleを配る話や、デトロイトフリープレスがPlasticLogic社と専用端末を顧客に配る実験をする話もある。メディアパブによると、KindleDXを買うと一年間のNYT購読権がついてくるらしい。(日本なら抱き合わせ販売で公取の調査が入るかもしれない)
このような端末を新聞社が配る日が来るだろうか。それは私企業のプラットフォームに載るのか、新聞協会・雑誌協会が主導した共通プラットフォームになるのだろうか。
3)英文毎日がKindle参加
毎日新聞が7日からアマゾン向けに英文毎日Mainichi Daily Newsの配信を開始した。価格は13.99ドルでNYTimesと同額。日本の英字紙は、在住外国人と英語学習者を読者としているから、主力コンテンツは外電と提携英字紙の転載だ。そうじゃなきゃDaily Yomiuriなんて読む奴がいるだろうか。英文朝日は潔く、2001年にヘラトリのローカル版に模様替えしている。
英文毎日といえば、ネットで「変態日本」を書き散らしてネット社会からバッシングを受けた経緯があるが、大丈夫なのだろうか。

東南アジアの政治経済誌として抜群の権威を持っていたファー・イースタン・エコノミック・レビューが12月に廃刊すると、ダウジョーンズが発表した(9月22日)。
同誌は1946年、ユダヤ人のエリック・ハルパーン氏が香港で中国関係の政治経済誌として創刊。60年代には東南アジア全般にカバー範囲を広げた。香港に出入りする内地人のネットワークを使い、中国の文化大革命や改革開放では抜きに抜きまくった。73年にダウジョーンズに売却された。
中国語が読めても現在の北朝鮮のようなニュースしか流れてこなかった昔の中国の情報は、香港発の「ファー・イースタン・エコノミック・レビューによると」という記事で補われていた。インターネットがない時代だったし、中国に(自由なとはいわないが)競争的なメディアがなかった時代だ。特派員の逮捕、国外追放も勲章のようなもので、シンガポールはリークワンユー時代から年中行事のように特派員を追放していた。
ダウジョーンズは「読者と広告減少で赤字が支えきれなくなった」と理由を書いている。その通りだろうが、竹のカーテンや、スハルトの独裁など、この雑誌の相方が消えてしまったことが一番大きいだろう。
2)新聞社がデジタル端末を配る日
江口靖二というコンサルタントが日経PLUSに「企業がデジタルフォトフレームをタダで配る日」という記事を書いている。デジタルフォトフレームとはデジカメ写真を写す「写真建て」のような装置で数千円で売っている。起動時や画面変更時に企業ロゴが表示されるようにして顧客に記念品として配っているという。企業カレンダーにとってかわりつつあるという。
NYTimesがKindleを配る話や、デトロイトフリープレスがPlasticLogic社と専用端末を顧客に配る実験をする話もある。メディアパブによると、KindleDXを買うと一年間のNYT購読権がついてくるらしい。(日本なら抱き合わせ販売で公取の調査が入るかもしれない)
このような端末を新聞社が配る日が来るだろうか。それは私企業のプラットフォームに載るのか、新聞協会・雑誌協会が主導した共通プラットフォームになるのだろうか。
3)英文毎日がKindle参加
毎日新聞が7日からアマゾン向けに英文毎日Mainichi Daily Newsの配信を開始した。価格は13.99ドルでNYTimesと同額。日本の英字紙は、在住外国人と英語学習者を読者としているから、主力コンテンツは外電と提携英字紙の転載だ。そうじゃなきゃDaily Yomiuriなんて読む奴がいるだろうか。英文朝日は潔く、2001年にヘラトリのローカル版に模様替えしている。
英文毎日といえば、ネットで「変態日本」を書き散らしてネット社会からバッシングを受けた経緯があるが、大丈夫なのだろうか。
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編集者フォーラムニュース
英エコノミスト誌のHPが閲覧者制限、Kindleが世界販売
1)英エコノミスト誌のHPが閲覧者制限
エコノミスト誌が「10月13日からHPの1部を雑誌購読者に限定します」と読者にメールで案内を出した。
現在は、最近1年間の記事(雑誌記事とネット用書き下ろし)を無料で閲覧できたが、書き下ろし記事を90日間に制限する。雑誌版に載った記事は次号から購読者限定になる。
雑誌購読料は年間127ポンド、オンラインだけだと年間50ポンド。
エコノミストの購読契約者になると、IDの打ち込まれた鮮かな赤いプラスチックカードを郵送している。結構かっこいいのだ。
2)Kindleが世界販売
米アマゾンが米国内に限っていた電子リーダーKindleを10月19日から世界100か国で販売する。恐らくスプリントの3G通信の国際ローミングに対応しただけで、アメリカのアマゾンの管理下になると思われる。コンテンツは英語のみ、端末も英語のみ。新聞も購読できる。国際ローミング料金もアマゾンが負担するようだ。(このため、データ量の多い写真、グラフィックスは配信されない)
