iPadの48800円は、閲覧端末が新聞の年間購読料以下になった、画期的な価格だ。
世界一新聞の購読料が高い日本は、世界で最初にこの領域に踏み込むことになる。世界一高品質な紙と印刷、販売網による高コストと、円高による電気製品の低廉化が原因だ。
携帯電話のARPU(一台あたりの売り上げ)は月5500円弱だが、2年縛りで数万円する携帯端末が実質無料で配布されていた。つまり、ファイナンスさえできれば、長期契約とセットで読者に端末を配ることができるはずだ。
iPadの価格は大量販売を見込んだ大量発注によって価格を下げたが、端末の目的さえ絞れば、デジタル機器の常で、驚異的に価格が下がるはずだ。(簡単ではない。元CrunchPadのJooJooは当初300ドルで実現すると宣言されていたが、実際は499ドルになった)
ネグロポンテが主宰するNPO、OLPC(One Laptop per Child)は100ドルPC(実際は200ドル程度になった)に続いて、75ドルタブレットを構想している。
NPOのような組織でなくても、すでに200ドル程度を視野に入れている企業はある。
VIAは、電子写真立て(すでに数千円で買える)にAndroidOSとタッチパネルを組み込んで、150ドル程度で商品化する構想を発表した。
技術的にも、インテルが計画している次世代PCシステムでは、クレジットカードより小さいマザーボードで、パソコンと同様の機能が実現する。タッチパネルと電池だけが、タブレット端末のサイズを決める時代は、すぐそこまで来ている。
PCWatch:見えてきたOak Trailの立ち位置
新聞販売店がこの端末とローカル広告の管理を主な仕事にする時代がくるのではないだろうか。それは今より旨味のある商売だと思うのだけど、理解してもらえるものだろうか。
iPadのスクリーンショットを撮る
【自分のための記録】右上の電源ボタンを押しながら、中央のiPadボタンを押すと、アプリケーションのPhotoにスクリーンショットが取り込まれる。
これをメールで自分に送ることで取り出す。
Simple Help: How to take a screenshot of your iPad
ラベル:
iPod touch、iPhone
クロッパー「物理学天才列伝」
その彼が晩年書いているそうだ。
「新たな科学的真理の勝利は、反対する人たちを納得されて理解させることによってではなく、それに慣れ親しんだ新たな世代が成長することによってもたらされる」
メディアの革命も、多分、納得させることではなく、世代交代を待たねばならないだろう。
耳折り箇所
- 熱力学のカルノー コレラで死去したため、研究資料が破棄される
- ジュール 滝の下の水は上より暖かいはずだと新婚旅行の時に検証しようとした
- マクスウェル 科学とキリスト教を調和させようとして一人一人がたどり着く結論は、その瞬間の本人以外にはどんな意味もない
- アインシュタイン 神は狡猾だが、悪意はない
- パウリ効果 パウリがいるだけで実験室で事故が起きるという「効果」
- ハイゼンベルグ 遷移確率を行列で表した
- 1927年電子波の観測 三極真空管の特許訴訟のための実験でフラスコ破裂事故。修理のために高温にしたら、ニッケル表面に単結晶が成長、データがクリアになった
- リーゼ・マイトナー 核分裂を発見。原爆開発に関わらなかった、ほとんど唯一の物理学者。1944年、オットー・ハーンがノーベル賞単独受賞
- ファインマン ロスアラモスで「妻は死んだ。例のプログラムはどうなっている」
ラベル:
読書の記録
iPad版ワイヤード、きょう発行
百聞は一見に如かず。
ゴールドラッシュで儲けた人は金を掘った人ではなく、その人にジーンズやスコップを売った人だそうだ。出版革命で儲けるのは、電子書籍本(案の定、紙の本だ)の著者と、関連ソフト会社、アップルなどハードウエア会社だけになるはずだ。
だれでも出版できるような電子書籍に価値があるわけがない。
ただ、こういう「出版物」は誰でも作れる訳ではない。Condé Nast社がWiredのiPad版を出版した。月4.99ドルで雑誌と同額。(先行した、同社のGQ誌は365部しか売れていないらしい)
電子版へ資源を傾注する同社は、Flash版のWiredも準備している。これほどのインタラクティブな素材を、両ファーマットで出力するためには、内部的に定義した中間フォーマットを定義することになるだろう。それがないと、将来iPadのOSが代わったり、Androidが主流になった場合に、過去のコンテンツを利用できなくなるからだ。
その仕組みは、同業他社にとって、高価なジーンズやスコップになるかもしれない。
短所=高い、バグがある、リンクで外部アプリに飛んでしまう、フォントが小さい、コピペできない
長所=インタラクティブ性、ユーザーインターフェイスなど申し分ない
この書評子は、それでもこんな雑誌を読むだろうか、と疑問を呈している。Webのように個別記事を読みたいのだという「Web体質」を露にして、パッケージ、かつ、有料ということに基本的になじめないようだ。
これが受けいれられない場合、このような高品質の商業雑誌は存在しえないことになる。
追加:最初の24時間で24000部が売れたそうだ。素晴らしいスタートだと思う。
ゴールドラッシュで儲けた人は金を掘った人ではなく、その人にジーンズやスコップを売った人だそうだ。出版革命で儲けるのは、電子書籍本(案の定、紙の本だ)の著者と、関連ソフト会社、アップルなどハードウエア会社だけになるはずだ。
だれでも出版できるような電子書籍に価値があるわけがない。
ただ、こういう「出版物」は誰でも作れる訳ではない。Condé Nast社がWiredのiPad版を出版した。月4.99ドルで雑誌と同額。(先行した、同社のGQ誌は365部しか売れていないらしい)
電子版へ資源を傾注する同社は、Flash版のWiredも準備している。これほどのインタラクティブな素材を、両ファーマットで出力するためには、内部的に定義した中間フォーマットを定義することになるだろう。それがないと、将来iPadのOSが代わったり、Androidが主流になった場合に、過去のコンテンツを利用できなくなるからだ。
その仕組みは、同業他社にとって、高価なジーンズやスコップになるかもしれない。
Wiredは「アドビが開発したデジタル出版技術によって、プリント版とデジタル版を同じツールで同時に制作している」と書いている。
Wired: Wired Magazine’s iPad Edition Goes Live
Wiredがアピールする特徴
サンフランシスコ・クロニクルは早速「書評」を掲載している。いわくWired: Wired Magazine’s iPad Edition Goes Live
Wiredがアピールする特徴
- すべてのページを縦レイアウトと横レイアウトでデザイン
- 表紙からナビゲーションで直接記事にジャンプできる
- 縦方向へページ積み上げ
- 関連記事を示すスクロールバー
- ドロップダウン式目次と縦覧モード
- 縦用と横用に写真を用意
- Iron Manの火星着陸に関する360度アニメ
- スライドショー
- 映画ToyStory3などビデオ4本(ネット接続がなくても再生)
- Trent Reznorのスタジオ録音(音声)
- GEによる、高精細360度CT scanner
- オリンパスによる、カメラPen E-PL1のスライドショー
- Fidelity投信による、スライドショー
- HBOによる、TrueBloodのスライドショー
- インテルや日産など埋め込みビデオ
短所=高い、バグがある、リンクで外部アプリに飛んでしまう、フォントが小さい、コピペできない
長所=インタラクティブ性、ユーザーインターフェイスなど申し分ない
この書評子は、それでもこんな雑誌を読むだろうか、と疑問を呈している。Webのように個別記事を読みたいのだという「Web体質」を露にして、パッケージ、かつ、有料ということに基本的になじめないようだ。
これが受けいれられない場合、このような高品質の商業雑誌は存在しえないことになる。
追加:最初の24時間で24000部が売れたそうだ。素晴らしいスタートだと思う。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
福井健策「著作権の世紀―変わる情報の独占制度」
平山郁夫が死んだとき、資産管理をしていると思われる弁護士から報道各社に絵の写真を使ってはならぬと警告があった。
しかし、赤い絵と青い絵がなければ平山郁夫の代表作を振り返れない。だから著作権法上の引用を、「公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道・批評・研究その他の引用の目的上正当な範囲内で」行うことは(本人が望むかどうかに関係なく)問題がないはずだが、一部の新聞社はビビってしまったようだ。
その筋では大変有名な弁護士らしいが、問題は裁判に持ち込んでくれないことだ。知る限り、どこまで訃報で使えるものか、全く分からない。
マイケルジャクソンが死んだとき、NYTimesは恐らくフェアユースを根拠に、代表曲の一部を使っている。引用部分は一部で、かつ、記者の解説を重ねてある形をとり、楽曲の経済的価値に影響がないように配慮していた。(恐らく、あれを聞いて、「そういえばビリージーンはよかったなあ」とiTunesで購入した人も多いはず)
あれは、事前にレコード会社などと話をつけていたのだろうか。
日本を代表するFlash作家、中村勇吾の訃報では、どう作品を引用できるのだろう?
