1)NYTimesがPC100ドル割引
NYタイムズが、Times Reader2.0(オンライン新聞)の1年間購読者にサムソン社製ラップトップPC、Samsong Go netbookを買うと100ドル払い戻しキャンペーンを始めた。タイムズ・リーダーの購読者は5万3000人で1年間で倍増したらしい。
2)ワシントンポストが国内支局廃止
Wタイムズが3つある国内支局(ニューヨーク、ロス、シカゴ)を閉鎖し、記者6人をワシントンに呼び戻すことを決定。
3)ベロ社、メディアニュース社もグーグル外し
アメリカのメディアコングロマリットである両社がグーグルからコンテンツを引き上げ、検索情報をマイクロソフトのBingに独占供給する方針。ベロ社はDallas Morning Newsなど傘下の新聞を半年以内に有料化し、グーグルをブロックする。
グーグルの責任者Cohen氏は「有料化するなら、尚のことグーグルから検索可能じゃないとダメだろ?」と哄笑しているらしい。アラン・マター氏も「71%のシェアがあるグーグルを外すリスクは犯せないだろう」と懐疑的だ。
(マードックはもうWebの自由な文化には乗らないと決めたのだから、批判は的外れだと思う。飲まない人にお酒の良さを訴えても仕方がないように)
4)BBCは無料を続けると明言
BBCのLyons総裁は「無料でニュースにアクセスできるというコミットメントを希釈することはない」と明言した。オーストラリア放送協会も先月、同様の声明を出している。
有料化の問題はここにあると思う。BBCもAPやロイターに加盟しているはずで、新聞社との費用負担の見直しや、コンテンツ供出義務との関わりが問題になるだろう。有料サイトを運営する会社の写真が、AP経由でBBCに公開されてはたまらないからだ(Japan OUT(日本では利用できません)という運用がネットではできなくなるから)。
公共放送としての当然の使命と、購読料回収の必要がないという金銭的な事情があるから、NHKなどが無料サイトを続けていくことは当然だと思う。問題は「全く構いませんから、共同通信からは脱退してください」と必ず言わなければならないことだ。
リストラ続くワシントンポスト
1)リストラ続くワシントンポスト
ワシントンポストがウェブサイト人員を10ないし12人削減する方針。このなかにはビデオジャーナリストのTravis FoxとPierre Kattarも含まれるという。この2人は新聞社として初めてエミー賞を獲った。紙とオンラインの統合を進める一環だが、同紙は動画に最も力を入れていた会社だっただけに、どういう方針転換なのだろうか。組合加盟の直前だったらしい。
2)マクラッチーグループがキンドル対応
カリフォルニアのSacramento Bee紙、アラスカのAnchorage Daily News紙、北カロライナのCharlotte Observer、テキサスのFt.Worth Star-Telegram、北カロライナのNews and Observer紙がKindleに対応。購読料は1カ月7ドル。
ワシントンポストがウェブサイト人員を10ないし12人削減する方針。このなかにはビデオジャーナリストのTravis FoxとPierre Kattarも含まれるという。この2人は新聞社として初めてエミー賞を獲った。紙とオンラインの統合を進める一環だが、同紙は動画に最も力を入れていた会社だっただけに、どういう方針転換なのだろうか。組合加盟の直前だったらしい。
2)マクラッチーグループがキンドル対応
カリフォルニアのSacramento Bee紙、アラスカのAnchorage Daily News紙、北カロライナのCharlotte Observer、テキサスのFt.Worth Star-Telegram、北カロライナのNews and Observer紙がKindleに対応。購読料は1カ月7ドル。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
ポリティファクトとは
[politfactとはの一部改変版]
PolitiFactはフロリダの名門新聞 St. Petersberg紙が、大統領や議員、議会証言者、テレビ司会者の発言の事実確認を行い、Webに公開するプロジェクトだ。2007年8月に始まり、2009年ピュリッツアー賞を受賞している。
ST紙はアメリカ版Guardian紙ともいえる来歴があり、オーナーのNelson Poynterが1978年に、自ら設立したジャーナリスト研究教育機関、Poynter Instituteに所有権を遺贈した独立系新聞だ。
事実検証は、発言者とテーマによって分類され、5人(立ち上げ時)の記者によって「事実である」から「真っ赤な嘘」まで判定、Truth-O-Meter(真実メーター)で表示される。たとえば、こんな具合。
【ビル・ベネット、2009年7月26日、CNNでの発言】
「アメリカ人の4%が黒人の男だが、殺人事件の被害者の35%を占める」
【判定】ほとんど真実
【記事】ハーバード大の黒人教授逮捕とオバマ大統領のコメントに対して、学者の先生方が事件の意味を分析している。保守派の評論家、ビル・ベネットは26日、この事件によって犯罪に関する社会的現実を曖昧にするべきではないと主張した。いわく、・・・・
【マイク・グラベル、2009年6月28日、ハワード大での発言】
「1972年、179000人が監獄にいた。現在、230万人だ。70%は黒人だ」
【判定】真っ赤な嘘
【記事】歴史ある黒人系大学での討論で、グラベルが「最も癪に障るのは、最近のドラッグ戦争だ」と述べた。彼は統計データを引く。230万人が監獄にいて、70%がアフリカ系アメリカ人。どっきりだ。前半は正しい。しかし、後半の70%とは。間違っているだけではなく、真っ赤な嘘だ。実際の値は、2007年司法統計局のレポートによれば、40%だ。
これはひどく事実をゆがめ、正すことが極めて重要なため、我々はグラベル氏に最も厳しい裁定をした。受刑者の大半は黒人だというのはありふれた神話だが、仮にも大統領選候補者からこのような誤った主張を聞くとは、看過できない。うんぬん・・・
オバマが大統領になると、Obameterというアイコンをつくり、公約の進捗具合を評価している。
また、主張をひっくり返した公人を検証する意地悪なFlip-O-Meterもある。
PBSのMediaShiftによると、ST紙のBill Adair記者が発案し、ニュース技術者の肩書きを持つ開発者(記者出身)Matt Waiteが開発した。こういう人がProgramming Journalistだ。
関連:英Guardianが読者と「国会議員の支出をチェックしよう」
PolitiFactはフロリダの名門新聞 St. Petersberg紙が、大統領や議員、議会証言者、テレビ司会者の発言の事実確認を行い、Webに公開するプロジェクトだ。2007年8月に始まり、2009年ピュリッツアー賞を受賞している。
ST紙はアメリカ版Guardian紙ともいえる来歴があり、オーナーのNelson Poynterが1978年に、自ら設立したジャーナリスト研究教育機関、Poynter Instituteに所有権を遺贈した独立系新聞だ。
事実検証は、発言者とテーマによって分類され、5人(立ち上げ時)の記者によって「事実である」から「真っ赤な嘘」まで判定、Truth-O-Meter(真実メーター)で表示される。たとえば、こんな具合。
【ビル・ベネット、2009年7月26日、CNNでの発言】「アメリカ人の4%が黒人の男だが、殺人事件の被害者の35%を占める」
【判定】ほとんど真実
【記事】ハーバード大の黒人教授逮捕とオバマ大統領のコメントに対して、学者の先生方が事件の意味を分析している。保守派の評論家、ビル・ベネットは26日、この事件によって犯罪に関する社会的現実を曖昧にするべきではないと主張した。いわく、・・・・
【マイク・グラベル、2009年6月28日、ハワード大での発言】「1972年、179000人が監獄にいた。現在、230万人だ。70%は黒人だ」
【判定】真っ赤な嘘
【記事】歴史ある黒人系大学での討論で、グラベルが「最も癪に障るのは、最近のドラッグ戦争だ」と述べた。彼は統計データを引く。230万人が監獄にいて、70%がアフリカ系アメリカ人。どっきりだ。前半は正しい。しかし、後半の70%とは。間違っているだけではなく、真っ赤な嘘だ。実際の値は、2007年司法統計局のレポートによれば、40%だ。
これはひどく事実をゆがめ、正すことが極めて重要なため、我々はグラベル氏に最も厳しい裁定をした。受刑者の大半は黒人だというのはありふれた神話だが、仮にも大統領選候補者からこのような誤った主張を聞くとは、看過できない。うんぬん・・・
オバマが大統領になると、Obameterというアイコンをつくり、公約の進捗具合を評価している。
また、主張をひっくり返した公人を検証する意地悪なFlip-O-Meterもある。PBSのMediaShiftによると、ST紙のBill Adair記者が発案し、ニュース技術者の肩書きを持つ開発者(記者出身)Matt Waiteが開発した。こういう人がProgramming Journalistだ。
何を主張と考え、何を公約と受け取るのか、それは評価可能かどうかの判断は難しく、記者や編集者が議論して決めたようだ。データはWebと紙面で記事化される。
日本でも「日教組の強いところは学力が低い」という主張などを検証する記事があったが、発言をデータベースで管理し、組織的に検証するという取り組みまでには発展していない。組織が縦割り(もちろん、人の頭の中が縦割りだからだが)で、アイデアと技術が結びつかないことに加え、全身全霊で男芸者になる政治部記者にはちょっとできないだろう。(筆がすべった。アメリカでも、フロリダだからこそできたのかもしれない)
日本でも「日教組の強いところは学力が低い」という主張などを検証する記事があったが、発言をデータベースで管理し、組織的に検証するという取り組みまでには発展していない。組織が縦割り(もちろん、人の頭の中が縦割りだからだが)で、アイデアと技術が結びつかないことに加え、全身全霊で男芸者になる政治部記者にはちょっとできないだろう。(筆がすべった。アメリカでも、フロリダだからこそできたのかもしれない)
関連:英Guardianが読者と「国会議員の支出をチェックしよう」
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編集者フォーラムニュース
ここまで出来ている
Adobe AIRの最新デモで、TimesReaderのタッチパネル対応版が発表されている。8分30秒ごろから。
あとはタブレット端末を待つだけ。とうとう、未来の新聞が現れそうだ。
あとはタブレット端末を待つだけ。とうとう、未来の新聞が現れそうだ。
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編集者フォーラムニュース
ロンドンタイムズ電子版は紙と同価格
マードックが率いるニューズ社の旗艦紙、ロンドンタイムズのJames編集局長が、来年前半にオンライン版を有料化すると編集者協会総会で明言。購読料は1部90ペンスのプリント版と同水準になるという。
「タイムズのバクダッド支局の維持費は150万ポンド(2億2000万円)で、北スリランカに特派員を送るのに1万ポンドかかる」といい、記事単位の課金(マイクロペイメント)は「スリランカのタミル(「解放の虎」のこと)よりも、ブリトニー・スピアーズのことを多く書くようになってしまう」と拒んでいる。タイムズはTimes+という会員制度を始めており、少なくとも一見客とは違う扱いをしようとしている。
一方、マードックのグーグル締め出し宣言の後、TechCrunchには「マイクロソフト社が欧州の新聞社と極秘会合を持ち、ACAP(コンテンツ管理のプロトコール)の研究に10万ポンド供出するという提案をした」という記事が出たほか、「Googleを閉め出す代わりにBing(マイクロソフトの検索エンジン)に独占的に検索用データを提供する」という案や、(もっと一般的に)有力1000サイトに各1億円払ってGoogleをブロックしてもらう構想などが出てきた。同記事によると、GoogleはMySpace(ニューズ社)の検索用データを貰うために毎年3億ドル払っているという。
マードックは17日にこのような構想さえ「ネット広告市場の儲けを全部で使っても新聞を維持するには足りない」として拒絶し、「タブレット型端末のようなものの有料配信がうまくいかなければ、すべての新聞が廃業するだろう」とFoxニュースで言った。
TechCrunchの記者らは、これを牽制のレトリックと見ているようだが、本当にそう思っているのだと思う。有料化か無料のままかという選択ではなく、かなり高い有料サイトか、ネットからの撤退かという選択だ。要するに、マードックが言っているのは、パッケージ商品か個別商品かという問題なので、デジタルかどうかではない。電子化しても記事のアトム化は避けなければならない。だから、タブロイド端末にこだわるのだ。
スリランカのゲリラの話は自分には関係がないと大半の人が思うのは、今も昔もそうだが、そういう記事の押しつけは大きなお世話で無駄な情報だとはっきり言える時代が来たのかもしれない。
「タイムズのバクダッド支局の維持費は150万ポンド(2億2000万円)で、北スリランカに特派員を送るのに1万ポンドかかる」といい、記事単位の課金(マイクロペイメント)は「スリランカのタミル(「解放の虎」のこと)よりも、ブリトニー・スピアーズのことを多く書くようになってしまう」と拒んでいる。タイムズはTimes+という会員制度を始めており、少なくとも一見客とは違う扱いをしようとしている。
一方、マードックのグーグル締め出し宣言の後、TechCrunchには「マイクロソフト社が欧州の新聞社と極秘会合を持ち、ACAP(コンテンツ管理のプロトコール)の研究に10万ポンド供出するという提案をした」という記事が出たほか、「Googleを閉め出す代わりにBing(マイクロソフトの検索エンジン)に独占的に検索用データを提供する」という案や、(もっと一般的に)有力1000サイトに各1億円払ってGoogleをブロックしてもらう構想などが出てきた。同記事によると、GoogleはMySpace(ニューズ社)の検索用データを貰うために毎年3億ドル払っているという。
マードックは17日にこのような構想さえ「ネット広告市場の儲けを全部で使っても新聞を維持するには足りない」として拒絶し、「タブレット型端末のようなものの有料配信がうまくいかなければ、すべての新聞が廃業するだろう」とFoxニュースで言った。
TechCrunchの記者らは、これを牽制のレトリックと見ているようだが、本当にそう思っているのだと思う。有料化か無料のままかという選択ではなく、かなり高い有料サイトか、ネットからの撤退かという選択だ。要するに、マードックが言っているのは、パッケージ商品か個別商品かという問題なので、デジタルかどうかではない。電子化しても記事のアトム化は避けなければならない。だから、タブロイド端末にこだわるのだ。
スリランカのゲリラの話は自分には関係がないと大半の人が思うのは、今も昔もそうだが、そういう記事の押しつけは大きなお世話で無駄な情報だとはっきり言える時代が来たのかもしれない。
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編集者フォーラムニュース
レンタルビデオの延滞金
1995年にニコラス・ネグロポンテ(ネグロポンテスイッチや100ドルPCで有名な人)が「being digital」 という本の中で、デジタル時代にはAtom(物質)ではなくbit(情報)に変わるという話として、
例えば、東京のエンターテイメント企業「ウエアハウス(当時はシチエ)」の2005年の中間決算短信セグメント情報を見てみると、東京周辺で営業している26店舗のレンタルビデオ店でのレンタル売上げは26億7000万円(ビデオDVDが19億円、CDが6億円余り)だった。一方、営業外収入として計上されている「レンタル延滞金収入」は600万円に過ぎない。おそらく、例外的に長期間の延滞金だけを計上しているのだろう。1,2日程度の延滞金は「割増し金」として通常売上げに編入されている。(だから営業外ではないのだ)
一方で、こんな話もある。ビデオ店の「当日レンタル」の過半数は当日返せない。翌日返した場合の延滞金は1泊2日で借りた場合より高い。レンタル店の元店長は「レンタル店の収益は、この延滞金に依存している、といっても過言ではありません。安い料金で沢山借りて貰って、返却日に返せないであろう、と見計らっているのです」と書いている。
つまり、財務諸表には現れない隠れた延滞収入によって、レンタルビデオ店は支えられている。もし、すべての利用者が期日通りに返すようになると、ビデオ店が潰れるか、通常料金が値上げされるだろう。
レンタルレコード店は、カセットテープが普及した1980年に立教大生が始めた。それは瞬く間に広がり、レコード会社と訴訟騒ぎになり、結局、レンタル権という金銭補償制度が成立した。現在アルバムCDのレンタル1回につき、作詞家やレコード会社に170円が払われることになっている(包括契約もある)。DVDはメーカーから年間契約貸与、レンタル用売り切り、メーカーと売上げシェアなど複数の経路で制作者に補償金が払われる。また、TSUTAYAのような大手でも、アダルトビデオは必ず置いている。仕入れ値や安い一方、回転率が高く、売上げの3分の2程度の店も多い。