当然ながら、中国やシンガポールなど独裁国では使用できない。インターネットではないので検閲ができないからだ。
電子ブックは独自フォーマットで、活字サイズもボタンで変更できる。そのため、レイアウトは機械的で、昔のワープロのような自由度しかない。また、日本語対応には端末から改訂する必要があるが、日本アマゾンはその予定はないという。
米アマゾンは9月からプリンストン大学と提携して新入生にKindleDXを配ったが、評判はさんざんだという。いわく、しおりを挟めない、マーカーで線を入れられない、付箋を貼れない、文字を書き込めない、ページ番号がない(フォントサイズが変えられるということは、ページ数が固定しないことと同じだからだ)、うんぬん。
使用した経験では、いかんせん電子ペパーの書き換えが遅く、速読には全く向かない。アマゾンは読書家に好評だとか宣伝しているが、1時間に100ページ程度は読む、並みの本読みのスピードには追いついていない。
エコノミスト誌が「10月13日からHPの1部を雑誌購読者に限定します」と読者にメールで案内を出した。
現在は、最近1年間の記事(雑誌記事とネット用書き下ろし)を無料で閲覧できたが、書き下ろし記事を90日間に制限する。雑誌版に載った記事は次号から購読者限定になる。
雑誌購読料は年間127ポンド、オンラインだけだと年間50ポンド。
エコノミストの購読契約者になると、IDの打ち込まれた鮮かな赤いプラスチックカードを郵送している。結構かっこいいのだ。
2)Kindleが世界販売
米アマゾンが米国内に限っていた電子リーダーKindleを10月19日から世界100か国で販売する。恐らくスプリントの3G通信の国際ローミングに対応しただけで、アメリカのアマゾンの管理下になると思われる。コンテンツは英語のみ、端末も英語のみ。新聞も購読できる。国際ローミング料金もアマゾンが負担するようだ。(このため、データ量の多い写真、グラフィックスは配信されない)
当然ながら、中国やシンガポールなど独裁国では使用できない。インターネットではないので検閲ができないからだ。
電子ブックは独自フォーマットで、活字サイズもボタンで変更できる。そのため、レイアウトは機械的で、昔のワープロのような自由度しかない。また、日本語対応には端末から改訂する必要があるが、日本アマゾンはその予定はないという。
米アマゾンは9月からプリンストン大学と提携して新入生にKindleDXを配ったが、評判はさんざんだという。いわく、しおりを挟めない、マーカーで線を入れられない、付箋を貼れない、文字を書き込めない、ページ番号がない(フォントサイズが変えられるということは、ページ数が固定しないことと同じだからだ)、うんぬん。
使用した経験では、いかんせん電子ペパーの書き換えが遅く、速読には全く向かない。アマゾンは読書家に好評だとか宣伝しているが、1時間に100ページ程度は読む、並みの本読みのスピードには追いついていない。
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編集者フォーラムニュース
オンラインニュースONA協会総会
全米オンラインニュース協会の2009年総会がサンフランシスコで開かれた。創立10周年。NIemanLabによると、会場ではGannetやNYTimesよりもYahooのリクルートブースが賑わっていたらしい。

会場で取材されたビデオ「最後の新聞はいつ?」というテーマは面白い。2015年前後だと思っている人がいるが、生きている限りなくならないという人もいる。僕のなくならないと思う。問題は、レコードのように残るのか、映画のように残るのか、そのマイナー度合いが決定的だ。
Django in Journalismのビデオの最後に、NYTimesの担当者が「ジャーナリズムは守らなければならない。いい新聞でも悪い新聞でも、新聞がその地域の記録・歴史だ。これを失ったら地域になにも残らない」とgoogle社員に話しかけている。オンラインには、その長所として、地域性が欠けている。googleが供給するのは大通りの車中から見た大量の写真だけで、文脈という歴史性がまったくない。

会場で取材されたビデオ「最後の新聞はいつ?」というテーマは面白い。2015年前後だと思っている人がいるが、生きている限りなくならないという人もいる。僕のなくならないと思う。問題は、レコードのように残るのか、映画のように残るのか、そのマイナー度合いが決定的だ。
When will the last newspaper roll off the presses? from Online News Association on Vimeo.