著者は、ネット関係の著作権議論では見かけないことはない弁護士。
肖像権やパブリシティの問題を疑似著作権として紹介しているが、報道と著作権の関係については説明していない。一般向け(集英社新書)だから省いたのかもしれないが、相当グレーゾーンなので説明してほしかった。
耳折り箇所
しかし、赤い絵と青い絵がなければ平山郁夫の代表作を振り返れない。だから著作権法上の引用を、「公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道・批評・研究その他の引用の目的上正当な範囲内で」行うことは(本人が望むかどうかに関係なく)問題がないはずだが、一部の新聞社はビビってしまったようだ。
その筋では大変有名な弁護士らしいが、問題は裁判に持ち込んでくれないことだ。知る限り、どこまで訃報で使えるものか、全く分からない。
マイケルジャクソンが死んだとき、NYTimesは恐らくフェアユースを根拠に、代表曲の一部を使っている。引用部分は一部で、かつ、記者の解説を重ねてある形をとり、楽曲の経済的価値に影響がないように配慮していた。(恐らく、あれを聞いて、「そういえばビリージーンはよかったなあ」とiTunesで購入した人も多いはず)
あれは、事前にレコード会社などと話をつけていたのだろうか。
日本を代表するFlash作家、中村勇吾の訃報では、どう作品を引用できるのだろう?
著者は、ネット関係の著作権議論では見かけないことはない弁護士。
肖像権やパブリシティの問題を疑似著作権として紹介しているが、報道と著作権の関係については説明していない。一般向け(集英社新書)だから省いたのかもしれないが、相当グレーゾーンなので説明してほしかった。
耳折り箇所
- ワールドカップの報道機関向け通達 「FIFAワールドカップTMと書け」 一般の会社の登録商標でも可能。法的根拠は希薄
ラベル:
編集者フォーラムニュース,
読書の記録
NPRML:全米公共放送網の記事交換システム

NPR:Building the Ingest System
NPRはMediaRSSという方式か、NPRXLという独自フォーマットでニュースをパッケージしている。詳しい定義はここに公開されているが、「記事として何を定義すべきか」がよく分かる。現在は音声ファイルとテキスト記事、写真だけだが、動画にも拡張して行く方針だ。
このフォーマットを使い、加盟社はHTTP経由でNPRにあるサーバーに記事を送り込む。この操作はデータベースと同様、取得、更新、削除ができる。
NPRのシステムは認証などAPIにPHPを使い、CMSにJavaを使っている。送られてきたNPRXLはPHPのSimpleXMLライブラリによってパースされ、今度はJavaJSPNライブラリを使ってJSON方式に変更されて、CMSサーバーに転送される。
即座に判断できないエラー(音声ファイルが見つからない)に関しては、後でメールで警告するが、それ以外のエラーコードやメッセージは再びJSON形式でPHPサーバーに送られ、加盟社に返答として転送される。
| FIELD NAME | FIELD DESCRIPTION | SUB-ELEMENTS AND PARAMETERS |
| story | The parent node for each story returned by the query. | id : The unique ID for the story returned. This parameter is always returned whenever a story is returned. |
| link | Link to story on the NPR.org website. This element could also be the link the story via the API. | type : Determines the nature of the link. Current type values are "html", which points to NPR.org, and "api", which points to this API. |
| title | The title of the returned story. This is the main title or headline. | No parameters |
| subtitle | A short, sentence-like description of the returned story. | No parameters |
| shortTitle | An abbreviated title for the returned story, not to exceed 30 characters. | No parameters |
| teaser | The main abstract for the returned story, describing what the story is about. | No parameters |
| miniTeaser | An abbreviated abstract for the returned story, describing what the story is about. | No parameters |
| slug | The main association for the returned story, whether it is to a topic, series, column or some other list in the system. | No parameters |
| thumbnail | The image URL for a small representative image for the returned story. This image is designed to entice readers to view the story. | No parameters at this level. thumbnail does contain sub-elements called "medium" and "large". |
| thumbnail.medium | The URL to the image file. | No parameters |
| toenail | The image URL for an even smaller representative image for the returned story. This image is designed to entice readers to view the story. | No parameters at this level. toenail does contain a sub-element called "medium". |
| toenail.medium | The URL to the image file. | No parameters |
| storyDate | The primary date/time associated with the publication of the returned story to NPR.org. | No parameters |
| pubDate | The date/the returned time the story was initially published to NPR.org, or the last date a significant update was published to NPR.org. | No parameters |
| lastModifiedDate | The date/time the returned story was last modified in any capacity to NPR.org. | No parameters |
| keywords | A comma-delimited list of key terms describing the returned story. This field is seldom used for NPR.org. | No parameters |
| priorityKeywords | A comma-delimited list of key terms that are very closely tied to the returned story. | No parameters |
| organization | The owner organization of the returned story. | orgId : The unique ID of the organization for the returned story. orgAbbr : The organization's abbreviation. organization does contain sub-elements called "name" and "website". |
| organization.name | The full name of the owner organization for the returned story. | No parameters |
| organization.website | Website associated with the owner organization for the returned story. | type : Indicates the type of website provided by the owner organization (eg. "Home Page"). |