オンラインビデオという破壊的イノベーションが普及しはじめた現在、苦境のレンタル店は、通常料金を下げて延滞料金を上げるという「悪魔の戦略」をとっている。
ニューヨークタイムズなどのアメリカの新聞も、無料サイトを拡大する一方で、古くからの忠実なプリント読者の購読料を上げてしまった。これも、背後の論理は違うが「悪魔の戦略」だろう。
ニュースサイトの課金方式をめぐって、マイクロペイメントなど、様々な手法が試みられるだろう(管理人は記事単位課金は反対だ。「今月の売上げ上位の記者」なんて編集局内に張り出されたらどうなる?)。月間15ドルより、1記事10セントのほうが、利益は多いだろうか。スポーツ面などセクション単位課金のほうがいいだろうか。レンタルビデオ店の延滞金のように、やってみなければ分からないことがあるに違いない。
娯楽分野で一番最初にビットに取って代わられるアトムはレンタル・ビデオだろう。レンタル・ビデオには、利用者がアトムを返却しにいかねばならず、ソファーの下に落として気付かなかったりすると延滞料を取られるからだ。(アメリカのレンタル市場120億ドルのうち、25%が延滞料金である。)という話を紹介している。ビデオを期間限定で再生できるデジタルデータにして貸し出せば、もう返す必要もなくなるというわけだ。
例えば、東京のエンターテイメント企業「ウエアハウス(当時はシチエ)」の2005年の中間決算短信セグメント情報を見てみると、東京周辺で営業している26店舗のレンタルビデオ店でのレンタル売上げは26億7000万円(ビデオDVDが19億円、CDが6億円余り)だった。一方、営業外収入として計上されている「レンタル延滞金収入」は600万円に過ぎない。おそらく、例外的に長期間の延滞金だけを計上しているのだろう。1,2日程度の延滞金は「割増し金」として通常売上げに編入されている。(だから営業外ではないのだ)
一方で、こんな話もある。ビデオ店の「当日レンタル」の過半数は当日返せない。翌日返した場合の延滞金は1泊2日で借りた場合より高い。レンタル店の元店長は「レンタル店の収益は、この延滞金に依存している、といっても過言ではありません。安い料金で沢山借りて貰って、返却日に返せないであろう、と見計らっているのです」と書いている。
つまり、財務諸表には現れない隠れた延滞収入によって、レンタルビデオ店は支えられている。もし、すべての利用者が期日通りに返すようになると、ビデオ店が潰れるか、通常料金が値上げされるだろう。
レンタルレコード店は、カセットテープが普及した1980年に立教大生が始めた。それは瞬く間に広がり、レコード会社と訴訟騒ぎになり、結局、レンタル権という金銭補償制度が成立した。現在アルバムCDのレンタル1回につき、作詞家やレコード会社に170円が払われることになっている(包括契約もある)。DVDはメーカーから年間契約貸与、レンタル用売り切り、メーカーと売上げシェアなど複数の経路で制作者に補償金が払われる。また、TSUTAYAのような大手でも、アダルトビデオは必ず置いている。仕入れ値や安い一方、回転率が高く、売上げの3分の2程度の店も多い。
オンラインビデオという破壊的イノベーションが普及しはじめた現在、苦境のレンタル店は、通常料金を下げて延滞料金を上げるという「悪魔の戦略」をとっている。
ニューヨークタイムズなどのアメリカの新聞も、無料サイトを拡大する一方で、古くからの忠実なプリント読者の購読料を上げてしまった。これも、背後の論理は違うが「悪魔の戦略」だろう。
ニュースサイトの課金方式をめぐって、マイクロペイメントなど、様々な手法が試みられるだろう(管理人は記事単位課金は反対だ。「今月の売上げ上位の記者」なんて編集局内に張り出されたらどうなる?)。月間15ドルより、1記事10セントのほうが、利益は多いだろうか。スポーツ面などセクション単位課金のほうがいいだろうか。レンタルビデオ店の延滞金のように、やってみなければ分からないことがあるに違いない。
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編集者フォーラムニュース
2014年のニュースの景観
ノースカロライナ大のナイト財団デジタルメディアセンターのPenelope Muse Abernathy代表とエール大経営学部のRichard Fosterが、「2014年のニュースの景観:転換か消滅か(デジタル時代の生存ゲームの定式化)」というレポートを発表した。伝統的報道機関の脆弱な経済実態を書いた「The Curse of the Mogul: What’s Wrong with the World’s Leading Media Companies?」(Jonathan Knee)、衰退する新聞がセンセーショナルなエンターテイメントに注力する結果となったというする「Losing the News: The Future of the News that Feeds Democracy」(Alex S. Jones)、メディア所有の集中の影響を分析した「Media Ownership and Concentration in America」(Eli M. Noam)に応える形で、処方箋を提示するというのだが、「全員がゴールできるとは限りません」という。以下は、その乱暴な抄訳。
株主の視点
1996年と2008年を比較すると、1.ニューヨークタイムズが全国新聞になった 2.Foxニュースが誕生した 3.AOLによるタイムワーナーの買収 4.タイムズミラーグループとナイトリッダーグループの消滅が起きた。
各公開企業の収益を市場平均と比較したのが以下の図。2001年ごろまでは市場平均よりも儲かっていたが、それ以降はほぼ同等、2007年から急激に悪化している。
何が起きたのか? 2000年のタイムワーナーAOL合併の落胆、2006年のナイトリッダー、トリビューンの経営悪化で株価が急落したのだ。インターネットは、(ブログなど)新しいニュースメディアの参入、購読価格の低下、広告市場の崩壊を同時に引き起こした。
この時期でも高い収益を維持したのは、ニッチメディア(Thomson Reuters, McGraw Hill, Reed Elsevier and Wolters Kluwer)だった。しかし、これは参考にならない。インターネットによって一般財化してしまうニュースは価格が維持できないからだ。ただ、これらのニッチメディアは、普段にビジネスモデルを変革し続けているとウオール街は見ている。
生き残り策
1970年代の研究で、新聞の編集局が何を1面に載せるかによって公的議論に影響を与えていることが確認された(いわゆるアジェンダ設定機能のこと)。この中核部分を維持するためには次のことを同時に実行しなければならない。
わずか十年まで、高価な輪転機と大きな流通システムは新規参入を阻む最大の障壁だった。ネット時代、この障壁を持たないことがネットメディアの最大の「優位」になっている。新聞にとって、印刷と流通が最大のコストになっているからだ。これが技術革新の資金を食い尽くしている。
どうしてオンライン化に進めないのか。一つは、新聞がオンライン新聞を「貧しい連れ子」扱いしてきたからだ。その結果、人々はすでにデジタル時代の生活様式に移行しつつある(25歳以下の「ミレニアム世代」は完全に移行した)のに、プリント版読者をオンライン読者に移行していく工程表を持っていない。あろうことか、MITのような機関が、新聞サイズの電子ペーパーなど「その次のパラダイムシフト」を起こすことを待っている。
価格維持が可能な読者の再構築も必要だ。歴史的に、新しいメディアが誕生したときに成功したのは、セグメント化された新しい読者層を統合し、高い購読料・広告費を可能にした媒体だ。これまで独占してきた「マス」を維持しようとした媒体はことごとく失敗している。新聞の問題は、新聞自身が「特殊な関心ではなく一般の関心・利益」を対象としているスーパーメーケットだと自己定義していることだ。
ノースカロライナの読者調査では、オンライン読者の3分の1は印刷版を全く読んでおらず、その人気は、スポーツや生活欄など、メインのニュースではない。国民保険の1面トップ記事ではなく、軍人の妻とか地元高校の有力スポーツ選手に力を注がなければならない。
新しい広告手法も開発しなければならない。検索エンジンの広告は180億ドルでオンライン広告の40%を占めるが、SNSや携帯電話、PDAなどを利用した新しい形の広告が必ず出てくる。
伝統的メディアは、広告はゼロサムゲームで、旧メディアが失った分を新メディアが得ると考えている人が多いが、本大学の調査では、Below the lineの広告(チラシやダイレクトメール、商品サンプル)を加えると、そうではないようだ。従来の広告だけを見ていると、大きな市場を失ってしまうだろう。もう一つ、アメリカの消費の30%がオンラインに移っているのに、オンライン広告は8%にすぎない。遠くない将来、広告費の大きな移行が起こるだろう。
経営者が自問自答すべきことはこうだ。「もし、いま、会社を一から作るとしたら、何をする」
(この言葉は「イノベーションのジレンマ」に出てくるスローガンなのだが、既に回っている会社のマネージャーにすぎない経営者には酷な質問だ。できるわけがない)
株主の視点
1996年と2008年を比較すると、1.ニューヨークタイムズが全国新聞になった 2.Foxニュースが誕生した 3.AOLによるタイムワーナーの買収 4.タイムズミラーグループとナイトリッダーグループの消滅が起きた。
各公開企業の収益を市場平均と比較したのが以下の図。2001年ごろまでは市場平均よりも儲かっていたが、それ以降はほぼ同等、2007年から急激に悪化している。
何が起きたのか? 2000年のタイムワーナーAOL合併の落胆、2006年のナイトリッダー、トリビューンの経営悪化で株価が急落したのだ。インターネットは、(ブログなど)新しいニュースメディアの参入、購読価格の低下、広告市場の崩壊を同時に引き起こした。
この時期でも高い収益を維持したのは、ニッチメディア(Thomson Reuters, McGraw Hill, Reed Elsevier and Wolters Kluwer)だった。しかし、これは参考にならない。インターネットによって一般財化してしまうニュースは価格が維持できないからだ。ただ、これらのニッチメディアは、普段にビジネスモデルを変革し続けているとウオール街は見ている。
生き残り策
1970年代の研究で、新聞の編集局が何を1面に載せるかによって公的議論に影響を与えていることが確認された(いわゆるアジェンダ設定機能のこと)。この中核部分を維持するためには次のことを同時に実行しなければならない。
わずか十年まで、高価な輪転機と大きな流通システムは新規参入を阻む最大の障壁だった。ネット時代、この障壁を持たないことがネットメディアの最大の「優位」になっている。新聞にとって、印刷と流通が最大のコストになっているからだ。これが技術革新の資金を食い尽くしている。
どうしてオンライン化に進めないのか。一つは、新聞がオンライン新聞を「貧しい連れ子」扱いしてきたからだ。その結果、人々はすでにデジタル時代の生活様式に移行しつつある(25歳以下の「ミレニアム世代」は完全に移行した)のに、プリント版読者をオンライン読者に移行していく工程表を持っていない。あろうことか、MITのような機関が、新聞サイズの電子ペーパーなど「その次のパラダイムシフト」を起こすことを待っている。
価格維持が可能な読者の再構築も必要だ。歴史的に、新しいメディアが誕生したときに成功したのは、セグメント化された新しい読者層を統合し、高い購読料・広告費を可能にした媒体だ。これまで独占してきた「マス」を維持しようとした媒体はことごとく失敗している。新聞の問題は、新聞自身が「特殊な関心ではなく一般の関心・利益」を対象としているスーパーメーケットだと自己定義していることだ。
ノースカロライナの読者調査では、オンライン読者の3分の1は印刷版を全く読んでおらず、その人気は、スポーツや生活欄など、メインのニュースではない。国民保険の1面トップ記事ではなく、軍人の妻とか地元高校の有力スポーツ選手に力を注がなければならない。
新しい広告手法も開発しなければならない。検索エンジンの広告は180億ドルでオンライン広告の40%を占めるが、SNSや携帯電話、PDAなどを利用した新しい形の広告が必ず出てくる。
伝統的メディアは、広告はゼロサムゲームで、旧メディアが失った分を新メディアが得ると考えている人が多いが、本大学の調査では、Below the lineの広告(チラシやダイレクトメール、商品サンプル)を加えると、そうではないようだ。従来の広告だけを見ていると、大きな市場を失ってしまうだろう。もう一つ、アメリカの消費の30%がオンラインに移っているのに、オンライン広告は8%にすぎない。遠くない将来、広告費の大きな移行が起こるだろう。
経営者が自問自答すべきことはこうだ。「もし、いま、会社を一から作るとしたら、何をする」
(この言葉は「イノベーションのジレンマ」に出てくるスローガンなのだが、既に回っている会社のマネージャーにすぎない経営者には酷な質問だ。できるわけがない)
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編集者フォーラムニュース
有料化議論が佳境に
マードックのグーグル締め出しについて、「自殺行為だ。バカは止めろ」という議論が続いている。
「マードック氏がグーグルをボイコットすれば15%の売り上げを失うという話」は米有力ブログTechCrunchを引用して、ウォールストリートジャーナル(WSJ)のトラフィックの15%がGoogle検索、12%がGoogleNewsなので(もちろん表向きだけ有料化しているのに、詳しくはここ)、これを失うという。
EditorsWeblogは、オンライン調査会社Hitwiseを引用して、WSJの閲覧者の44%は最近1ヶ月は同サイトを閲覧していないという意味で「新ユーザー」が占めており、「データはグーグル派に軍配を上げている」という。Nieman研のMathew Ingramも「自分の足を撃つようなものだ」と酷評している。
結局、「潜在的な読者を失う」という話にマードックはついていけなくなったのだろう。「潜在的な読者」でも「実在のオンライン読者」でも、とうとう一度も新聞維持に貢献しなかった。TechCrunchのような特別なIT技術サイトなら1ページ表示あたり3.5円程度の広告収入があるが、HuffingtonPostのような一般サイトだと1円に届かない。新聞の無料サイトを支えるには10円近い収入が必要なのだ。
Yahooであれ、Googleであれ、一人勝ちの世界に乗り込んでいくには、新聞社はあまりに無邪気だった。「購読費で支えてくれる読者に役立とう」という基本に戻るのだ。新聞業界にとって、ようやくネットバブルが終わり、地に足のついたサービスを探る時がきたのだと思う。
「マードック氏がグーグルをボイコットすれば15%の売り上げを失うという話」は米有力ブログTechCrunchを引用して、ウォールストリートジャーナル(WSJ)のトラフィックの15%がGoogle検索、12%がGoogleNewsなので(もちろん表向きだけ有料化しているのに、詳しくはここ)、これを失うという。
EditorsWeblogは、オンライン調査会社Hitwiseを引用して、WSJの閲覧者の44%は最近1ヶ月は同サイトを閲覧していないという意味で「新ユーザー」が占めており、「データはグーグル派に軍配を上げている」という。Nieman研のMathew Ingramも「自分の足を撃つようなものだ」と酷評している。
結局、「潜在的な読者を失う」という話にマードックはついていけなくなったのだろう。「潜在的な読者」でも「実在のオンライン読者」でも、とうとう一度も新聞維持に貢献しなかった。TechCrunchのような特別なIT技術サイトなら1ページ表示あたり3.5円程度の広告収入があるが、HuffingtonPostのような一般サイトだと1円に届かない。新聞の無料サイトを支えるには10円近い収入が必要なのだ。
Yahooであれ、Googleであれ、一人勝ちの世界に乗り込んでいくには、新聞社はあまりに無邪気だった。「購読費で支えてくれる読者に役立とう」という基本に戻るのだ。新聞業界にとって、ようやくネットバブルが終わり、地に足のついたサービスを探る時がきたのだと思う。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
五星大飯店 中国ドラマの革新
中国で2005年に制作された「五星大飯店」をDVDで見た。(もちろん吹き替え版、原題は「五星饭店」)
ちょっとすごい。こんな映像が五輪の3年前に制作されていたとは。とにかく美しいし、生まれ変わるならホテルマンになりたいと思う管理人は目がトロ〜ンとなってしまう。
物語は、銀海(上海を想像させる仮名の都市)の五つ星ホテルに採用された若者と韓国の財閥の令嬢をめぐる、少々残酷なおとぎ話。原作の海岩は超人気作家かつ錦江国際集団(上海のトップホテル「錦江飯店」)の副社長なので、話のディテールが際だっている。実在する五つ星ホテルを組み合わせて撮影されている。上の階ではああいうサービスをしているんだとため息。
ロケ地に関する記事。
フジテレビが日本放映権を買い取ったのだが、どうやら結末を撮り直したらしい(それでコレかよというきがしないでもない)。原作はどうだったのだろうか。