Django in Journalismのビデオの最後に、NYTimesの担当者が「ジャーナリズムは守らなければならない。いい新聞でも悪い新聞でも、新聞がその地域の記録・歴史だ。これを失ったら地域になにも残らない」とgoogle社員に話しかけている。オンラインには、その長所として、地域性が欠けている。googleが供給するのは大通りの車中から見た大量の写真だけで、文脈という歴史性がまったくない。
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編集者フォーラムニュース
【Django12】空間データの表示
【空間データ表示の習作】
geoDjangoのような機能を使う必要はほとんどない。大量のアクセスに対して空間検索をする余裕はないからだ。
まず、空間データとして国土数値情報の地価公示データを利用する。
ダウンロード後、CSVデータを開いてデータ構造を確認し、utf-8で保存する。(元データはshift-jis)
さしあたり必要なデータのモデルは以下のようなものだろう。取り込みのために、createFromLineというメソッドを用意している。
ファイルを取り込む関数は以下のようになる。
view関数は以下のようになるだろう。テンプレートは省略。
GoogleMapをFlashCS4で作る場合、ドキュメントクラスの基本構造は以下のようになるだろう。(あまり自信がない)
基本的に、地図から地図以外(GridやHTMLなど)への流れと地図以外から地図への流れを決めなければならない。データが増えすぎないよう、地図のzoomが13以上にならないとデータは更新しない。
たったこれだけなのに2日かかった。これではだめだ。
もっとも国交省のサービスよりは使えるだろう。こういうものを見ると、役所叩きに加勢したくもなる。
Googleが2008年に開いた社内講習会の模様を公開している。「Django in Journalism」というテーマで、NTimes, LATimes, Ann Arbor各紙の担当者が話している。
NYTimesの担当者は「公開まで最短だったプロジェクト」を聞かれて、「台風の避難所と避難民を扱うデータベース連動サイトで、4時間」という衝撃的な自慢をしている。
geoDjangoのような機能を使う必要はほとんどない。大量のアクセスに対して空間検索をする余裕はないからだ。
まず、空間データとして国土数値情報の地価公示データを利用する。
ダウンロード後、CSVデータを開いてデータ構造を確認し、utf-8で保存する。(元データはshift-jis)
さしあたり必要なデータのモデルは以下のようなものだろう。取り込みのために、createFromLineというメソッドを用意している。
map_usage = {'0':'住宅地','3':'住宅見込地','5':'商業地','7':'準工業地','9':'工業地','10':'市街化調整区域宅地','13':'市街化調整区域林地',}
class LandPrice(models.Model):
name = models.CharField(max_length=100)
code = models.IntegerField()
usage = models.IntegerField()
kenpei = models.IntegerField()
yoseki = models.IntegerField()
regulation = models.CharField('regulations', max_length=30)
area = models.FloatField()
price21 = models.FloatField()
price20 = models.FloatField()
at = models.FloatField()
lng = models.FloatField()
def createFromLine(self, strLine):
tmp = strLine.split(',')
print tmp[10].strip()[:99]
self.name = tmp[10].strip()[:99]
self.code = int(tmp[2])
self.usage = int(tmp[3])
self.kenpei = int(tmp[20])
self.yoseki = int(tmp[21])
self.regulation = tmp[19].strip()[:29]
self.area = float(tmp[12])
self.price21 = float(tmp[49])
self.price20 = float(tmp[48])
self.lng = float(tmp[0])/3600
self.lat = float(tmp[1])/3600
self.save()
def str_usage(self):
return map_usage[str(self.usage)]
def rate(self):
if self.price20 != 0:
return (self.price21 - self.price20) / self.price20
else:
return u'-'
def __unicode__(self):
return self.name
ファイルを取り込む関数は以下のようになる。
import os
from models import LandPrice
def importLP():
# LandPrice.objects.all().delete()
for line in open('newssite/data/L01-21P-2K.csv', 'r').readlines()[1:]:
lp = LandPrice()
lp.createFromLine(line)
view関数は以下のようになるだろう。テンプレートは省略。
def xml_getlandprice(request):
try:
north = request.POST['north']
south = request.POST['south']
east = request.POST['east']
west = request.POST['west']
except:
logging.error(u"getlandprice failed %s", north)
return HttpResponse(u"NOT POSTED")
try:
res = LandPrice.objects.filter(lng__lt=float(east),lng__gt=float(west),
lat__lt=float(north),lat__gt=float(south))
except ObjectDoesNotExist:
res = list()
current_template = loader.get_template('landprice.template')
current_context = Context({'landprices': res,})
return HttpResponse(current_template.render(current_context), mimetype="text/xml")
GoogleMapをFlashCS4で作る場合、ドキュメントクラスの基本構造は以下のようになるだろう。(あまり自信がない)
基本的に、地図から地図以外(GridやHTMLなど)への流れと地図以外から地図への流れを決めなければならない。データが増えすぎないよう、地図のzoomが13以上にならないとデータは更新しない。
package{
import flash.display.*;
import flash.geom.*;
import flash.events.*;
import flash.net.*;
import fl.controls.DataGrid;