| audio | All available audio associated with the returned story. This will include all formats to which NPR has the rights to distribute. | id : The unique ID for the audio asset. primary : Defines whether or not the audio asset is the primary audio for the story. audio does contain sub-elements called "duration", "description" and "format". format also contains sub-elements. |
| audio.duration | The duration of the audio asset. All formats for the audio will have the same duration. | No parameters |
| audio.description | The description of the audio asset. A short, sentence-like description of the audio. | No parameters |
| audio.format | Wrapper element for the various audio formats. | No parameters at this level. format does contain sub-elements called "mp3", "rm" and "wm". |
| audio.format.mp3 | The URL for the audio assets, in an MP3 format, that are available for the returned story. | rights : Defines the delivery method for the MP3 files. |
| audio.format.rm | The URL for the audio assets, in the Real Audio format, that are available for the returned story. | No parameters |
| audio.format.wm | The URL for the audio assets, in the Windows Media format, that are available for the returned story. | No parameters |
| image | All images associated with the returned story. | id : The unique ID for the image asset. type : TBD. width : The width of the image in pixels. src : The source URL for the image. addBorder : Indicates if the image has a border in the asset itself. image does contain sub-elements called "caption", "link", "producer", "provider" and "copyright". |
| image.caption | The caption for the image, describing the contents of the image and/or the image's relationship to the returned story. | No parameters |
| image.link | The URL to which the image should link. | url : The URL to which the image should link. |
| image.producer | The actual producer of the image, to whom the image will get credited. | No parameters |
| image.provider | The owner or provider of the image, which may be independent from the image producer. | url : The URL of the provider. This is used for attribution purposes and must convey with the image. |
| image.copyright | The copyright information (year) for the image. | No parameters |
| relatedLink | Links to related stories, both on NPR.org and elsewhere. | id : The unique ID for the link - only returned if the link type is "internal". type : Indicates the type of link. Current possible types are "internal" and "external". relatedLink does contain sub-elements called "caption" and "link". |
| relatedLink.caption | The link text for the related link. | No parameters |
| relatedLink.link | The actual URL for the related link. | type : Determines the nature of the link. Current type values are "html", which points to NPR.org, and "api", which points to this API. |
| pullQuote | Quotes from the returned story that have been identified as particularly compelling by NPR editorial staff. | No parameters at this level. pullQuote does contain sub-elements called "person" and "date". |
| pullQuote.person | The person or people responsible for the quote. | No parameters |
| pullQuote.date | The date of the quote. This can be anything from a specific moment in time to a year. | No parameters |
| text | The full text of the returned story without any markup, broken out by paragraph. | No parameters at this level. text does contain a sub-element called "paragraph". |
| text.paragraph | The text elements are broken up at the paragraph level. | num : The num parameter indicates the order of the paragraphs relative to each other under their corresponding text element. |
| textWithHtml | The full text of the returned story, complete with markup, broken out by paragraph. | No parameters at this level. textWithHtml does contain a sub-element called "paragraph". |
| textWithHtml.paragraph | textWithHtml elements are broken up at the paragraph level. | num : The num parameter indicates the order of the paragraphs relative to each other under their corresponding textWithHtml element. |
| listText | A supplemental text field used for a variety of reasons. listText could be a ordered or unordered list of interesting points, a timeline, an additional highlighted paragraph related to the story, or possibly even an extension of the text (and textWithHtml) fields. | tag : The tag parameter defines the intention of the editor in grouping the related items of the listText. Possible values include "p". listText does contain a sub-element called "item" |