主人公の張峻寧(パン・ユーロン役)はこのドラマでスターになった。顔が端正すぎて、野村宏伸(古いか)のように永遠に若い頃を引きずる懸念がないわけではない。

韓国の令嬢役はチャン・ユミ=鄭柔美。写真によって表情が全然違う。たどたどしい中国語で中国男のハートをつかんだ。やっぱり、外国人はたどたどしいくらいじゃないと。ヨン様のように、外国でスターになることで本国でも格が上がった。(韓国語の台詞部分はドスがきいている)

恋人役の牛萌萌(トウトウ)は、岩井小百合(古いか)のような顔立ち。しかし、170センチもあるらしい。いまやトップ女優。
革新的なのは、ハイビジョンによる美しい映像だけではなく、罪人となった主人公が再び受け入れられるという中国劇では稀な展開をすることだ。
もっとも、謝罪を容認するのはホテルの総支配人(欧米人)なので、中国人としては枠をはみ出していないのかもしれない。この総支配人の悠揚な発想と、責任転嫁・責任追及に終始する中国人管理職のコントラストもおもしろい。そんな事はどの国にでもあることだが、北京五輪前の教育的な意図もあったのかもしれない。
参照:日本のTVドラマ、中国人留学生「気持ちが悪くなる」とは(相原茂)
ちょっとすごい。こんな映像が五輪の3年前に制作されていたとは。とにかく美しいし、生まれ変わるならホテルマンになりたいと思う管理人は目がトロ〜ンとなってしまう。
物語は、銀海(上海を想像させる仮名の都市)の五つ星ホテルに採用された若者と韓国の財閥の令嬢をめぐる、少々残酷なおとぎ話。原作の海岩は超人気作家かつ錦江国際集団(上海のトップホテル「錦江飯店」)の副社長なので、話のディテールが際だっている。実在する五つ星ホテルを組み合わせて撮影されている。上の階ではああいうサービスをしているんだとため息。
ロケ地に関する記事。
フジテレビが日本放映権を買い取ったのだが、どうやら結末を撮り直したらしい(それでコレかよというきがしないでもない)。原作はどうだったのだろうか。

主人公の張峻寧(パン・ユーロン役)はこのドラマでスターになった。顔が端正すぎて、野村宏伸(古いか)のように永遠に若い頃を引きずる懸念がないわけではない。

韓国の令嬢役はチャン・ユミ=鄭柔美。写真によって表情が全然違う。たどたどしい中国語で中国男のハートをつかんだ。やっぱり、外国人はたどたどしいくらいじゃないと。ヨン様のように、外国でスターになることで本国でも格が上がった。(韓国語の台詞部分はドスがきいている)

恋人役の牛萌萌(トウトウ)は、岩井小百合(古いか)のような顔立ち。しかし、170センチもあるらしい。いまやトップ女優。
革新的なのは、ハイビジョンによる美しい映像だけではなく、罪人となった主人公が再び受け入れられるという中国劇では稀な展開をすることだ。
もっとも、謝罪を容認するのはホテルの総支配人(欧米人)なので、中国人としては枠をはみ出していないのかもしれない。この総支配人の悠揚な発想と、責任転嫁・責任追及に終始する中国人管理職のコントラストもおもしろい。そんな事はどの国にでもあることだが、北京五輪前の教育的な意図もあったのかもしれない。
参照:日本のTVドラマ、中国人留学生「気持ちが悪くなる」とは(相原茂)
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中国語
編集者フォーラムニュース1周年
マスコミの危機に突然興味を持ってから1年。大統領選でNYタイムズのマルチメディア対応に衝撃を受けたのがきっかけだ。あのような高度なインタラクティブコンテンツを誰がどう作るのかという関心は、どうやってコストを負担するのかという疑問と不可分だった。そして、経営的な危機感の中で、前向きな「最後の手段」としてデジタル化が追求されていることを知った。
そのNYタイムズは来週にも有料化を発表する。マードックも有料化に舵を切った。一方、ネット系の人は有料化は失敗すると断言している。
NYタイムズは、同業他社と決済機関を作ってiTunesのような仕組みで記事単位で少額課金するマイクロペイメント、通常の月額オンライン購読(新聞購読者には無料)、コラムなど一部だけの有料化などを検討している。
マードックは、系列新聞のサイトをすべて有料化し、グーグル締め出しさえ辞さない。「オンライン広告の市場規模は、仮にすべて新聞業界に流れても編集局を維持できない」という認識に基づいている。
時事通信の湯川氏は「有料化できるコンテンツ、できないコンテンツ」で「コンテンツ有料化戦略に舵を切ったマスメディア企業が成功するかといえば、一部を除いてことごとく失敗するだろう。断言してもいい」と言う。無料サイトがある限り、距離を超越できるネットでは、読者はそこに集中する。
この議論はずっと続いている。すべては、記事を無料公開してしまったことにある。もともと広告依存度が高いアメリカの新聞業界では抵抗がなかった。日本の新聞は最初は自制したが、ネット系の人材が流入してくるに連れて、抵抗がなくなっていった。
無料公開に抵抗する根本的な感覚は、例えば、弁護士のコメントをとるために雨の中3日も待ったことがあるという経験や、字になっていないことを書けよなどという、新人のときに教えられる鉄則であるような気がする。この強烈に非効率的なレッグワークを可能にする仕組みを維持したいのか、そのような無駄足を笑うのか。また、訳知り顔の専門的な記事より、門外漢の視点を尊ぶマスメディアの信念を認めるか、無知だと笑うのか。そして、それは大衆社会の崩壊を受け入れるかどうかということにも関わる。
結論は出ている。マスコミが無料サイトを続けるなら、この非効率を古き良き思い出として諦めて、ベンチャー系メディアに負けない低コスト運営に転換しなければならない。有料サイトに移行するなら、必ず出てくる低コスト運営のメディアに徹底的に対抗しなければならない。通信社などの既存情報会社に対する強烈な締め付けが必要だろう(多分、マスメディア用の共同通信と、ネットメディア用の時事通信として、完全に別のメディアサービスになるだろう。テレビ欄や株価欄の情報ベンダーもそうなるだろう)。
とはいえ、日本の新聞にはまだ余裕がある。バブル時代に広げた取材網(一等地にある支局)、不要不急の専用線通信網、いまだに減らない販促費など見直すことはまだ多い。
また、ニュースの出力より先に、入力の部分にネットのコスト革命を生かさなければならない。テレビの現場中継はWimaxで可能になるし、新聞はInDesignで編集できるようになった。一本のインタビューを取るためにハイヤーを飛ばすのではなく、スカイプで対談するようにしなければならない。
最近は、Webではないインターネットの利用を検討すべきではないかと考えている。Webは個人に情報流通を解放したすばらしい発明だが、そもそも論として、新聞社のビジネスモデルに向いていないのだ。インターネットはWWWがすべてではない。どのようなデータでも安価に流すことができるタダの管だ。TimesReader(ボストングローブも同じソフトでGlobeReaderを始めた)のようなクローズドなデータ流通を、「これはWebではありません」と訴えながら普及させるほかないのではないだろうか。
そのNYタイムズは来週にも有料化を発表する。マードックも有料化に舵を切った。一方、ネット系の人は有料化は失敗すると断言している。
NYタイムズは、同業他社と決済機関を作ってiTunesのような仕組みで記事単位で少額課金するマイクロペイメント、通常の月額オンライン購読(新聞購読者には無料)、コラムなど一部だけの有料化などを検討している。
マードックは、系列新聞のサイトをすべて有料化し、グーグル締め出しさえ辞さない。「オンライン広告の市場規模は、仮にすべて新聞業界に流れても編集局を維持できない」という認識に基づいている。
時事通信の湯川氏は「有料化できるコンテンツ、できないコンテンツ」で「コンテンツ有料化戦略に舵を切ったマスメディア企業が成功するかといえば、一部を除いてことごとく失敗するだろう。断言してもいい」と言う。無料サイトがある限り、距離を超越できるネットでは、読者はそこに集中する。
この議論はずっと続いている。すべては、記事を無料公開してしまったことにある。もともと広告依存度が高いアメリカの新聞業界では抵抗がなかった。日本の新聞は最初は自制したが、ネット系の人材が流入してくるに連れて、抵抗がなくなっていった。
無料公開に抵抗する根本的な感覚は、例えば、弁護士のコメントをとるために雨の中3日も待ったことがあるという経験や、字になっていないことを書けよなどという、新人のときに教えられる鉄則であるような気がする。この強烈に非効率的なレッグワークを可能にする仕組みを維持したいのか、そのような無駄足を笑うのか。また、訳知り顔の専門的な記事より、門外漢の視点を尊ぶマスメディアの信念を認めるか、無知だと笑うのか。そして、それは大衆社会の崩壊を受け入れるかどうかということにも関わる。
結論は出ている。マスコミが無料サイトを続けるなら、この非効率を古き良き思い出として諦めて、ベンチャー系メディアに負けない低コスト運営に転換しなければならない。有料サイトに移行するなら、必ず出てくる低コスト運営のメディアに徹底的に対抗しなければならない。通信社などの既存情報会社に対する強烈な締め付けが必要だろう(多分、マスメディア用の共同通信と、ネットメディア用の時事通信として、完全に別のメディアサービスになるだろう。テレビ欄や株価欄の情報ベンダーもそうなるだろう)。
とはいえ、日本の新聞にはまだ余裕がある。バブル時代に広げた取材網(一等地にある支局)、不要不急の専用線通信網、いまだに減らない販促費など見直すことはまだ多い。
また、ニュースの出力より先に、入力の部分にネットのコスト革命を生かさなければならない。テレビの現場中継はWimaxで可能になるし、新聞はInDesignで編集できるようになった。一本のインタビューを取るためにハイヤーを飛ばすのではなく、スカイプで対談するようにしなければならない。
最近は、Webではないインターネットの利用を検討すべきではないかと考えている。Webは個人に情報流通を解放したすばらしい発明だが、そもそも論として、新聞社のビジネスモデルに向いていないのだ。インターネットはWWWがすべてではない。どのようなデータでも安価に流すことができるタダの管だ。TimesReader(ボストングローブも同じソフトでGlobeReaderを始めた)のようなクローズドなデータ流通を、「これはWebではありません」と訴えながら普及させるほかないのではないだろうか。
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編集者フォーラムニュース
Spot.Usとは
10日のNYTimesにフリーランス記者Lindsay Hoshawによる「太平洋に浮かぶゴミの島」という記事が掲載された。北太平洋上の船に乗りこみ、1カ月以上取材した結果なのだが、その取材費用のうち、1万ドル(100万円)をSpot.Usというプロジェクトから賄った。このため、文末には「Travel expenses were paid in part by readers of Spot.Us, a nonprofit Web project that supports freelance journalists」と断り書きがある。
アメリカはこの種の寄付の税額控除を認めているが、日本では認められそうもない。
記事に対する集団スポンサーという試みは面白いのだが、かなりスジがいいと思うこの企画ですら、長い取材期間を通じてGabage Girl(Twitterで追跡できる)というニックネームが付いたLindsay記者の魅力に負うこと大だろう。取材日記を見ていると、寄付者は楽しい気持ちになるかもしれない(いわゆるデスク殺し?)。スタンフォード・ジャーナリズム学科の院卒で、アルゼンチンの新聞で記者をした経験がある。
集金の経緯についてはここが詳しい。(NPO報道機関Spot.Usが初のメジャーデビュー!)
取材テーマに対して寄付
Spot.Usは、ナイト財団(2000億円以上の基金を使って、毎年数億円の資金を供与している)から34万ドル(3000万円)の資金を受けて、元記者のDavid Cohnが設立したNPO「Center for Media Change」が2008年11月から始めたプロジェクトだ。ナイト財団の企画コンテスト「ニュースチャレンジ」で認められた(「サンディアゴの声」なども選ばれている)。現在はサンフランシスコを対象にしている。スタッフはCohnとKara Andradeの2人。
仕組みは簡単。読者はTipと呼ぶ「こんな問題があるんじゃないのか。誰か取材してよ」という書き込みができる。一方、フリーランス記者は「こんなテーマの取材をしたい。予算は幾ら」というPitch(取材提案)を投稿できる。読者は支援したいPitchに対して少額の寄付を行い、満額が集まると記者に取材をさせる。大体一口20ドル程度で、予算の目処は調査報道で1000ドル前後、企画記事で500ドル前後。時給にして10-25ドルで計算される。
面白いのは、Spot.Usとパートナー契約を結ぶ報道機関は、取材費用の半分以上を払うことで初出権を買うことができ、50%を超える売上げはその記事の寄付者に還元されることだ(実際には別のプロジェクトに回すように依頼される)。
記者はSpot.Usが公認するわけではない。誰でもなれる。YouTubeを使ったり、ブログで自己紹介をして信用を得る。「デスクを説得するように、Pitchを書け」とアドバイスしている。草稿は、取材段階からSpot.Usが任命する査読エディターによってチェックされる。この承認がないと記事は公開されない。
パートナー契約を結んだ報道機関は、例外的に予算の20%を超える寄付ができる。50%を出せば初出権を得ることができるが、すでに寄付が50%を超えていればできない。その場合、100%出せば、すでに供出された寄付を強制的に払い戻して初出権を買い取ることができる。記事は誰でも使うことができる。日本の新聞雑誌が翻訳して使っても構わない。
現在までに約1000人が寄付し、35本の取材が実施されている。
仕組みは簡単。読者はTipと呼ぶ「こんな問題があるんじゃないのか。誰か取材してよ」という書き込みができる。一方、フリーランス記者は「こんなテーマの取材をしたい。予算は幾ら」というPitch(取材提案)を投稿できる。読者は支援したいPitchに対して少額の寄付を行い、満額が集まると記者に取材をさせる。大体一口20ドル程度で、予算の目処は調査報道で1000ドル前後、企画記事で500ドル前後。時給にして10-25ドルで計算される。
面白いのは、Spot.Usとパートナー契約を結ぶ報道機関は、取材費用の半分以上を払うことで初出権を買うことができ、50%を超える売上げはその記事の寄付者に還元されることだ(実際には別のプロジェクトに回すように依頼される)。
記者はSpot.Usが公認するわけではない。誰でもなれる。YouTubeを使ったり、ブログで自己紹介をして信用を得る。「デスクを説得するように、Pitchを書け」とアドバイスしている。草稿は、取材段階からSpot.Usが任命する査読エディターによってチェックされる。この承認がないと記事は公開されない。
パートナー契約を結んだ報道機関は、例外的に予算の20%を超える寄付ができる。50%を出せば初出権を得ることができるが、すでに寄付が50%を超えていればできない。その場合、100%出せば、すでに供出された寄付を強制的に払い戻して初出権を買い取ることができる。記事は誰でも使うことができる。日本の新聞雑誌が翻訳して使っても構わない。
現在までに約1000人が寄付し、35本の取材が実施されている。
大口スポンサーは禁止
巨大なスポンサーが影響力を行使することを避けるため、報道機関以外に20%以上の寄付を禁止している。寄付者の情報は公開されないからだ。また、現在は環境やコミュニティー問題などのテーマに留まっている。あるいは、非党派的なテーマは支援するから、選挙などのシビアな問題に自己資金を回せという思想かもしれない。アメリカはこの種の寄付の税額控除を認めているが、日本では認められそうもない。
記事に対する集団スポンサーという試みは面白いのだが、かなりスジがいいと思うこの企画ですら、長い取材期間を通じてGabage Girl(Twitterで追跡できる)というニックネームが付いたLindsay記者の魅力に負うこと大だろう。取材日記を見ていると、寄付者は楽しい気持ちになるかもしれない(いわゆるデスク殺し?)。スタンフォード・ジャーナリズム学科の院卒で、アルゼンチンの新聞で記者をした経験がある。
集金の経緯についてはここが詳しい。(NPO報道機関Spot.Usが初のメジャーデビュー!)
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編集者フォーラムニュース
パーソナライズド新聞 Niiu
ベルリンの起業家Wanja OberhofとHendrik Tiedmannが11月16日から、完全にパーソナライズされた新聞(individualisierte Tageszeitung)「Niiu」を発行する。
インターネットに慣れた若い読者は、同じニュースを複数の記事で読むことが当然だと思っている。それに応えるために、関心ある分野の記事を複数の新聞を統合し、印刷して配達するのだ。
記事は、BerlinerMorgenpostやBild, New York Timesなどの新聞の他に、ネット上の新聞や著名ブログなどを使う。2年半の準備期間を経て、コンピューターが自動でレイアウト、PDFにして印刷所に送信し、超高速プリンタで24ページに印刷して個別配達する。ソフトウエア以外の印刷、配達などはすべて外注した。