import fl.controls.Button;
import com.google.maps.InfoWindowOptions;
import com.google.maps.LatLng;
import com.google.maps.LatLngBounds;
import com.google.maps.Map;
import com.google.maps.MapEvent;
import com.google.maps.MapMoveEvent;
import com.google.maps.MapMouseEvent;
import com.google.maps.MapType;
import com.google.maps.MapOptions;
import com.google.maps.controls.PositionControl;
import com.google.maps.controls.ZoomControl;
import com.google.maps.controls.MapTypeControl;
import com.google.maps.controls.ScaleControl;
import com.google.maps.controls.OverviewMapControl;
import com.google.maps.overlays.*;
public class geoMap extends Sprite {
public var map:Map;
public var Overlays:Array = new Array();
var dgrid:DataGrid;
var bt:Button;
public function geoMap(){
map = new Map();
map.key = "google_map_key";
map.addEventListener(MapEvent.MAP_PREINITIALIZE, onMapPreinitialize);
map.addEventListener(MapEvent.MAP_READY, onMapReady);
map.addEventListener(MapMoveEvent.MOVE_END, onMapMoveEnd);
map.setSize(new Point(860, 860));
map.x = 705; map.y = 5;
this.addChild(map);
// 地図以外の要素
dgrid = new DataGrid();
dgrid.move(10,60);
dgrid.setSize(680,800);
dgrid.columns = ["地点","種別","21年地価", "20年地価", "変化率"];
dgrid.sortableColumns = dgrid.resizableColumns = true;
dgrid.getColumnAt(0).width = 340;
dgrid.addEventListener(Event.CHANGE, gridChanged);
addChild(dgrid);
}
private function onMapPreinitialize(event:MapEvent):void {
// 最初に地図が描画される直前に一度だけ呼び出される
var myMapOptions:MapOptions = new MapOptions();
myMapOptions.zoom = 13;
myMapOptions.center = new LatLng(35.636072,139.62062);
myMapOptions.mapType = MapType.NORMAL_MAP_TYPE;
this.map.setInitOptions(myMapOptions);
}
private function onMapReady(event:MapEvent):void {
// 地図が準備できた直後
map.addControl(new PositionControl());
map.addControl(new ZoomControl());
map.addControl(new MapTypeControl());
map.addControl(new ScaleControl());
map.addControl(new OverviewMapControl());
}
private function onMapMoveEnd(event:MapMoveEvent):void {
// 地図が変更されるたびに呼ばれる
retrieveXML();
}
public function retrieveXML() {
if(map.getZoom() < urlloader =" new" urlvariables =" new" latlngbounds =" map.getLatLngBounds();" latlng =" bounds.getSouthWest();" latlng =" bounds.getNorthEast();" north =" northEast.lat();" south =" southWest.lat();" east =" northEast.lng();" west =" southWest.lng();" urlrequest =" new" data =" variables;" method =" URLRequestMethod.POST;" urlloader =" URLLoader(evt.target);" xml =" new" int =" 0;i" this_color =" (_xml.elements("> 0) ? 0x0000ff : 0xff0000;
this_label = _xml.elements("landprice")[i].usage;
this_address = _xml.elements("landprice")[i].name;
var markerA:Marker = new Marker( new LatLng( _xml.elements("landprice")[i].lat, _xml.elements("landprice")[i].lng),
new MarkerOptions({ strokeStyle:{color: 0xffffff}, fillStyle:{color: this_color, alpha: 0.8}, label: this_label, labelFormat:{bold: true},
tooltip: this_address,radius:12, hasShadow: false, clickable: true,draggable:false, gravity: 0.5,distanceScaling: true
}));
markerA.addEventListener(MapMouseEvent.CLICK, markerClicked);
Overlays.push(markerA);
map.addOverlay(markerA);
// グリッド
// dgrid.columns = ["地点","種別","21年地価", "20年地価", "変化率"];
var obj:Object = {"地点":_xml.elements("landprice")[i].name,
"種別":_xml.elements("landprice")[i].usage,"21年地価":int(_xml.elements("landprice")[i].h21),
"20年地価":int(_xml.elements("landprice")[i].h20), "変化率":(Number(_xml.elements("landprice")[i].rate) * 100 ).toFixed(2)