| listText.item | listText elements are broken up at the item level. | num : The num parameter indicates the order of the items relative to each other under their corresponding listText element. |
ラベル:
編集者フォーラムニュース
来月有料化の英タイムズがデザイン刷新
来月有料化する英ロンドンタイムズが、オンライン版のデザインを一新する。URLもtimesonlineからthetimesに変更する。
NYTimesと同様、プリント版とデザインを統一している(欧州の大多数は統一している)。マードックをはじめとする有料化派は、デジタルだろうが紙だろうが媒体に関わらず、同じ価格を設定したいと考えているので、できる限り同じイメージでブランドを固めたいのだろう。
日本の新聞の、オンラインサイトとのイメージの違いは、狂っているとしかいいようがない。
媒体に依らず同一価格というのは当然の論理で、そうでなければ、新聞を金箔入り和紙で作って値上げするはずだ。ただし、メディアの特性を最大限に使わなければ、読者の支持は得られない。だから、マルチメディアコンテンツを大幅に増加させると明言している。先日の総選挙は、そのデモンストレーションだったと思う。
島田範正のIT徒然:英The Timesサイトの有料化は成功するかも
NYTimesと同様、プリント版とデザインを統一している(欧州の大多数は統一している)。マードックをはじめとする有料化派は、デジタルだろうが紙だろうが媒体に関わらず、同じ価格を設定したいと考えているので、できる限り同じイメージでブランドを固めたいのだろう。
日本の新聞の、オンラインサイトとのイメージの違いは、狂っているとしかいいようがない。
媒体に依らず同一価格というのは当然の論理で、そうでなければ、新聞を金箔入り和紙で作って値上げするはずだ。ただし、メディアの特性を最大限に使わなければ、読者の支持は得られない。だから、マルチメディアコンテンツを大幅に増加させると明言している。先日の総選挙は、そのデモンストレーションだったと思う。
島田範正のIT徒然:英The Timesサイトの有料化は成功するかも

新デザイン
5−6コラムで縦方向に流れるイメージ

旧デザイン
見慣れたタイムズオンライン

会員パスワード面
いわゆるLightBox風でかっこいい

テーマ別メニュー
右上のボタンでメニュー画面に代わる

時系列メニュー
時系列で並べられたRSS風メニュー
ラベル:
編集者フォーラムニュース
西平重喜「世論をさがし求めて」
世論調査に関わる場合、林知己夫と著者の本を読まずして何も始まらない。とりわけ、著者の本は実務的で何冊も読んだ。本書は「60年にわたる世論調査との付き合いで書きまとめたノート」。第3章「世論調査はどのように行われるか」と第4章「選挙予測はあたっているか」は関係者必読だ。
やってみれば分かるが、世論調査の正確度は莫大な費用をかける価値があるものだ。ただし、記者も読者も誤差を意識的に考慮するように、記事への引用は「51%」などと整数で、判断は「5割」などと割単位でするのが適当だという提案は、業界で守られるべきだと思う。
それにしても、こんな大物が「こんなものしか残せません」というあとがきを書くなんて、ちょっと信じたくない。
法政大学日本統計研究所には西平文庫がある。
管理人は学生時代にチビルほど厳しい蓑谷千凰彦+やさしく紳士的な鈴木裕久という綺羅星のような先生の講筵でうかつにも眠っていたが、こういう実務的な話はなかったと思う。まあ、世間知らずの学生だったから仕方がないけど。
耳折り箇所
やってみれば分かるが、世論調査の正確度は莫大な費用をかける価値があるものだ。ただし、記者も読者も誤差を意識的に考慮するように、記事への引用は「51%」などと整数で、判断は「5割」などと割単位でするのが適当だという提案は、業界で守られるべきだと思う。
それにしても、こんな大物が「こんなものしか残せません」というあとがきを書くなんて、ちょっと信じたくない。
法政大学日本統計研究所には西平文庫がある。
管理人は学生時代にチビルほど厳しい蓑谷千凰彦+やさしく紳士的な鈴木裕久という綺羅星のような先生の講筵でうかつにも眠っていたが、こういう実務的な話はなかったと思う。まあ、世間知らずの学生だったから仕方がないけど。
耳折り箇所
- 超有名な1936年大統領選挙 電話帳や自動車所有者名簿で1000万枚の調査票を送ったリテラリー・ダイジェストと、ギャラップの3000人の割当法(ただし南部の黒人は調査しなかった)の紹介 実際は27万人? 「世論調査の成功を広めるため、ごく少数でよいというギャラップ神話が放置されてきた」
- 1937年、アメリカ世論調査学会創立、1939年仏SOndages発行、1947年世界世論調査学会(WAPOR)
- 1948年、米大統領選で世論調査失敗 割当法を採用したが、実査では教育レベルの高い人に偏った
- 先進国でマスメディアを信頼する者が信頼しない者よりも多いのは日本だけ 不信感の高い欧米では、マスコミの世論調査は色眼鏡で見られてしまう
- 外国の調査は割当法が多く、補正したもののようだ
- 1948年、欧州世論市場調査協会(ESOMAR)設立 調査機関による連合
- 1940年11月、毎日新聞が西日本で世論調査(面接)
- 戦中の世論調査 特高が市中で記録した会話のこと
- 1920年国勢調査 ランダムサンプリングで速報値 1931年日本統計学会設立 1944年統計数理研究所設立
- 1945年毎日新聞に世論調査室 最初の調査は希望者投票方式
- 戦後の世論調査の流派
- 海軍技術研究所=世論科学協会 末綱恕一による米式割当法批判
- CIE1948年読み書き能力調査(ジョン・ペイゼルによる)
- パッシン派 文化人類学者=日本世論調査協会
- 誤差表示 アメリカはむちゃくちゃ(割当法なのに無作為抽出の誤差を表示する)、フランスは誤差表示を推奨している 多段階サンプリングの誤差は1段無作為の2−3倍程度ではないか
- 誤差の原因 調査不能の人、調査員の不正(1%程度?)、
- 調査の信頼性 同じ人に調査しても同じ結果が出るか 内閣支持率(時事・毎月初旬と読売・毎月下旬)は誤差を考えれば信頼性がある 読売は最初に、時事は最後に内閣支持を聞く
- 選挙調査 唯一妥当性が検証できる 棄権したかどうかは、調査と実際のデータで15%ー20%違う。
- NHK毎日は水野担と著者、朝日は林知己夫が協力
- 選挙予測は当たりすぎても文句が出る 世論に影響を与えない新聞やテレビなどは意味がない
- 1979-2002 仏「ある種の世論調査」法 投票日1週間前からの世論調査発表の禁止=政府や大政党が発表しない世論調査をできる 1993年スイスから電話世論調査し
- 人気投票の禁止 候補者の得票率の予想を数字で書いてはいけないと自治省と記者クラブで合意 東京新聞が都知事選で掲載し裁判に 選挙結果に影響を与えるからという理由なら、選挙報道を禁止すべきで、世論調査だけを禁止すべきでない
JooJoo(元CrunchPad)国内発売を開始
待ちに待ったJooJooの国内販売が始まった。万感。
追記:注文してしまった。Good bye iPadだ。
CNET:起動9秒のウェブブラウジング用タブレット「joojoo」、日本でも販売開始
マイコミ:Fusion Garage、マルチタッチ対応12.1型タブレット「joojoo」を日本発売 - 価格44,999円
PC Watch:Fusion Garage、NVIDIA ION搭載iPad型スレート端末「joojoo」を国内発売~FlashやHTML5をサポートするフル機能Web端末
アスキー:iPadより快適?ウェブ専用タブレット joojoo日本発売
訴訟問題や3G対応で、ほとんど諦めていた「日本語入力」も間に合わせるという、おまけが付いた。
Flashの動かないiPadなんて眼中にないので即注文。これで、未来の新聞のデモが完成する。
参考:CrunchPadはJooJooに。価格は499ドル
追記:注文してしまった。Good bye iPadだ。
CNET:起動9秒のウェブブラウジング用タブレット「joojoo」、日本でも販売開始
マイコミ:Fusion Garage、マルチタッチ対応12.1型タブレット「joojoo」を日本発売 - 価格44,999円
PC Watch:Fusion Garage、NVIDIA ION搭載iPad型スレート端末「joojoo」を国内発売~FlashやHTML5をサポートするフル機能Web端末
アスキー:iPadより快適?ウェブ専用タブレット joojoo日本発売
訴訟問題や3G対応で、ほとんど諦めていた「日本語入力」も間に合わせるという、おまけが付いた。
Flashの動かないiPadなんて眼中にないので即注文。これで、未来の新聞のデモが完成する。
参考:CrunchPadはJooJooに。価格は499ドル
ラベル:
編集者フォーラムニュース
ルモンド救済に白馬の騎士4人
6月半ばに手元資金が払底する仏ルモンド紙の買収に、ヌーベル・オプセルバツゥール誌オーナーのクロード・ペルドリエル氏や、イタリアの富豪、カルロ・デ・ベネデッティ氏が名乗りを上げた。
ヌーベル・オプセルバツゥール誌は2002年からルモンドと株(1.75%)を持ち合う関係(ルモンドはNO誌の6%を所有)で、ペルドリエル氏は、編集の独立を「ヌーベル・オプセルバツゥール誌と同様に尊重する」という立場だ。交渉は現在も継続中らしい。
カルロ・デ・ベネデッティ氏はイタリアのレプブリカ紙(中道左派系)やレクスプレッソ・グループを所有するメディア王で、ベルルスコーニの政敵。
銀行家マシュー・ピガス氏は、ラザール・フランスのパトロンで、文化雑誌Inrockuptiblesを買収した。2007年の女性大統領候補Ségolène Royalに近い。
スペインPrisaグループのピエール・ベルジェ氏は、左派メディアの支援に前向きだが、トップの任命権は譲りそうもない。200万ユーロの借金がある