驚くべきなのは、各新聞社と1ページ単位で(使った分だけ)購入する契約を結んだことだ。読者は前日午後2時までにソースとなる新聞・ブログを指定(変更)できる。1部あたり1.8ユーロ(学生は1.2ユーロ)。このアイデアにNYTimesNYなどは大変好意的だったらしい。
各社からページ買いしても収益が見込めるのは、個人情報を生かしてターゲット広告を掲載するためだ。大人には高級車を、若者にはスポーツカーの広告を載せるという算段で、すでに広告主もついたらしい。デジタルプリンターは一時間あたり2000部しか印刷できない(オフセット輪転機は20万部)ため、当初の期待部数は5000部。
問題は一日ニュースが遅れることで、「印刷とインターネットとのそれぞれの弱点を統合している」という悪口も出ているが、「情報なら時間をかければ無料で素早く手に入るが、読者は新聞という紙にお金を払っている」という判断(マーケット調査による結論らしい)が慧眼だと思う。すごいチャレンジだ。
インターネットに慣れた若い読者は、同じニュースを複数の記事で読むことが当然だと思っている。それに応えるために、関心ある分野の記事を複数の新聞を統合し、印刷して配達するのだ。
記事は、BerlinerMorgenpostやBild, New York Timesなどの新聞の他に、ネット上の新聞や著名ブログなどを使う。2年半の準備期間を経て、コンピューターが自動でレイアウト、PDFにして印刷所に送信し、超高速プリンタで24ページに印刷して個別配達する。ソフトウエア以外の印刷、配達などはすべて外注した。
驚くべきなのは、各新聞社と1ページ単位で(使った分だけ)購入する契約を結んだことだ。読者は前日午後2時までにソースとなる新聞・ブログを指定(変更)できる。1部あたり1.8ユーロ(学生は1.2ユーロ)。このアイデアにNYTimesNYなどは大変好意的だったらしい。
各社からページ買いしても収益が見込めるのは、個人情報を生かしてターゲット広告を掲載するためだ。大人には高級車を、若者にはスポーツカーの広告を載せるという算段で、すでに広告主もついたらしい。デジタルプリンターは一時間あたり2000部しか印刷できない(オフセット輪転機は20万部)ため、当初の期待部数は5000部。
問題は一日ニュースが遅れることで、「印刷とインターネットとのそれぞれの弱点を統合している」という悪口も出ているが、「情報なら時間をかければ無料で素早く手に入るが、読者は新聞という紙にお金を払っている」という判断(マーケット調査による結論らしい)が慧眼だと思う。すごいチャレンジだ。
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編集者フォーラムニュース
ジャーナリズムの再構築への批判
コロンビア大公認の報告書「米ジャーナリズムの再構築」について、早速、批判が出ている。(長すぎて読んでいない人が多いようだが)
お膝元のコロンビアジャーナリズムレビューでは、JanSchafferは「Follow the breadcrumbs」という題の記事で「包括的だが薄っぺら」と痛烈に批判。詳述された各地の取り組みを「全部知られたことだ。もっと具体的な文脈で解決策を出してほしい。新しい試みは始まったばかりで、処方箋にならない」と斬り捨てている。
彼の主張は「供給サイド(マスコミ側)ではなく、需要サイド(読者)の方を見るほうが重要で、新しいニュースのエコシステムを観察して、Follow the breadcrumbs(ヘンゼルとグレーテルがパンくずを辿って森を脱出した)する必要がある」という。「どうやって我々の仕事に対する対価を得るか」ではなく「どうやって対価を払うに値するものを作り出すか」にあるという。
「すべての人々のための何か」という百貨店方式のメディアは、多チャンネル(CATVではなく、メディア全体で)時代にどうなるのか」「無意識でやってきた仕事に間違いはないか、どうして新しいメディアはスコアカードを掲載しないのか」「新しいニュースサイトの客観性を検討したか?impartialとfairは違うのではないか」「リンクやSNS、クラウドソーシング、データ分析など、もっとやらなければならないことはないのか」「(自分たちではなく)社会が定義する『善きジャーナリズム』とはなにか」という課題を挙げ、「私の調査では、一般読者のうち、誰一人として、ニュースの役割が民主主義だと言った人はいない」という。
ごもっとも。
「新聞恐竜」のAlan Mutterは幾分諦めた様子で、結論が「政府の資金による地域報道機関の維持」では、まさに「その種の金の流れを監視するのがAccountability Journalismの役割」じゃないのかという、元ジャーナリストらしい批判を展開している。ただし、「報告書は様々な野心的試みを報告している。万能の答えを求めるというのは公平ではない」と同情的、すこしため息混じりだ。
お膝元のコロンビアジャーナリズムレビューでは、JanSchafferは「Follow the breadcrumbs」という題の記事で「包括的だが薄っぺら」と痛烈に批判。詳述された各地の取り組みを「全部知られたことだ。もっと具体的な文脈で解決策を出してほしい。新しい試みは始まったばかりで、処方箋にならない」と斬り捨てている。
彼の主張は「供給サイド(マスコミ側)ではなく、需要サイド(読者)の方を見るほうが重要で、新しいニュースのエコシステムを観察して、Follow the breadcrumbs(ヘンゼルとグレーテルがパンくずを辿って森を脱出した)する必要がある」という。「どうやって我々の仕事に対する対価を得るか」ではなく「どうやって対価を払うに値するものを作り出すか」にあるという。
「すべての人々のための何か」という百貨店方式のメディアは、多チャンネル(CATVではなく、メディア全体で)時代にどうなるのか」「無意識でやってきた仕事に間違いはないか、どうして新しいメディアはスコアカードを掲載しないのか」「新しいニュースサイトの客観性を検討したか?impartialとfairは違うのではないか」「リンクやSNS、クラウドソーシング、データ分析など、もっとやらなければならないことはないのか」「(自分たちではなく)社会が定義する『善きジャーナリズム』とはなにか」という課題を挙げ、「私の調査では、一般読者のうち、誰一人として、ニュースの役割が民主主義だと言った人はいない」という。
ごもっとも。
「新聞恐竜」のAlan Mutterは幾分諦めた様子で、結論が「政府の資金による地域報道機関の維持」では、まさに「その種の金の流れを監視するのがAccountability Journalismの役割」じゃないのかという、元ジャーナリストらしい批判を展開している。ただし、「報告書は様々な野心的試みを報告している。万能の答えを求めるというのは公平ではない」と同情的、すこしため息混じりだ。
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編集者フォーラムニュース
Another CrunchPad
NTT East, Japan's Telephone & Telegraph Company, unveiled a crunchpad-like tablet, "Hikari i frame", which will be available in the first half of 2010 fiscal year.
The tablet with 7 inch touch panel runs on Android OS 1.5. With wifi connection, one USB outlet and SD card outlet, you can surf on the internet, browse photos and listen to music. Battery duration is about 1 hour (other reports say 3 hours). Announced price is about 280 US dollars. No hardware specs were disclosed but NTT will make it open to all manufacturers.
NTT East is going to start a trial test with 1000 volunteers. 8 information service companies including Yomiuri shimbun, Japan's biggest newspaper, participate by offering data widgets.
1)NTT版CrunchPadが登場
NTT東日本が「光iフレーム」を発表。来年度上期(4~9月)に発売する予定で、端末価格は2~3万円程度。
OSはAndroidで、7インチのタッチパネルで、写真のようにCrunchPadの機能を実現している。Flash対応については分からないが、Androidなので来年には実現するはずだ。NTT東日本は、トライアルサービスを計画している。
読売新聞やウェザーニュースなどが専用コンテンツを提供する。