};
dgrid.addItem(obj);
}
}
private function clearAll():void {
// 地図
var markerA:Marker;
while(null != (markerA = Overlays.pop())){
markerA.removeEventListener(MapMouseEvent.CLICK, markerClicked);
map.removeOverlay(markerA);
}
//グリッド
dgrid.removeAll();
}
private function gridChanged(e:Event):void {
mapFocus(e.target.selectedItem['地点']);
}
private function mapFocus(strName:String):void {
var markerA:Marker;
var i:int;
var j:int;
var clickpoint:LatLng;
for(j = 0;j < markera =" Marker(Overlays[j]);" tooltip ="=" clickpoint =" markerA.getLatLng();" i =" 0;i" strname ="=" marker =" Marker(evt.target);" latlng =" markerA.getLatLng();" int =" 0;i" tooltip ="=">
たったこれだけなのに2日かかった。これではだめだ。
もっとも国交省のサービスよりは使えるだろう。こういうものを見ると、役所叩きに加勢したくもなる。
Googleが2008年に開いた社内講習会の模様を公開している。「Django in Journalism」というテーマで、NTimes, LATimes, Ann Arbor各紙の担当者が話している。
NYTimesの担当者は「公開まで最短だったプロジェクト」を聞かれて、「台風の避難所と避難民を扱うデータベース連動サイトで、4時間」という衝撃的な自慢をしている。
ラベル:
actionscript,
Django,
map,
編集者フォーラムニュース
【Django11】geoDjangoの2
【空間情報のプレゼンテーション】
geoDjangoの構造は以下のような階層を持つ。最上位の表現層はOpenLayerかGoogleMapを想定している。

最上位の階層は地図データを送出したり、ユーザーの操作に応答したりしなければならない。その枠組みはGoogleMapが最も進んでいるが、GoogleMapの使用は無料一般サイトしか許可されていない。企業内や有料サイトは要相談。まあ、年間100万円はくだらないだろう。Googleは各国の地図メーカーにライセンス料を払っている。
GoogleMapに相当するオープンソースには、MapServerやOpenLayerがある。この場合は使用が自由だ。しかし、地図の場合、サーバーを自前で用意しても地図データを制作するのは至難だ。結局、ゼンリンのような会社から買う必要があるし、Googleも各国の地図会社から買っているにすぎない。データは、時々みかける、地図を広げて町を歩いている調査員の仕事の賜物だからだ。
要するに、高品質の地図を使うにはGoogleMapを使わざるをえないだろうし、高い贅沢品だ。
【管理画面】geoDjangoチュートリアルの続き
まず、以下のadmin.pyを作り、url.pyを直し、settingでもadminモジュールを組み込む。これは普通のDjangoと同じ。
すると、空間データの管理画面は「期待通り」に現れる。開発者に脱帽する。

【GeoDjango Basic Appsから】
管理画面をカスタマイズするとこのようにもなる。すごい。
このGoogleMap版をどう実現するかは調査中。
GoogleMapはKMLを使っている。googleによる解説はここ。KMLのリファレンスもある。使い勝手を含めて、Googleの力を認めざるをえない。
geoDjangoの構造は以下のような階層を持つ。最上位の表現層はOpenLayerかGoogleMapを想定している。

最上位の階層は地図データを送出したり、ユーザーの操作に応答したりしなければならない。その枠組みはGoogleMapが最も進んでいるが、GoogleMapの使用は無料一般サイトしか許可されていない。企業内や有料サイトは要相談。まあ、年間100万円はくだらないだろう。Googleは各国の地図メーカーにライセンス料を払っている。
GoogleMapに相当するオープンソースには、MapServerやOpenLayerがある。この場合は使用が自由だ。しかし、地図の場合、サーバーを自前で用意しても地図データを制作するのは至難だ。結局、ゼンリンのような会社から買う必要があるし、Googleも各国の地図会社から買っているにすぎない。データは、時々みかける、地図を広げて町を歩いている調査員の仕事の賜物だからだ。
要するに、高品質の地図を使うにはGoogleMapを使わざるをえないだろうし、高い贅沢品だ。
【管理画面】geoDjangoチュートリアルの続き
まず、以下のadmin.pyを作り、url.pyを直し、settingでもadminモジュールを組み込む。これは普通のDjangoと同じ。
from django.contrib.gis import admin
from models import WorldBorders
admin.site.register(WorldBorders, admin.GeoModelAdmin)
すると、空間データの管理画面は「期待通り」に現れる。開発者に脱帽する。

【GeoDjango Basic Appsから】
管理画面をカスタマイズするとこのようにもなる。すごい。
このGoogleMap版をどう実現するかは調査中。
GoogleMapはKMLを使っている。googleによる解説はここ。KMLのリファレンスもある。使い勝手を含めて、Googleの力を認めざるをえない。
ラベル:
Django
【Django10】geoDjangoの1
PostGISが導入されていることを前提として、geoDjango@postgreSQLを使うメモ。
geoDjangoはDjango1.0に組み込まれている。しかし、Django(Apache)にデータベース権限を与える必要がある。postgresql権限で
postgistemplateはPostGISのテンプレート作成の時に使った名前だ。データベーステンプレートに基づいて空間情報データベースを構築する。Djangoのsettingのユーザー名で実行すべきだろう。これだけはDjangoのsyncdbでは作ってくれない。
あとは、setting.pyのINSTALLED_APPSにdjango.contrib.gisを追加するだけでよい。
Django1.0以前でGoogleMapを使う場合、GoogleMapの座標系を追加する必要がある。
【geoDjangoのチュートリアル抄訳】
Djangoのプロジェクト、アプリの構築は通常通り。データベースの構造がかなり違うので、別のプロジェクトにするべきだ。
Setting.pyの設定も通常通り。
ここからのチュートリアルが痺れる。世界地図のシェープファイルを取り込み、GDALライブラリのogrinfo(apt-get install gdal-binで導入すること)というコマンドで内部構造を解析する。すると、どんなデータ構造なのか一覧を表示してくれる。これを再現するモデルをDjangoに作れば、地図データを完全に取り込めるという算段だ。(シェープファイルについては以前書いた)
チュートリアルは以下のようなモデルを試みている。(world/model.pyの内容で、インポートするmodelがfrom django.contrib.gis.dbであることに注意!)