ルモンドの株主構成は内部株主(記者と幹部、Le Monde Partenaires et Associés)が過半数を握り、ラガルデール(17.27%)、スペインのPrisa(15.01%)、イタリアのStampa(2.90%)が参加している。
AFP:Le Nouvel Obs prêt à voler au secours du Monde
ルポワン:Quatre candidats pour renflouer Le Monde
仏ルモンド、危急存亡の秋
ヌーベル・オプセルバツゥール誌は2002年からルモンドと株(1.75%)を持ち合う関係(ルモンドはNO誌の6%を所有)で、ペルドリエル氏は、編集の独立を「ヌーベル・オプセルバツゥール誌と同様に尊重する」という立場だ。交渉は現在も継続中らしい。
カルロ・デ・ベネデッティ氏はイタリアのレプブリカ紙(中道左派系)やレクスプレッソ・グループを所有するメディア王で、ベルルスコーニの政敵。
銀行家マシュー・ピガス氏は、ラザール・フランスのパトロンで、文化雑誌Inrockuptiblesを買収した。2007年の女性大統領候補Ségolène Royalに近い。
スペインPrisaグループのピエール・ベルジェ氏は、左派メディアの支援に前向きだが、トップの任命権は譲りそうもない。200万ユーロの借金がある
ルモンドの株主構成は内部株主(記者と幹部、Le Monde Partenaires et Associés)が過半数を握り、ラガルデール(17.27%)、スペインのPrisa(15.01%)、イタリアのStampa(2.90%)が参加している。
AFP:Le Nouvel Obs prêt à voler au secours du Monde
ルポワン:Quatre candidats pour renflouer Le Monde
仏ルモンド、危急存亡の秋
ラベル:
編集者フォーラムニュース
プレスの自由と電子書籍
編集局長が「Stop the press」と言えば、それは「輪転機を止めろ」という意味だ。プレスの自由は、アメリカ独立前の州憲法に規定された古い規定で、当時、それは「印刷の自由」であり、「真実である限り、煽動や名誉毀損にはならない」ことを意味した。(現在の日本では「真実と信ずる相当の理由がある限り」だ)
電子新聞や電子書籍には「プレス」がない。その代わりに、配信プラットフォームが「プレスの自由」を担うことになる。
この点、アップルのiBookストアは全く頼りになりそうもない。
電子書籍ベンチャーのボイジャーが、講談社のコミックをiPhone向けに配信しようとしたところ、3割が配信拒否されたそうだ。
ZDNet:電子コミック「働きマン」が配信拒否になった理由
アメリカは元々、暴力や性的描写に対して厳しいが、それに加えて、アップルのJobsの清教徒的倫理観や批判を許さない企業姿勢が影響して、「iPhoneをつくった会社」のような一般本も拒絶している。「ドラゴン桜」ではウィンドウズのマークが書いてあったため、その部分を消去しなければならなかったそうだ。
国際展開する企業には、利益という制約もある。長く中国の検閲を受け入れてきたグーグルが、中国政府の事業認可と引き換えに、「ワイルドスワン」や「中国農民調査」の配信を拒絶することは、それほど荒唐無稽な話ではないだろう。
現在の日本は、ポルノから政治文書まで、出版の自由が広範に認められている。しかし、「石に泳ぐ魚」のように、プライバシーの保護のための差し止め命令がないわけではない。ドイツでは「わが闘争」の出版が刑法で禁じられている。分離運動を抱える国は大抵、その煽動文書には極めて厳格な態度をとる。とはいえ、民主主義国では一般に、「国家の介入」には抑制的であろうとしているし、とりわけ事前差し止めには慎重だ。だから、「低い方にあわせる」ことはできない。
こういう事情を考えると、電子書籍の国際的なプラットフォームがほとんど考えられないということになる。ドイツで開発されている電子書籍タブレットWeTabに角川文庫の「我が闘争」が乗るはずがない。
統制に対するインターネット的解決は、Wikileaksのようにミラーサーバーの他国展開か、単にバケツリレーのようにファイルを複製して広めることだ。しかし、それでは課金ができず、元の木阿弥だ。
平和な時代の平和な国に住んでいると実感が薄れてしまっているが、プレスの自由が担保しているのもは、猥雑であり、危険であり、胸くそが悪くなる、深刻な対立を引き起こす論説だ。このストレスを、iPadやKindleに任せることはできない。たとえ、第二のガラパゴスになるとしても、国内の出版社や新聞社が自らプラットフォームを開発しなければならない。
アメリカ憲法の権利章典にも「プレスの自由」が明記されたが、独立革命の偉人たちも立場が変われれば態度も変わる。連邦政府は1798年煽動禁止法を使い、政府を批判するスピーチや印刷物を時に非合法とした。
プレスの自由に限界が示されたのは、第一次世界大戦の時の徴兵制度をめぐり反スパイ法が適用された事件だ。有名な「明白かつ現在の危険」という概念が示された。この概念は、第二次大戦後の赤狩りのころまで拡大されていった。1960年代のリベラル全盛時代、いわゆるWarren Courtは、ベトナム反戦運動に対して「行動ではなく、思想の煽動」は憲法によって認められるという判断を示し、また、ペンタゴン文書差し止め請求でも、報道の事前差し止めに対して、政府に重い証明責任を負わせることで実質的に「プレスの自由」を保証した。
21世紀の「プレスの自由」というとき、表現の自由だけでなく、プライバシー侵害との関係、政府情報へのアクセス、巨額賠償金などが論点になっている。
電子新聞や電子書籍には「プレス」がない。その代わりに、配信プラットフォームが「プレスの自由」を担うことになる。
この点、アップルのiBookストアは全く頼りになりそうもない。
電子書籍ベンチャーのボイジャーが、講談社のコミックをiPhone向けに配信しようとしたところ、3割が配信拒否されたそうだ。
ZDNet:電子コミック「働きマン」が配信拒否になった理由
アメリカは元々、暴力や性的描写に対して厳しいが、それに加えて、アップルのJobsの清教徒的倫理観や批判を許さない企業姿勢が影響して、「iPhoneをつくった会社」のような一般本も拒絶している。「ドラゴン桜」ではウィンドウズのマークが書いてあったため、その部分を消去しなければならなかったそうだ。
国際展開する企業には、利益という制約もある。長く中国の検閲を受け入れてきたグーグルが、中国政府の事業認可と引き換えに、「ワイルドスワン」や「中国農民調査」の配信を拒絶することは、それほど荒唐無稽な話ではないだろう。
現在の日本は、ポルノから政治文書まで、出版の自由が広範に認められている。しかし、「石に泳ぐ魚」のように、プライバシーの保護のための差し止め命令がないわけではない。ドイツでは「わが闘争」の出版が刑法で禁じられている。分離運動を抱える国は大抵、その煽動文書には極めて厳格な態度をとる。とはいえ、民主主義国では一般に、「国家の介入」には抑制的であろうとしているし、とりわけ事前差し止めには慎重だ。だから、「低い方にあわせる」ことはできない。
こういう事情を考えると、電子書籍の国際的なプラットフォームがほとんど考えられないということになる。ドイツで開発されている電子書籍タブレットWeTabに角川文庫の「我が闘争」が乗るはずがない。
統制に対するインターネット的解決は、Wikileaksのようにミラーサーバーの他国展開か、単にバケツリレーのようにファイルを複製して広めることだ。しかし、それでは課金ができず、元の木阿弥だ。
平和な時代の平和な国に住んでいると実感が薄れてしまっているが、プレスの自由が担保しているのもは、猥雑であり、危険であり、胸くそが悪くなる、深刻な対立を引き起こす論説だ。このストレスを、iPadやKindleに任せることはできない。たとえ、第二のガラパゴスになるとしても、国内の出版社や新聞社が自らプラットフォームを開発しなければならない。
プレスの自由の歴史
アメリカ最初の民間新聞New-England Courantは1721年に創刊された。当時の民間新聞がイギリス植民地政府に対する不満を掲載した場合、煽動罪として訴追されることが通例だった。このため、独立運動の過程で「自由なプレス」は重要な要求となり、1780年のマサチューセッツ州憲法などに規定された。アメリカ憲法の権利章典にも「プレスの自由」が明記されたが、独立革命の偉人たちも立場が変われれば態度も変わる。連邦政府は1798年煽動禁止法を使い、政府を批判するスピーチや印刷物を時に非合法とした。
プレスの自由に限界が示されたのは、第一次世界大戦の時の徴兵制度をめぐり反スパイ法が適用された事件だ。有名な「明白かつ現在の危険」という概念が示された。この概念は、第二次大戦後の赤狩りのころまで拡大されていった。1960年代のリベラル全盛時代、いわゆるWarren Courtは、ベトナム反戦運動に対して「行動ではなく、思想の煽動」は憲法によって認められるという判断を示し、また、ペンタゴン文書差し止め請求でも、報道の事前差し止めに対して、政府に重い証明責任を負わせることで実質的に「プレスの自由」を保証した。
21世紀の「プレスの自由」というとき、表現の自由だけでなく、プライバシー侵害との関係、政府情報へのアクセス、巨額賠償金などが論点になっている。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
日本の新聞をカラーに変えた男
高速輪転機によるカラー印刷を開発した、中部日本新聞社工務局長、加藤登一の話。
戦後の物資不足のなかで、カラーインクの開発から始め、空き地で溶液を煮詰めていたという。考えてみれば、高速印刷でインクを4色重ねるのは簡単なことではない。
著者の高取武は当時公社職員だった一般人で、取材が難しかったのは想像に難くないが、主人公が亡くなっており、いわゆるノンフィクションとしては書けていない。
耳折り箇所
戦後の物資不足のなかで、カラーインクの開発から始め、空き地で溶液を煮詰めていたという。考えてみれば、高速印刷でインクを4色重ねるのは簡単なことではない。
著者の高取武は当時公社職員だった一般人で、取材が難しかったのは想像に難くないが、主人公が亡くなっており、いわゆるノンフィクションとしては書けていない。