2)NvidiaのCrunchPad
来年には携帯会社から発売されると噂されているタブレット端末。WindowsMobileともAndroidとも言われているが、こんな感じが欲しいのですよ。

2.5)こんなものも発表された
VEGAという端末で、来年CESで価格が発表されるらしい。OSはAndroid2.0でタッチパネル。

3)英Guardianが100人削減
ガーディアンが希望退職制度により従業員を100人以上削減する計画であることを従業員に通告した。信託財団が所有する親会社は無借金経営を維持しているが、単年では3300万ポンド(60億円くらい?)の赤字なので、プリント部門の縮小に合わせてスリム化する。今年に入って、すでに編集で68人がレイオフされている。ガーディアンアメリカ支社も6人削減した。
紙面でも、テクノロジー欄を廃止、日曜版Observerの「今月の音楽」「今月のスポーツ」「今月の女性」「旅」の欄も廃止する計画もある。Observer廃刊の噂は明確に否定した。(ちなみに、文芸欄が多いObserverを読むのは英語が難しすぎて大変)
The tablet with 7 inch touch panel runs on Android OS 1.5. With wifi connection, one USB outlet and SD card outlet, you can surf on the internet, browse photos and listen to music. Battery duration is about 1 hour (other reports say 3 hours). Announced price is about 280 US dollars. No hardware specs were disclosed but NTT will make it open to all manufacturers.
NTT East is going to start a trial test with 1000 volunteers. 8 information service companies including Yomiuri shimbun, Japan's biggest newspaper, participate by offering data widgets.
1)NTT版CrunchPadが登場
NTT東日本が「光iフレーム」を発表。来年度上期(4~9月)に発売する予定で、端末価格は2~3万円程度。
OSはAndroidで、7インチのタッチパネルで、写真のようにCrunchPadの機能を実現している。Flash対応については分からないが、Androidなので来年には実現するはずだ。NTT東日本は、トライアルサービスを計画している。
読売新聞やウェザーニュースなどが専用コンテンツを提供する。

2)NvidiaのCrunchPad
来年には携帯会社から発売されると噂されているタブレット端末。WindowsMobileともAndroidとも言われているが、こんな感じが欲しいのですよ。