syncdbでデータベースが同期する。
【GDALの利用】
geoDjangoはGDALライブラリのPyhtonラッパーを準備している。django.contrib.gis.gdaのDataSourceがシェープファイルをパースしてくれる。ドット演算子で内部データを呼び出したり、WKT形式やGeoJSON形式で書き出すことができる。
チュートリアルは、データ取り込み用のload.pyを作る。
データによっては、座標系の変換や文字コードの設定を変えなければならないだろう。これによって、シェープファイルのデータがデータモデルに変換して保存してくれる。
これまでの処理を自動化してくれるコマンドoriginspectも用意されている。model.pyを書き出してくれるのが素晴らしい点だ。
DjangoはPostGISのデータ形式はWell Known Text (WKT)という形式のテキスト(例:'POINT(-95.3385 29.7245)')なので使いにくい。Djangoは使いやすい形式を準備している。Pointは座標型の変換もやってくれる。
かくして、Django側で空間データを検索・抽出することができる。さて、そのデータをWeb上に表現するためにはどうすればいいか。
geoDjangoはDjango1.0に組み込まれている。しかし、Django(Apache)にデータベース権限を与える必要がある。postgresql権限で
sudo su - postgres
psql -d postgistemplate -c "GRANT ALL ON geometry_columns TO PUBLIC;" # Enabling users to alter spatial tables.
psql -d postgistemplate -c "GRANT ALL ON spatial_ref_sys TO PUBLIC;"postgistemplateはPostGISのテンプレート作成の時に使った名前だ。データベーステンプレートに基づいて空間情報データベースを構築する。Djangoのsettingのユーザー名で実行すべきだろう。これだけはDjangoのsyncdbでは作ってくれない。
createdb -T postgistemplate mydatabasename
あとは、setting.pyのINSTALLED_APPSにdjango.contrib.gisを追加するだけでよい。
Django1.0以前でGoogleMapを使う場合、GoogleMapの座標系を追加する必要がある。
$ ./manage shell
>>> from django.contrib.gis.utils import add_postgis_srs
>>> add_postgis_srs(900913)【geoDjangoのチュートリアル抄訳】
Djangoのプロジェクト、アプリの構築は通常通り。データベースの構造がかなり違うので、別のプロジェクトにするべきだ。
$ django-admin.py startproject geodjango
$ cd geodjango
$ python manage.py startapp worldSetting.pyの設定も通常通り。
DATABASE_ENGINE = 'postgresql_psycopg2'
DATABASE_NAME = 'geodjango'
DATABASE_USER = 'geo'
INSTALLED_APPS = (
'django.contrib.auth',
'django.contrib.contenttypes',
'django.contrib.sessions',
'django.contrib.sites',
'django.contrib.admin',
'django.contrib.gis',
'geodjango.world'
)
ここからのチュートリアルが痺れる。世界地図のシェープファイルを取り込み、GDALライブラリのogrinfo(apt-get install gdal-binで導入すること)というコマンドで内部構造を解析する。すると、どんなデータ構造なのか一覧を表示してくれる。これを再現するモデルをDjangoに作れば、地図データを完全に取り込めるという算段だ。(シェープファイルについては以前書いた)
$ mkdir world/data
$ cd world/data
$ wget http://thematicmapping.org/downloads/TM_WORLD_BORDERS-0.3.zip
$ unzip TM_WORLD_BORDERS-0.3.zip
$ cd ../..
$ ogrinfo -so world/data/TM_WORLD_BORDERS-0.3.shp TM_WORLD_BORDERS-0.3
INFO: Open of `world/data/TM_WORLD_BORDERS-0.3.shp'
using driver `ESRI Shapefile' successful.