耳折り箇所
- 戦時中の扁平活字=物資難から減ページと、戦争拡大によるニュース増大に、横につぶれた扁平活字と18段化で対応した
- 1765年、板木屋金六による色刷り版画の角見当・引付見当の発案
- 1798年、独アイロス・セネフェルダーが石版平版印刷法の発明
- 1822年、英コングレーブによる証券偽造対策の多色印刷
- 1830年、ウイリアム・サベージ「各色インキの製造法」
- 1850年ごろ、ポスターのカラー化
- 1868年、中外新聞五月外編で色刷り挿絵
- 1886年、桜正宗の赤刷り広告
- 1889年、大阪朝日が帝国憲法発布の赤刷り号外
- 1890年、朝日新聞社に仏マリノニ輪転機(時速24000部)
- 1893年、報知新聞社が2色刷り、石版多色刷り付録競争
- 1904年、アメリカでオフセット印刷機発明
- 1910年ごろ、新聞輪転機が普及
ラベル:
読書の記録
日本語の歴史
1960年代に、日本語研究の言語学者、亀井孝一橋大教授らよって編纂された「日本語の歴史」。素晴らしかった。
しかし、そろそろ、これに代わる日本語通史が出てきてもいいのではないか。
しかし、そろそろ、これに代わる日本語通史が出てきてもいいのではないか。
耳折り箇所
| |
耳折り箇所
| |
耳折り箇所
| |
耳折り箇所
| |
| |
| |
日本語と他言語の比較、「日本語はむずかしいか」についてなど、現在的視点から日本語を見る
|
ラベル:
読書の記録
「世界ふれあい街歩き」と「東京リトル・ラブ」
ステディカムは100分の1
さすがNHKと思うのは、ステディカムを使っていることだ。
NHK:「まるで自分が歩いているかのように感じる」映像
ステディカムは、カメラマンの体に取り付けられたアイソエラスティック・アーム(免震装置)にカメラを据える装置で、少々走ってもカメラぶれが防ぐことができる。アメフトの中継で、カメラマンが激しく動いても非常に滑らかな視点移動するのはこの装置を使っているからだ。
ステェイカムは特許だけでなく、オペレーターと呼ばれる使用資格認定によって守られてきたため、1台数百万円する、非常に高価なものだった。
ところが、最近、もっと簡易な仕組みを使うステディカムが売られている。
たとえば、広島のメディアルームという会社(効果を比較したビデオ画像あり)では4万円程度で、一般のビデオカメラで使える免震装置を売り出している。HPによると、「世界ふれあい街歩き」を制作しているクリエイティブネクサスなども採用しているようだ。
また、現在の家庭用HDビデオにはデジタル手ぶれ補正が組み込まれているので、昔のようにビデオ酔いする映像になることはない。
カメラは10分の1
フジテレビで深夜に放映されているドラマ「東京リトル・ラブ」は、キャノンのデジタル一眼レフカメラ「EOS 5D Mark II」で撮影されている。
InternetWatch:ドラマ「東京リトル・ラブ」にEOS 5D Mark IIを機材協力ENG(電子ニュース取材)で使われているプロ用カメラは、十数年前はベンツと同じくらいした(とベンツに乗っているTBSカメラマンに聞いた)。現在でも300-400万円はする。
最近のEOSはハイビジョン動画が撮影可能で、(プロが使えば)以下のような映像を撮影することができるまで、性能が向上している。
EOSムービー スペシャルサイト
EOS 5Dは20-30万円で、写真記者が使っている機種としては安い方だ。
このような技術革新(編集機材のソフトウエア化を含む)が、メーンストリームのテレビ局ではない、新聞や雑誌、オンラインメディアで採用され始めている。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
A380製造に参加した日本企業

Flickr:Fliefi
シンガポール航空がすでに乗り入れているが、シンガポールは最もつまらない旅先なので、乗る機会はないだろう。先行したエールフランスは、最初のA380の運行に、あろうことかニューヨーク線を選んだ。カンタスはロンドン線、エミレーツ航空は北京とソウルに飛ばしている。
ルフトハンザは最初のA380を成田線に使う。日独同盟いまだ健在。
杉浦一機氏の本によると、大韓航空やタイ航空も成田線に導入してくる可能性があるという。
エアバスは、日系航空会社にこの超大型機を売り込むため、積極的に日本企業の製造参加を求めたといわれる。ただ、複合材などは事実上、日本企業以外に選択肢はなかった。複合材はボーイングも採用しているから、新鋭旅客機は、中部地方の複合材工場(東レなど)なしでは作れないほどだ。
参加企業で唯一の中小企業、コミーは、平らな鏡なのに、カーブミラーの凸面鏡のような反射をするファンタスティック・フラット・ミラーを発明した会社。この特殊ミラーを頭上の収納棚の上部に貼付けると、背の低いスチュワーデスでも棚に忘れ物がないか一目で確認できる。
A380のエンジンは直径3メートルもあるので、毎分3000回転するファンの先端は音速を超えるらしい。1基63000馬力。
エアバスのHPによると、大体毎月1機ペースで製造しているようだ。
(それよりも、その他の機種は毎日のように納入していることに驚く)
A380に関与している日本企業
- ジャムコ
- 東レ
- 東邦テナックス
- 住友金属工業
- 三菱重工業
- 富士重工業
- 日本飛行機
- 新明和工業
- 横浜ゴム
- 日機装
- 横河電機
- カシオ計算機
- 牧野フライス
- ブリヂストン
- 三菱レイヨン
- パナソニック
- 小糸工業
- 住友精密工業
- ミネベア
- 昭和飛行機
- コミー
- 丸紅(ロールスロイスの開発資金の14.5%出資)
- IHI(ロールスロイスとP&W)
ジャムコ
新潟県村上工場。ギャレーや水回り、ファーストクラス用コンソール
シンガポール航空には、乗客のプライバシーに考慮したシートとベッドのスペースを確保するコンソールが採用された(プレスリリース)
ジャムコ
2階席フロアクロスビーム及び垂直尾翼構造部材
独自開発したADP(Advanced Pultrusion)製造方法によって生産される炭素繊維複合材。2階の床を支える梁は1本たった15キログラム。(プレスリリース)
東レ
構造の素材
高圧縮強度中弾性率炭素繊維T800Sを1機あたり30トン使用。フランスに製造子会社(プレスリリース)
東レは、ボーイングともエアバスとも、長期独占供給契約を結んでいて、世界シェアは60%
東レは、ボーイングともエアバスとも、長期独占供給契約を結んでいて、世界シェアは60%
東邦テナックス(帝人子会社)
複合素材用炭素繊維
揖斐川工場(岐阜県神戸町)で複合素材の原料繊維を生産。ジャムコなどに納入。タイヤのブレーキディスクもカーボン製で、炭素繊維を焼き締めて作る(ホームページ)
横浜ゴム
飲料水用のウォータータンク、トイレ用浄化槽のウエストタンク、フェアリング向けプリプレグ
プリプレグはカーボン、ガラスなどの織布に熱硬化樹脂を含浸させたシート状のもので、これを何枚か重ねて成型し、加熱硬化させてFRP(Fiber Reinforced Plastics=繊維強化プラスチック)を成型する。フェアリングは空気抵抗を減らすため、主翼の付け根の下面に取り付ける流線型の覆い。(プレスリリース)
カシオ計算機
液晶パネル
TFT液晶パネルを横河電機に納入
IHI(石川島播磨)
タービンブレードやシャフト
高圧コンプレッサーブレードは、前方のファンによって取り込んだ空気の圧力を高め燃焼器に送りこむ部分。各部品をGE社(高圧コンプレッサーブレード、前側シャフト)とP&W社(後側シャフト)に供給。高圧コンプレッサーブレード(材質:ニッケル系合金)は相馬工場において、シャフト(チタン系合金他)は呉第二工場(プレスリリース)
2010年のエアバスの納入実績
HPで公開されている。ソートできます。
| 買い手 | 地域 | 納入日 | 機種 |
|---|---|---|---|
| Qantas Airways | A | 2010/01/07 | A380 |
| easyJet | E | 2010/01/11 | A320 |
| AL SAHAAB AIRCRAFT LEASING (Jazeera Airways) | M | 2010/01/11 | A320 |
| Shenzhen Airlines | A | 2010/01/13 | A320 |
| Lufthansa | E | 2010/01/13 | A320 |
| Private customer | 2010/01/14 | A319 | |
| Emirates | M | 2010/01/15 | A380 |
| Wizzair | E | 2010/01/15 | A320 |
| Avianca | L | 2010/01/19 | A320 |
| AERCAP (Aeroflot) | E | 2010/01/19 | A330-300 |
| Aegean Airlines | E | 2010/01/19 | A320 |
| Gulf Air | M | 2010/01/19 | A320 |
| BOC AVIATION (Aeroflot) | A | 2010/01/19 | A320 |
| Air Berlin | E | 2010/01/20 | A320 |
| Private customer* | 2010/01/20 | A319 | |
| Germanwings | E | 2010/01/20 | A319 |
| Shenzhen Airlines | A | 2010/01/21 | A320 |
| China Southern | A | 2010/01/21 | A320 |
| AERVENTURE (Spring Airlines) | E | 2010/01/22 | A320 |
| Tiger Airways | A | 2010/01/22 | A320 |
| China Eastern | A | 2010/01/26 | A320 |
| Indian Airlines | A | 2010/01/27 | A319 |