2.5)こんなものも発表された
VEGAという端末で、来年CESで価格が発表されるらしい。OSはAndroid2.0でタッチパネル。

3)英Guardianが100人削減
ガーディアンが希望退職制度により従業員を100人以上削減する計画であることを従業員に通告した。信託財団が所有する親会社は無借金経営を維持しているが、単年では3300万ポンド(60億円くらい?)の赤字なので、プリント部門の縮小に合わせてスリム化する。今年に入って、すでに編集で68人がレイオフされている。ガーディアンアメリカ支社も6人削減した。
紙面でも、テクノロジー欄を廃止、日曜版Observerの「今月の音楽」「今月のスポーツ」「今月の女性」「旅」の欄も廃止する計画もある。Observer廃刊の噂は明確に否定した。(ちなみに、文芸欄が多いObserverを読むのは英語が難しすぎて大変)
ラベル:
編集者フォーラムニュース
デジタル雑誌はPDFベース
1)デジタル雑誌はPDFベース
雑誌コンテンツデジタル推進コンソーシアムが、ネット配信するプラットフォームの実証実験の概要を発表。記事単位で配信するためのポータルサイトを2010年1月上旬に構築する。
雑誌名別やキーワード検索、新着記事/雑誌、レコメンド、人気ランキング、全文検索、見出し検索、ジャンル検索などを準備して、記事単位で販売するらしい。記事の小売りはデータベースとしては当然かもしれないが、早晩、マーケット直結編集にたどり着くだろう。出版社は雑誌というパッケージ(編集長が独裁する「抱き合わせ販売」)を諦めたのだろうか。データベースには「偶然の出会い」とか「編集者のお仕着せ」が全くない。
フォーマットはPDFを使う。11年には出版社ー印刷所間で印刷用PDFが統一されるので、AdobeのInDesignがますます普及するかもしれない。PDFには暗号化のみならず、誰がいつ開いたかまで追跡する機能があるので、電子媒体には理想的だが、問題はそのサーバー(LifeCycleServer)がびっくりするほど高いことだ。
雑誌を記事単位でネット配信、2011年実用化に向けポータル開設へ(Internet Watch)
2)Kindle for PCが公開
アマゾンがPC向け閲覧ソフトを公開。電子書籍サイトで購入した書籍を閲覧できる。フォントサイズ変更や、表示行数変更、Windows 7のタッチ機能に対応する。すでにiPhone向けには公開されていて、早晩 Android版も発表されるだろう。
Kindleは現在最有力だが、可変フォントサイズを実現するためにレイアウトを諦めることと、マルチメディアへの対応がまだ見えないことが気になる。
3)ホラーショー
TheAwlより、ここ20年間の、アメリカの主要新聞の発行部数の推移。50万部あったボストングローブは半減してグラフの枠下に落ち込んでいる。
雑誌コンテンツデジタル推進コンソーシアムが、ネット配信するプラットフォームの実証実験の概要を発表。記事単位で配信するためのポータルサイトを2010年1月上旬に構築する。
雑誌名別やキーワード検索、新着記事/雑誌、レコメンド、人気ランキング、全文検索、見出し検索、ジャンル検索などを準備して、記事単位で販売するらしい。記事の小売りはデータベースとしては当然かもしれないが、早晩、マーケット直結編集にたどり着くだろう。出版社は雑誌というパッケージ(編集長が独裁する「抱き合わせ販売」)を諦めたのだろうか。データベースには「偶然の出会い」とか「編集者のお仕着せ」が全くない。
フォーマットはPDFを使う。11年には出版社ー印刷所間で印刷用PDFが統一されるので、AdobeのInDesignがますます普及するかもしれない。PDFには暗号化のみならず、誰がいつ開いたかまで追跡する機能があるので、電子媒体には理想的だが、問題はそのサーバー(LifeCycleServer)がびっくりするほど高いことだ。
雑誌を記事単位でネット配信、2011年実用化に向けポータル開設へ(Internet Watch)
2)Kindle for PCが公開
アマゾンがPC向け閲覧ソフトを公開。電子書籍サイトで購入した書籍を閲覧できる。フォントサイズ変更や、表示行数変更、Windows 7のタッチ機能に対応する。すでにiPhone向けには公開されていて、早晩 Android版も発表されるだろう。
Kindleは現在最有力だが、可変フォントサイズを実現するためにレイアウトを諦めることと、マルチメディアへの対応がまだ見えないことが気になる。
3)ホラーショー
TheAwlより、ここ20年間の、アメリカの主要新聞の発行部数の推移。50万部あったボストングローブは半減してグラフの枠下に落ち込んでいる。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
AP通信脱退をめぐる動き
1)AP通信脱退は可能か
トリビューン社が今週(11月8日から)、AP通信を使わないで紙面制作が可能か、テスト運営を行っている。ローター通信やワシントンポスト、NYタイムズやCNN、ブルームバーグなどで代替可能かどうか探るためで、各社がテストに協力する。ただし、内部的な試行のため、特ダネなどは扱う。AP通信は共同通信と同様、国際ニュース、ナショナルニュース、地域ニュース、スポーツの結果データ、経済データなどを配信しているが、地域ニュースに対する不満が強いようだ。
一方、AP通信は脱退通告をした新聞社130社のうち、すでに約50社が取り消したと公表した。APのような組合的組織は、大抵、売上げに応じた分担金で運営されているが、情報という商品の特殊性を考えると、大口加盟社が小口加盟社を助ける互助組織という意味合いが強い。そして、ニュース外販という事業は、互助組織にはいかにも相応しくない。黒子に徹することができないなら、早晩こういう騒動は避けられないだろう。
2)Star Tribune紙が100人削減
ミネソタ州のStarTribune紙が編集局で30人(9%)のリストラ方針を発表した。同紙は1月に破産法11条を申請、9月に更正手続きを終えたばかりだった。
トリビューン社が今週(11月8日から)、AP通信を使わないで紙面制作が可能か、テスト運営を行っている。ローター通信やワシントンポスト、NYタイムズやCNN、ブルームバーグなどで代替可能かどうか探るためで、各社がテストに協力する。ただし、内部的な試行のため、特ダネなどは扱う。AP通信は共同通信と同様、国際ニュース、ナショナルニュース、地域ニュース、スポーツの結果データ、経済データなどを配信しているが、地域ニュースに対する不満が強いようだ。
一方、AP通信は脱退通告をした新聞社130社のうち、すでに約50社が取り消したと公表した。APのような組合的組織は、大抵、売上げに応じた分担金で運営されているが、情報という商品の特殊性を考えると、大口加盟社が小口加盟社を助ける互助組織という意味合いが強い。そして、ニュース外販という事業は、互助組織にはいかにも相応しくない。黒子に徹することができないなら、早晩こういう騒動は避けられないだろう。
2)Star Tribune紙が100人削減
ミネソタ州のStarTribune紙が編集局で30人(9%)のリストラ方針を発表した。同紙は1月に破産法11条を申請、9月に更正手続きを終えたばかりだった。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
AP通信がモバイルソフト提供
1)AP通信がモバイルソフト
AP通信がVerveWirelss社と共同でモバイル機器用ソフトウエアの雛形を準備している。
小さな加盟新聞社にiPhoneやandroid携帯向けに専用ソフトを一から開発する余力などないから、ロゴや基本カラーなどをカスタマイズするだけで、その新聞ブランドのニュースリーダーを作れるようにするためだ。Verve社は広告売上の一部を受け取るという算段のようだ。アメリカではblackberryなどの有力端末もあるため、6種類のアプリケーションを開発しなければならないらしい。
iPhoneに限っていえば、アップルのデザイン指導に従っているからどれも似たようなものになる。あえて言えば、仏ルモンドのアプリがかっこいいという程度。日本では共同通信が担当するようになるのだろうか、それとも、新聞協会なのだろうか、あるいは雑誌協会も一緒にやれないだろうか。
2)East Valley Tribuneが年内廃刊
アリゾナ州フェニックスの週3日無料新聞、イーストバレートリビューン紙が2日に「一つの時代の終わり」という大見出しの下に年内廃刊を発表した。部数は約10万部。1997年に買収された5紙を統合して誕生。加州のオレンジ郡レジスターと同系列。今年のピュリツァー賞地域報道部門を受賞。
3)マードックがグーグル検索から系列新聞のサイトを引き上げる宣言
詳しくはメディアパブを参照のこと。MicrosoftのBingやAsk.comなども「全部泥棒だ」と言ったとか。ロンドンタイムズが引っかからない検索なんて英国人はがっかりだろう。もっとも、今はGuadianの方が高級紙、昔の威光はないのだが。
山を下りるとき、間違って反対の谷に下りてしまったら、もう一度尾根に上らなければならない。それが厭で下山を続けても、人里にたどり着くとは限らない。引き返すなら早いほうがいい。
気になる議論は「そんな新聞は私にとって消滅したに等しい」という言い草だ。20年前、ロンドンタイムズなんて、大学の研究室か、ブリティッシュカウンシルか、商社か、大使館にしかなかったし、それで十分だった。必要な人はOCSでロンドンタイムズを買っていたし、必要のない人は買わなかった。安手の「出羽守」が減るだけじゃないか。
4)一斉有料化は独禁法違反かも
有料化が遅れているニュース社について、法律事務所Pinsent MasonsのAlan Davisが「もし、マードックが他のニュース機関と値段について談合しているなら、独禁法上の調査をしなければならない」と述べる。御大の「うちが有料化すれば、各社雪崩をうって追随するだろう」という見通し発言も「暗黙のカルテル」になりうるらしい。
この件について、管理人もしかるべき人に尋ねたことがあるが、日本では考えられない話。共同通信が内規を変えるだけで可能になるらしい。
AP通信がVerveWirelss社と共同でモバイル機器用ソフトウエアの雛形を準備している。
小さな加盟新聞社にiPhoneやandroid携帯向けに専用ソフトを一から開発する余力などないから、ロゴや基本カラーなどをカスタマイズするだけで、その新聞ブランドのニュースリーダーを作れるようにするためだ。Verve社は広告売上の一部を受け取るという算段のようだ。アメリカではblackberryなどの有力端末もあるため、6種類のアプリケーションを開発しなければならないらしい。
iPhoneに限っていえば、アップルのデザイン指導に従っているからどれも似たようなものになる。あえて言えば、仏ルモンドのアプリがかっこいいという程度。日本では共同通信が担当するようになるのだろうか、それとも、新聞協会なのだろうか、あるいは雑誌協会も一緒にやれないだろうか。
2)East Valley Tribuneが年内廃刊
アリゾナ州フェニックスの週3日無料新聞、イーストバレートリビューン紙が2日に「一つの時代の終わり」という大見出しの下に年内廃刊を発表した。部数は約10万部。1997年に買収された5紙を統合して誕生。加州のオレンジ郡レジスターと同系列。今年のピュリツァー賞地域報道部門を受賞。
3)マードックがグーグル検索から系列新聞のサイトを引き上げる宣言
詳しくはメディアパブを参照のこと。MicrosoftのBingやAsk.comなども「全部泥棒だ」と言ったとか。ロンドンタイムズが引っかからない検索なんて英国人はがっかりだろう。もっとも、今はGuadianの方が高級紙、昔の威光はないのだが。
山を下りるとき、間違って反対の谷に下りてしまったら、もう一度尾根に上らなければならない。それが厭で下山を続けても、人里にたどり着くとは限らない。引き返すなら早いほうがいい。
気になる議論は「そんな新聞は私にとって消滅したに等しい」という言い草だ。20年前、ロンドンタイムズなんて、大学の研究室か、ブリティッシュカウンシルか、商社か、大使館にしかなかったし、それで十分だった。必要な人はOCSでロンドンタイムズを買っていたし、必要のない人は買わなかった。安手の「出羽守」が減るだけじゃないか。