Layer name: TM_WORLD_BORDERS-0.3
Geometry: Polygon
Feature Count: 246
Extent: (-180.000000, -90.000000) - (180.000000, 83.623596)
Layer SRS WKT:
GEOGCS["GCS_WGS_1984",
DATUM["WGS_1984",
SPHEROID["WGS_1984",6378137.0,298.257223563]],
PRIMEM["Greenwich",0.0],
UNIT["Degree",0.0174532925199433]]
FIPS: String (2.0)
ISO2: String (2.0)
ISO3: String (3.0)
UN: Integer (3.0)
NAME: String (50.0)
AREA: Integer (7.0)
POP2005: Integer (10.0)
REGION: Integer (3.0)
SUBREGION: Integer (3.0)
LON: Real (8.3)
LAT: Real (7.3)チュートリアルは以下のようなモデルを試みている。(world/model.pyの内容で、インポートするmodelがfrom django.contrib.gis.dbであることに注意!)
from django.contrib.gis.db import models
class WorldBorders(models.Model):
# Regular Django fields corresponding to the attributes in the
# world borders shapefile.
name = models.CharField(max_length=50)
area = models.IntegerField()
pop2005 = models.IntegerField('Population 2005')
fips = models.CharField('FIPS Code', max_length=2)
iso2 = models.CharField('2 Digit ISO', max_length=2)
iso3 = models.CharField('3 Digit ISO', max_length=3)
un = models.IntegerField('United Nations Code')
region = models.IntegerField('Region Code')
subregion = models.IntegerField('Sub-Region Code')
lon = models.FloatField()
lat = models.FloatField()
# GeoDjango-specific: a geometry field (MultiPolygonField), and
# overriding the default manager with a GeoManager instance.
mpoly = models.MultiPolygonField()
objects = models.GeoManager()
# So the model is pluralized correctly in the admin.
class Meta:
verbose_name_plural = "World Borders"
# Returns the string representation of the model.
def __unicode__(self):
return self.namesyncdbでデータベースが同期する。
【GDALの利用】
geoDjangoはGDALライブラリのPyhtonラッパーを準備している。django.contrib.gis.gdaのDataSourceがシェープファイルをパースしてくれる。ドット演算子で内部データを呼び出したり、WKT形式やGeoJSON形式で書き出すことができる。
>>> import os
>>> from geodjango import world
>>> world_shp = os.path.abspath(path_to_shapefile/TM_WORLD_BORDERS-0.3.shp'))
>>> from django.contrib.gis.gdal import *
>>> ds = DataSource(world_shp)チュートリアルは、データ取り込み用のload.pyを作る。
import os
from django.contrib.gis.utils import LayerMapping
from models import WorldBorders
world_mapping = {
'fips' : 'FIPS',
'iso2' : 'ISO2',
'iso3' : 'ISO3',
'un' : 'UN',
'name' : 'NAME',
'area' : 'AREA',
'pop2005' : 'POP2005',
'region' : 'REGION',
'subregion' : 'SUBREGION',
'lon' : 'LON',
'lat' : 'LAT',
'mpoly' : 'MULTIPOLYGON',
}
world_shp = os.path.abspath(os.path.join(os.path.dirname(__file__), 'data/TM_WORLD_BORDERS-0.3.shp'))
def run(verbose=True):
lm = LayerMapping(WorldBorders, world_shp, world_mapping,
transform=False, encoding='iso-8859-1')
lm.save(strict=True, verbose=verbose)
データによっては、座標系の変換や文字コードの設定を変えなければならないだろう。これによって、シェープファイルのデータがデータモデルに変換して保存してくれる。
これまでの処理を自動化してくれるコマンドoriginspectも用意されている。model.pyを書き出してくれるのが素晴らしい点だ。
DjangoはPostGISのデータ形式はWell Known Text (WKT)という形式のテキスト(例:'POINT(-95.3385 29.7245)')なので使いにくい。Djangoは使いやすい形式を準備している。Pointは座標型の変換もやってくれる。
>>> from django.contrib.gis.geos import Point
>>> pnt = Point(12.4604, 43.9420)
>>> sm = WorldBorders.objects.get(mpoly__intersects=pnt)
>>> sm
かくして、Django側で空間データを検索・抽出することができる。さて、そのデータをWeb上に表現するためにはどうすればいいか。
ラベル:
Django
PostGISとは何か