| Indian Airlines | A | 2010/01/27 | A321 |
| Private customer | 2010/01/28 | A320 | |
| MTAD (U.A.E. Air Force) | E | 2010/01/28 | A330-200 |
| British Airways | E | 2010/01/28 | A320 |
| Etihad Airways | M | 2010/01/28 | A330-300 |
| Swiss International Air Lines | E | 2010/01/29 | A330-300 |
| CIT LEASING (Jetstar Airways) | N | 2010/01/29 | A320 |
| Qatar Airways | M | 2010/02/01 | A320 |
| Private customer * | 2010/02/01 | A319 | |
| Air China | A | 2010/02/03 | A321 |
| ALAFCO (Olympic Air) | M | 2010/02/03 | A320 |
| Lufthansa | E | 2010/02/03 | A319 |
| China Eastern | A | 2010/02/04 | A320 |
| BOC AVIATION (Jetstar Airways) | A | 2010/02/04 | A320 |
| AERCAP (Sichuan Airlines) | E | 2010/02/04 | A330-200 |
| ALAFCO (Olympic Air) | M | 2010/02/05 | A320 |
| AWAS (Singapore Airlines) | E | 2010/02/05 | A330-300 |
| Juneyao Airlines | A | 2010/02/08 | A320 |
| Qatar Airways | M | 2010/02/08 | A321 |
| Gulf Air | M | 2010/02/08 | A320 |
| TAM - Linhas Aereas | L | 2010/02/08 | A319 |
| easyJet | E | 2010/02/09 | A320 |
| Avianca | L | 2010/02/09 | A320 |
| TAM - Linhas Aereas | L | 2010/02/09 | A319 |
| Air France | E | 2010/02/10 | A380 |
| China Southern | A | 2010/02/10 | A321 |
| China Southern | A | 2010/02/10 | A321 |
| Finnair | E | 2010/02/11 | A330-300 |
| AERDRAGON AVIATION PARTNERS (Free Bird Airlines) | A | 2010/02/11 | A320 |
| Air Berlin | E | 2010/02/11 | A320 |
| Lufthansa | E | 2010/02/16 | A320 |
| CIT (Cyprus Airways) | N | 2010/02/16 | A320 |
| easyJet | E | 2010/02/17 | A320 |
| Tiger Airways | A | 2010/02/19 | A320 |
| IndiGo | A | 2010/02/22 | A320 |
| Indian Airlines | A | 2010/02/23 | A320 |
| CIT (Qantas Airways) | N | 2010/02/23 | A330-200 |
| Indian Airlines | A | 2010/02/24 | A320 |
| US Airways | N | 2010/02/24 | A320 |
| AERVENTURE (Mexicana) | E | 2010/02/24 | A319 |
| Shenzhen Airlines | A | 2010/02/25 | A320 |
| Shanghai Airlines | A | 2010/02/25 | A321 |
| China Southern | A | 2010/02/26 | A321 |
| Comlux | E | 2010/02/26 | A320 |
| Avianca | L | 2010/02/26 | A319 |
| Shenzhen Airlines | A | 2010/03/01 | A320 |
| China Southern | A | 2010/03/01 | A320 |
| China Southern | A | 2010/03/01 | A320 |
| Wizzair | E | 2010/03/01 | A320 |
| easyJet | E | 2010/03/02 | A320 |
| Shanghai Airlines | A | 2010/03/02 | A321 |
| Silkair | A | 2010/03/04 | A319 |
| AERVENTURE (Spirit Airlines) | E | 2010/03/04 | A320 |
| Gulf Air | M | 2010/03/04 | A320 |
| TAM - Linhas Aereas | L | 2010/03/04 | A319 |
| BOC AVIATION (Jetstar Airways) | A | 2010/03/04 | A320 |
| easyJet | E | 2010/03/04 | A320 |
| AERCAP (Air China) | E | 2010/03/09 | A330-300 |
| Spring Airlines | A | 2010/03/10 | A320 |
| China Southern | A | 2010/03/10 | A321 |
| LEASE CORPORATION INTERNATIONAL (Singapore Airlines) | E | 2010/03/10 | A330-300 |
| Air China | A | 2009/03/10 | A321 |
| Vietnam Airlines | A | 2009/03/12 | A321 |
| Germanwings | E | 2009/03/15 | A319 |
| AWAS (Singapore Airlines) | E | 2009/03/15 | A330-300 |
| easyJet | E | 2009/03/16 | A320 |
| AWAS (Iberworld) | E | 2009/03/16 | A330-300 |
| AERVENTURE (Vietnam Airlines) | E | 2009/03/16 | A321 |
| AERVENTURE (Air Arabia) | E | 2009/03/17 | A320 |
| China Southern | A | 2009/03/17 | A321 |
| China Southern | A | 2009/03/18 | A321 |
| British Airways | E | 2009/03/18 | A320 |
| Afriqiyah Airways | F | 2009/03/18 | A320 |
| AERVENTURE (Wataniya Airways) | E | 2009/03/22 | A320 |
| US Airways | N | 2010/03/23 | A330-200 |
| Oman Air | M | 2010/03/23 | A330-300 |
| China Eastern | A | 2010/03/23 | A320 |
| Niki | E | 2010/03/24 | A320 |
| US Airways | N | 2010/03/24 | A330-200 |
| GECAS (Spring Airlines) | N | 2010/03/24 | A320 |
| Alitalia | E | 2010/03/24 | A320 |
| Wizzair | E | 2010/03/25 | A320 |
| US Airways | N | 2010/03/25 | A320 |
| Alitalia | E | 2010/03/25 | A320 |
| Alitalia | E | 2010/03/25 | A320 |
| Iberia | E | 2010/03/26 | A330-600 |
| AERVENTURE (Air France) | E | 2010/03/26 | A320 |
| BOC AVIATION (Jetstar Airways) | A | 2010/03/26 | A320 |
| China Eastern | A | 2010/03/29 | A320 |
| Indian Airlines | A | 2010/03/29 | A320 |
| AERVENTURE (Mexicana) | E | 2010/03/29 | A319 |
| Germanwings | E | 2010/03/29 | A319 |
| Lufthansa | E | 2010/03/29 | A320 |
| Thai Airways International | A | 2010/03/29 | A330-300 |
| Thai Airways International | A | 2010/03/29 | A330-300 |
| Indian Airlines | A | 2010/03/30 | A320 |
| AERVENTURE (Frontier Airlines) | E | 2010/03/30 | A320 |