4)一斉有料化は独禁法違反かも
有料化が遅れているニュース社について、法律事務所Pinsent MasonsのAlan Davisが「もし、マードックが他のニュース機関と値段について談合しているなら、独禁法上の調査をしなければならない」と述べる。御大の「うちが有料化すれば、各社雪崩をうって追随するだろう」という見通し発言も「暗黙のカルテル」になりうるらしい。
この件について、管理人もしかるべき人に尋ねたことがあるが、日本では考えられない話。共同通信が内規を変えるだけで可能になるらしい。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
未来の電話
大学の授業で「NTTが考えている未来の電話」の話を聞いた。1992年ごろだ。
未来の電話は、世帯ではなく、個人が電話番号を持つようになる。家を出て、喫茶店に入るとき、入り口の公衆電話に電子カードを差し込むと、その電話が個人電話番号を受けるようになる。会社に着いたら、会社の電話に電子カードをかざすと、その電話が個人電話番号も受け取るようになる。交換台が個人番号をどの電話につないだらいいか、ちゃんと管理するのだ。
当時、そんなに電話が必要か?と思ったものだ。なにせ、下宿には電話を引いていなかったから。(電話を引くという表現も失われてしまうだろう。当時、2本目の電話を引きましょうというCMが、薬師丸ひろ子の歌「あなたをもっと知りたくて」とともに流れていた)
現在のコミュニケーションは、その統合に突き進んでいる。
一つはGoogle Wave。Google Waveとは、開発中のWebサービスで、中身がよく分からないのだが、電話やチャット、作成文書を統合して管理、他人と共有する仕組みだ。専用電話番号が割り振られ、携帯だろうと、自宅電話だろうと、Skypeだろうと、どこにでも電話を転送してくるらしい・
もう一つは、ソニー・エリクソンの「XPERIA X10」という携帯電話。日経の記事によると、「電話帳は、個人の電話番号や名前だけでなく、TwitterやFacebookのアカウントも設定できるようになっている。電話、メール、SNSなどを1つのアプリケーションで管理でき、友人が様々なネットメディアで発信した内容を横断的に見て、コメントを返すことができる」という代物らしい。
これまで、携帯電話の普及という想像もしない事態になり、NTTの未来予測は見事に外れたなあと思っていたが、いまでは「やっぱり実現したね」と敬意を抱かないではいられない。もっとも、いまだにPHSを使っている人間に批評する資格はないけど。
未来の電話は、世帯ではなく、個人が電話番号を持つようになる。家を出て、喫茶店に入るとき、入り口の公衆電話に電子カードを差し込むと、その電話が個人電話番号を受けるようになる。会社に着いたら、会社の電話に電子カードをかざすと、その電話が個人電話番号も受け取るようになる。交換台が個人番号をどの電話につないだらいいか、ちゃんと管理するのだ。
当時、そんなに電話が必要か?と思ったものだ。なにせ、下宿には電話を引いていなかったから。(電話を引くという表現も失われてしまうだろう。当時、2本目の電話を引きましょうというCMが、薬師丸ひろ子の歌「あなたをもっと知りたくて」とともに流れていた)
現在のコミュニケーションは、その統合に突き進んでいる。
一つはGoogle Wave。Google Waveとは、開発中のWebサービスで、中身がよく分からないのだが、電話やチャット、作成文書を統合して管理、他人と共有する仕組みだ。専用電話番号が割り振られ、携帯だろうと、自宅電話だろうと、Skypeだろうと、どこにでも電話を転送してくるらしい・
もう一つは、ソニー・エリクソンの「XPERIA X10」という携帯電話。日経の記事によると、「電話帳は、個人の電話番号や名前だけでなく、TwitterやFacebookのアカウントも設定できるようになっている。電話、メール、SNSなどを1つのアプリケーションで管理でき、友人が様々なネットメディアで発信した内容を横断的に見て、コメントを返すことができる」という代物らしい。
これまで、携帯電話の普及という想像もしない事態になり、NTTの未来予測は見事に外れたなあと思っていたが、いまでは「やっぱり実現したね」と敬意を抱かないではいられない。もっとも、いまだにPHSを使っている人間に批評する資格はないけど。
NewsNow(英ニュースアグリゲーター)の公開書簡
イギリス最大のニュース収集サイト「NewsNow」が新聞業界に向けた公開書簡を発表した。いわく
新聞業界には、われわれにニュースのコピーを止めろ、リンクを止めろと要求している(けしからん)会社がある。経営的に苦境なのは分かる。しかし、「安価な技術的ニュース報道」とか「コンテンツ窃盗癖」などというのは間違いだ。我々は法の枠内で運営しているし、あなた方のサイトにトラフィックを送り込んでいる。我々があなた方のビジネスを破壊しているというのは間違いだ。我々は、あなた方が供給しないサービス、つまり、コンテンツが簡単に見つかる方法を提供しているのだ。
真実があるとしたら、事実上独占だったあなた方のビジネスを破壊したのは、インターネットだ。リンクは自由で、Webの根幹だ。我々は、リンクを制限したり、リンクに課金したりすることはできない。リンクがなければ、読者はあなたのホームページのアドレスを打ち込むことなく、別のサイトに行ってしまうぞ。ガーディアンのMeg Pickardも「Embrace don't replace(抱き込め、置き換えようとするな)」と言ってる。人々がTwitterやFacebookに夢中になっているときに、「そんなものは止めてガーディアンのホームページにどうぞ」というのは狂っている。
我々は要求する。
1)法的な脅迫は止めろ
2)ニュースのアグリゲーションの価値を認めろ
3)リンクの自由を広めよ
4)NewsNowの読者があなたの記事へリンクすることを支持せよ
ご返答、お待ちしています。
完全に他人の褌で相撲を取っているのに、えらくふてぶてしいが、主張はごもっとも。パスワードも書けず、暗号化もせず、裸のHTMLを公開しておいて、コピーするなとは無茶な話だ。一万円札を路上に放置しておいて、触るなという事より無茶な話だ。
やはり、新聞社は有料化するほかないのだ。これまで積み上げてきたトラフィックは、所詮無料ゆえのトラフィックだ。あきらめて、一からやり直す必要がある。
ちょうど、アダルトビデオがビデオを普及させたように(じつは、その前には学校の視聴覚室というビデオ普及の序章があった。これでソニーとかは開発を続けられたのだ)、無料情報はネットを普及させる役割を担ってきた。ビデオに猛烈に反発してきた映画業界は、いまや、ビデオ(DVD)販売も計算に入れて事業計画を立てるようになった。そして、十分利益を得ている。
それが済んだとき、アグリゲータとの関係も新しいものになるだろう。
新聞業界には、われわれにニュースのコピーを止めろ、リンクを止めろと要求している(けしからん)会社がある。経営的に苦境なのは分かる。しかし、「安価な技術的ニュース報道」とか「コンテンツ窃盗癖」などというのは間違いだ。我々は法の枠内で運営しているし、あなた方のサイトにトラフィックを送り込んでいる。我々があなた方のビジネスを破壊しているというのは間違いだ。我々は、あなた方が供給しないサービス、つまり、コンテンツが簡単に見つかる方法を提供しているのだ。
真実があるとしたら、事実上独占だったあなた方のビジネスを破壊したのは、インターネットだ。リンクは自由で、Webの根幹だ。我々は、リンクを制限したり、リンクに課金したりすることはできない。リンクがなければ、読者はあなたのホームページのアドレスを打ち込むことなく、別のサイトに行ってしまうぞ。ガーディアンのMeg Pickardも「Embrace don't replace(抱き込め、置き換えようとするな)」と言ってる。人々がTwitterやFacebookに夢中になっているときに、「そんなものは止めてガーディアンのホームページにどうぞ」というのは狂っている。
我々は要求する。
1)法的な脅迫は止めろ
2)ニュースのアグリゲーションの価値を認めろ
3)リンクの自由を広めよ
4)NewsNowの読者があなたの記事へリンクすることを支持せよ
ご返答、お待ちしています。
完全に他人の褌で相撲を取っているのに、えらくふてぶてしいが、主張はごもっとも。パスワードも書けず、暗号化もせず、裸のHTMLを公開しておいて、コピーするなとは無茶な話だ。一万円札を路上に放置しておいて、触るなという事より無茶な話だ。
やはり、新聞社は有料化するほかないのだ。これまで積み上げてきたトラフィックは、所詮無料ゆえのトラフィックだ。あきらめて、一からやり直す必要がある。
ちょうど、アダルトビデオがビデオを普及させたように(じつは、その前には学校の視聴覚室というビデオ普及の序章があった。これでソニーとかは開発を続けられたのだ)、無料情報はネットを普及させる役割を担ってきた。ビデオに猛烈に反発してきた映画業界は、いまや、ビデオ(DVD)販売も計算に入れて事業計画を立てるようになった。そして、十分利益を得ている。
それが済んだとき、アグリゲータとの関係も新しいものになるだろう。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
レヴィ・ストロース死去
構造主義の旗手だったレヴィ・ストロースが死去。
なぜ構造主義というのか未だに分からないのだが、アマゾンの未開社会の婚姻関係(誰と結婚できて、誰とはタブーなのか)を調べ、その規則に「群論」の装いを纏わせることで、文明社会や進歩主義を批判した。(その構造を重視することって、わざわざ主義と呼ぶ必要があるのか?)
群論とは、これもよくわからないのだが、集合と演算をセットにして考える数学だ。
例えば、整数の掛け算は整数になる。だから、整数を何回掛けても整数のままだ(つまり、整数の世界が永続する)。もし、100の倍数を掛けた場合はさらに3で割るというルール(もちろん、それを「掛ける」という意味だと考えるのだ。ちょうど、「割る」という言葉を「ゼロで割る」時は別扱いするように)があれば、いつかは小数になるかもしれない。すると、小学校3年生の算数のように、整数の世界から引き離される。整数の世界に留まるためには、タブーが必要だ。
群論は、永遠に同じ集合に留まることができるような演算(操作)にはどんな種類、条件や性質があるかを対象にする数学だ。数学科出身者の頭はそら恐ろしい。
未開部族の結婚ルールで、例えば、母親の兄弟とは結婚してはいけないなどというのがあるのは、タブーを守る限り、部族内部は網の目のように親族関係ができるが、タブーを許すと、何世代もたった後、編み目のようだと思っていた関係も解いてみると2枚の別の網だったということが起きうるからだ。
ちょうど、「100の倍数を掛けた場合はさらに3で割る」ことをタブーにするように、結婚のささいなタブーが、予想もつかない大きな結果(部族分断)を避ける知恵になっている。
群論を避けて書けば、こんな問題になるのかもしれない。
源氏と平家しかいない村で、同じ氏の結婚だけを認めると、何世代かのちに両家の血族関係が失われてしまう。深刻な対立が生じた時、仲介のよすがになる親子関係がなく、一族皆殺しを躊躇させる人間関係がない。もし、同じ氏の結婚を禁止すれば、両家には常に親子兄弟の関係が結ばれて、村が分裂することはないだろう。
では、氏のない(氏によって家系を区別できない)社会で、いつの間にか源氏と平家のような対立が生じてしまわないためには、どんな婚姻ルールが必要なのか。嫁ぎ先がなくなるから、厳しすぎてはいけない。最低限のルールはどのようなものだろう。これは難問だ。
こういう装いを施して、レヴィ・ストロースは「奇妙なタブーを持つ未開人も、結構賢いだろう?」というのだが、「それは、あなたが賢いってことでしょ」という気がしないではない。もっとも、この発想は、シモンヌ・ヴェイユの兄アンドレ・ヴェイユ(数学者)に旅行中に尋ねたものらしい。(フランスの知識人サークルってすごいね)
(追記・餅は餅屋である記事を発見!レヴィ・ストロースの「親族の基本構造」における群構造の理解)
さて、20世紀の知の巨人の大往生をどう伝えるのか。
フランスの新聞は、概して文化人の訃報を大きく扱うのだが、まあ、トップ記事なのは当然。