PostGISは、データベースPostgreSQLで空間情報を扱うための拡張ソフトだ。CAR(コンピュータ支援報道)においてなぜ必須なのか。
PostGISを使うと、座標としての点、直線、多角形、およびその集合、独自のデータ形式(LINESTRINGなど)でデータベースに保存できる。
それだけなら、通常のデータベースで緯度、経度の項目を保存すればよい、PostGISは、空間情報ならではの演算(関数)を代行する。距離、面積、周囲、重なり関係(ある点はある多角形の内部にあるか、ある多角形とある多角形の共通部分の多角形はどういう形状か、など)、投影変換を高速で計算してくれる。(GEOSというライブラリが担当)
たとえば、このようなテーブルroadsがあったとする。道の両端の座標と通りの名称だ。
以下のSelect文は、ある多角形と交差(&&)する道を列挙する。
地図データの管理でこのような機能が必要なのは明らかだ。
【PostGISのインストール@Ubuntu9.0】参照:Thinking in GIS
PostgreSQLもまとめてインストールすること。
関数などをすぐにできるようにするため、(1度だけ)テンプレートデータベースを作成する。
gisgroupというグループとgisというユーザーを作る。psqlでコマンドモードに移り、
¥qでpsqlを抜け出して、templateに接続する
あとは、データベースを作るだけ。shapefileを取り込むshp2pgsqlというコマンドが用意されている。
Thinking in GISの案内に従うと、PostGISに入っているデータはGISクライアントで閲覧することができる。QuantumGIS、UDig、スペインのgvSIGが紹介されている。
PostGISは、座標処理や演算をすべて引き受けてくれる。例えば、全国のコンビニの緯度経度をデータベースに入力しておき、地図の中央から一定の距離にあるコンビニだけを選び出して、地図に表示する場合、その抽出はPostGISが担当してくれる。それ以上のことはしてくれない。
そして、このデータベースをさらに抽象化してくれるものがGeoDjangoである。次回へ。
PostGISを使うと、座標としての点、直線、多角形、およびその集合、独自のデータ形式(LINESTRINGなど)でデータベースに保存できる。
それだけなら、通常のデータベースで緯度、経度の項目を保存すればよい、PostGISは、空間情報ならではの演算(関数)を代行する。距離、面積、周囲、重なり関係(ある点はある多角形の内部にあるか、ある多角形とある多角形の共通部分の多角形はどういう形状か、など)、投影変換を高速で計算してくれる。(GEOSというライブラリが担当)
たとえば、このようなテーブルroadsがあったとする。道の両端の座標と通りの名称だ。
road_id | geom | road_name
--------+-----------------------------------------+-----------
1 | LINESTRING(191232 243118,191108 243242) | Jeff Rd
2 | LINESTRING(189141 244158,189265 244817) | Geordie Rd
3 | LINESTRING(192783 228138,192612 229814) | Paul St
4 | LINESTRING(189412 252431,189631 259122) | Graeme Ave
5 | LINESTRING(190131 224148,190871 228134) | Phil Tce
6 | LINESTRING(198231 263418,198213 268322) | Dave Cres
7 | LINESTRING(218421 284121,224123 241231) | Chris Way以下のSelect文は、ある多角形と交差(&&)する道を列挙する。
SELECT road_id, road_name FROM roads WHERE roads_geom && ST_GeomFromText('POLYGON((218421 284121,224123 241231, 190131 224148))',-1);
地図データの管理でこのような機能が必要なのは明らかだ。
【PostGISのインストール@Ubuntu9.0】参照:Thinking in GIS
PostgreSQLもまとめてインストールすること。
sudo apt-get install postgresql postgresql-client postgresql-contrib pgadmin3
sudo apt-get install postgresql pgadmin3
sudo apt-get install postgresql-8.3-postgis
関数などをすぐにできるようにするため、(1度だけ)テンプレートデータベースを作成する。
sudo su postgres
createdb postgistemplate
createlang plpgsql postgistemplate
psql -d postgistemplate -f /usr/share/postgresql-8.3-postgis/lwpostgis.sql
psql -d postgistemplate -f /usr/share/postgresql-8.3-postgis/spatial_ref_sys.sql
gisgroupというグループとgisというユーザーを作る。psqlでコマンドモードに移り、
CREATE ROLE gisgroup NOSUPERUSER NOINHERIT CREATEDB NOCREATEROLE;
CREATE ROLE gis LOGIN PASSWORD 'mypassword' NOINHERIT;
GRANT gisgroup TO gis;
¥qでpsqlを抜け出して、templateに接続する
psql -d postgistemplate
ALTER TABLE geometry_columns OWNER TO gis;
ALTER TABLE spatial_ref_sys OWNER TO gis;
CREATE SCHEMA gis_schema AUTHORIZATION gis;
あとは、データベースを作るだけ。shapefileを取り込むshp2pgsqlというコマンドが用意されている。
Thinking in GISの案内に従うと、PostGISに入っているデータはGISクライアントで閲覧することができる。QuantumGIS、UDig、スペインのgvSIGが紹介されている。
PostGISは、座標処理や演算をすべて引き受けてくれる。例えば、全国のコンビニの緯度経度をデータベースに入力しておき、地図の中央から一定の距離にあるコンビニだけを選び出して、地図に表示する場合、その抽出はPostGISが担当してくれる。それ以上のことはしてくれない。
そして、このデータベースをさらに抽象化してくれるものがGeoDjangoである。次回へ。
ラベル:
Django,
map,
編集者フォーラムニュース