アメリカは猛烈に冷たい。NYTimesもワシントンポストもかなり下。ただし、かなり長い訃報を準備していたようだ。

「構造と力」のお陰で、日本だけでは猛烈に有難がられた。思えば、ネット以前の「最後の教養主義」だった。
YomiuriもAsahiもネットではトップ記事。両特派員の構造主義の理解はいかに?
なぜ構造主義というのか未だに分からないのだが、アマゾンの未開社会の婚姻関係(誰と結婚できて、誰とはタブーなのか)を調べ、その規則に「群論」の装いを纏わせることで、文明社会や進歩主義を批判した。(その構造を重視することって、わざわざ主義と呼ぶ必要があるのか?)
群論とは、これもよくわからないのだが、集合と演算をセットにして考える数学だ。
例えば、整数の掛け算は整数になる。だから、整数を何回掛けても整数のままだ(つまり、整数の世界が永続する)。もし、100の倍数を掛けた場合はさらに3で割るというルール(もちろん、それを「掛ける」という意味だと考えるのだ。ちょうど、「割る」という言葉を「ゼロで割る」時は別扱いするように)があれば、いつかは小数になるかもしれない。すると、小学校3年生の算数のように、整数の世界から引き離される。整数の世界に留まるためには、タブーが必要だ。
群論は、永遠に同じ集合に留まることができるような演算(操作)にはどんな種類、条件や性質があるかを対象にする数学だ。数学科出身者の頭はそら恐ろしい。
未開部族の結婚ルールで、例えば、母親の兄弟とは結婚してはいけないなどというのがあるのは、タブーを守る限り、部族内部は網の目のように親族関係ができるが、タブーを許すと、何世代もたった後、編み目のようだと思っていた関係も解いてみると2枚の別の網だったということが起きうるからだ。
ちょうど、「100の倍数を掛けた場合はさらに3で割る」ことをタブーにするように、結婚のささいなタブーが、予想もつかない大きな結果(部族分断)を避ける知恵になっている。
群論を避けて書けば、こんな問題になるのかもしれない。
源氏と平家しかいない村で、同じ氏の結婚だけを認めると、何世代かのちに両家の血族関係が失われてしまう。深刻な対立が生じた時、仲介のよすがになる親子関係がなく、一族皆殺しを躊躇させる人間関係がない。もし、同じ氏の結婚を禁止すれば、両家には常に親子兄弟の関係が結ばれて、村が分裂することはないだろう。
では、氏のない(氏によって家系を区別できない)社会で、いつの間にか源氏と平家のような対立が生じてしまわないためには、どんな婚姻ルールが必要なのか。嫁ぎ先がなくなるから、厳しすぎてはいけない。最低限のルールはどのようなものだろう。これは難問だ。
こういう装いを施して、レヴィ・ストロースは「奇妙なタブーを持つ未開人も、結構賢いだろう?」というのだが、「それは、あなたが賢いってことでしょ」という気がしないではない。もっとも、この発想は、シモンヌ・ヴェイユの兄アンドレ・ヴェイユ(数学者)に旅行中に尋ねたものらしい。(フランスの知識人サークルってすごいね)
(追記・餅は餅屋である記事を発見!レヴィ・ストロースの「親族の基本構造」における群構造の理解)
さて、20世紀の知の巨人の大往生をどう伝えるのか。
フランスの新聞は、概して文化人の訃報を大きく扱うのだが、まあ、トップ記事なのは当然。


アメリカは猛烈に冷たい。NYTimesもワシントンポストもかなり下。ただし、かなり長い訃報を準備していたようだ。

「構造と力」のお陰で、日本だけでは猛烈に有難がられた。思えば、ネット以前の「最後の教養主義」だった。
YomiuriもAsahiもネットではトップ記事。両特派員の構造主義の理解はいかに?
北日本新聞が夕刊廃止、カリフォルニアの日系紙「北米毎日新聞」休刊
1)北日本新聞が夕刊廃止
富山の北日本新聞が年内で夕刊発行を中止すると読者に通知した。夕刊廃止でも購読料月額2987円は据え置きで実質的な値上げ。朝刊25万部に対して夕刊32000部でセット率は13%。県内普及率は67%。特ダネで新聞協会賞を2回も獲得した新聞で、目先が利くのだろう。次は、日本最初の株価欄廃止を断行してほしい。
2)カリフォルニアの日系紙休刊
カリフォルニア州の日系紙「北米毎日新聞」が30日付で休刊。日系コミュニティーで日本語の分かる世代の高齢化が進んでいる。会社は存続させ、新たな出資者を募り発行再開を目指すらしい。
死んでいく世代を補う、若い読者が供給されない場合、どのような末路になるのか、実験のように分かりやすいショーケースだ。
3)著名雑誌も次々休刊
小学館は学習雑誌の「小学五年生」と「小学六年生」を今年度で休刊することを決定。ピークは「五年生」が635000部(昭和48年4月号)で、最近は5万部から6万部で推移していた。7年後には「セブンティーン」が対応世代になる。大修館書店の「言語」も年内で休刊。
富山の北日本新聞が年内で夕刊発行を中止すると読者に通知した。夕刊廃止でも購読料月額2987円は据え置きで実質的な値上げ。朝刊25万部に対して夕刊32000部でセット率は13%。県内普及率は67%。特ダネで新聞協会賞を2回も獲得した新聞で、目先が利くのだろう。次は、日本最初の株価欄廃止を断行してほしい。
2)カリフォルニアの日系紙休刊
カリフォルニア州の日系紙「北米毎日新聞」が30日付で休刊。日系コミュニティーで日本語の分かる世代の高齢化が進んでいる。会社は存続させ、新たな出資者を募り発行再開を目指すらしい。
死んでいく世代を補う、若い読者が供給されない場合、どのような末路になるのか、実験のように分かりやすいショーケースだ。
3)著名雑誌も次々休刊
小学館は学習雑誌の「小学五年生」と「小学六年生」を今年度で休刊することを決定。ピークは「五年生」が635000部(昭和48年4月号)で、最近は5万部から6万部で推移していた。7年後には「セブンティーン」が対応世代になる。大修館書店の「言語」も年内で休刊。
ラベル:
編集者フォーラムニュース