| Air France | E | 2010/03/30 | A321 |
| China Southern | A | 2010/03/31 | A330-200 |
| BOC AVIATION (CSA Czech Airlines) | L | 2010/03/31 | A319 |
| easyJet | E | 2010/04/01 | A320 |
| China Eastern | A | 2010/04/07 | A320 |
| Avianca | L | 2010/04/07 | A319 |
| Aer Lingus | E | 2010/04/07 | A330-300 |
| Comlux | E | 2010/04/08 | A318 |
| AERVENTURE (Spirit Airlines) | E | 2010/04/08 | A320 |
| Silkair | A | 2010/04/09 | A319 |
| China Southern | A | 2010/04/09 | A321 |
| China Southern | A | 2010/04/13 | A321 |
| CIT LEASING (Jetstar Airways) | N | 2010/04/13 | A320 |
| AERCAP (Aeroflot) | E | 2010/04/13 | A330-300 |
| China Southern | A | 2010/04/14 | A320 |
| Aigle Azur | E | 2010/04/14 | A319 |
| Air France | E | 2010/04/14 | A380 |
| British Airways | E | 2010/04/15 | A320 |
| Private customer* | 2010/04/15 | A319 | |
| Finnair | E | 2010/04/15 | A330-300 |
| Swiss International Air Lines | E | 2010/04/16 | A330-300 |
| LEASE CORPORATION INTERNATIONAL (Singapore Airlines) | E | 2010/04/16 | A330-300 |
| China Southern | A | 2010/04/19 | A320 |
| Air Berlin | E | 2010/04/21 | A320 |
| AERVENTURE (Vietnam Airlines) | E | 2010/04/22 | A321 |
| Alitalia | E | 2010/04/23 | A320 |
| AERVENTURE (Frontier Airlines) | E | 2010/04/27 | A320 |
| CIT LEASING (Hawaiian Airlines *) | N | 2010/04/27 | A330-200 |
| Shenzhen Airlines | A | 2010/04/28 | A320 |
| CIT LEASING (Air Via) | N | 2010/04/28 | A320 |
| Lufthansa | E | 2010/04/28 | A320 |
| AERVENTURE (Air France) | E | 2010/04/28 | A320 |
| AERVENTURE (Adria Airways) | E | 2010/04/28 | A319 |
| easyJet | E | 2010/04/29 | A320 |
| Air China | A | 2010/04/29 | A321 |
| Alitalia | E | 2010/04/29 | A320 |
| Indian Airlines | A | 2010/04/29 | A321 |
| Germanwings | E | 2010/04/29 | A319 |
| AERDRAGON AVIATION PARTNERS (Juneyao Airlines) | A | 2010/04/30 | A320 |
| AWAS (Singapore Airlines) | E | 2010/04/30 | A330-300 |
イギリス総選挙の報道手法
「第三の道」を引っさげてブレアが登場した1997年以来、13年ぶりの政権交代をかけて行われたイギリス総選挙で、BBCやガーディアンなどの英国メディアは、ほとんどアメリカと同水準の、素晴らしいマルチメディア展開でジョンブル魂を見せた。
天下のBBCは報道資源のすべてをつぎ込んだ感じ。基本的にはNHKと同じスタイルだが、データをその場で分析して解説する記者の存在が光る。
特設スタジオには開票情報の3Dグラフィックの「中」をキャスターが動き回る、脅威のシステムを導入した。
Backstage at the BBC's election studio(特設スタジオの紹介)
Webサイトでは、動画+自動リロード付きニュース速報のLive Coverageがすべて。ライブ動画は張り付け可能で、NYTの選挙ブログLedeでもリンクが張られていたから、相当のアクセスをさばく覚悟だったようだ。
ニュース速報は、投票締め切り前から始まり、各社の開票予想や下馬評を出していた(イギリスでは厳しく禁止されていない)。
イギリスの選挙制度の清々しい風習は、選挙区の開票場で、各候補が並ぶ中で、選挙管理委員長が結果を読み上げることだ。現場中継はそこから行われるため、日本のようにそれぞれの選挙事務所に記者(中継クルー)を派遣する必要がない。
ガーディアンはAndrew Sparrow記者のブログが最新情報の集積点になっていた。同僚記者による短信(議員の発言、移動など)やBBCの速報内容などを逐一更新し、編集室にいるかのような臨場感があった。
Election Live Blog
フラッシュによる選挙地図はさすがガーディアンというインフォグラフィックス。各選挙のデータは過去の選挙結果だけでなく、簡単な背景も紹介されている。
例えば、Washington and Sunderland Westの例では、日産の工場が近いことなど(Sunderland is a working-class town on the coast south of Newcastle, which has a Nissan plant (in Washington) but now few shipbuilding jobs)が注記してある。
その他にも、インタラクティブな出し物が用意されていた。
Election map and swingometer(どれほど変動が必要かを図示したSwingometerの説明)
General election 2010: poll of polls(各種世論調査の集積、フラッシュ)
Day by Day(タイムライン風スライド、Javascriptの固まり)
未明には早くも競合紙の早版1面の写真を紹介している。選挙の日は一時休戦して、歴史を記録するという心意気が素晴らしい。
投票日当日の各紙の1面
マードック旗下のスカイニュース(広告が日本からのアクセスに対応している!)は、650選挙区の個別ページを設け、選挙区内のニュースやブログを網羅している。
たとえば、Worcester選挙区(試しに発音してみましょう、知らないはずはありません)をみると、テレグラフやインディペンデント、ガーディアンなど競合新聞の記事や外部の政治ブログ(UKPollingReportなど)の記事を集積している。(Worcesterは「ウスターソース」のウスターそのもの)
グラフィックスは、ガーディアンに比べるといま一つだが、読者層が違うからかもしれない。
フラッシュによるリアルタイム選挙地図
ビデオによる選挙戦まとめ
選挙戦タイムライン
世論調査推移グラフ
注目すべきデータは過去の選挙結果のフラッシュコンテンツ。1832年のグレー自由党圧勝から始まっている。
ロンドンタイムズもフラッシュによる全選挙区リアルタイム地図を準備した。力作だが、重すぎて使いにくいような気がする。
Election 10
世論調査とオッズ
また、見開き紙面の「選挙ガイド」のPDFを公開している。
ロンドン・テレグラフはトップページのスライド+YouTube+フラッシュ地図+Twitterという最新の組み合わせ。それで、そこに人はとどまってくれるのだろうか?
立派な開票地図を用意、すべての選挙区へのリンクを埋め込んでいる。
イギリスらしいのは賭けのオッズも同列にデータとして扱ってある事だ。
インディペンデント紙は残念ながら参考にならない。身売りするような経営状態ではマルチメディアは贅沢品だ。
日本の民主党が「第三の道」を探しあぐねている間に、イギリスは「第四の道」に進んでしまった。
天下のBBCは報道資源のすべてをつぎ込んだ感じ。基本的にはNHKと同じスタイルだが、データをその場で分析して解説する記者の存在が光る。
特設スタジオには開票情報の3Dグラフィックの「中」をキャスターが動き回る、脅威のシステムを導入した。
Backstage at the BBC's election studio(特設スタジオの紹介)
Webサイトでは、動画+自動リロード付きニュース速報のLive Coverageがすべて。ライブ動画は張り付け可能で、NYTの選挙ブログLedeでもリンクが張られていたから、相当のアクセスをさばく覚悟だったようだ。
ニュース速報は、投票締め切り前から始まり、各社の開票予想や下馬評を出していた(イギリスでは厳しく禁止されていない)。
イギリスの選挙制度の清々しい風習は、選挙区の開票場で、各候補が並ぶ中で、選挙管理委員長が結果を読み上げることだ。現場中継はそこから行われるため、日本のようにそれぞれの選挙事務所に記者(中継クルー)を派遣する必要がない。
ガーディアンはAndrew Sparrow記者のブログが最新情報の集積点になっていた。同僚記者による短信(議員の発言、移動など)やBBCの速報内容などを逐一更新し、編集室にいるかのような臨場感があった。
Election Live Blog
フラッシュによる選挙地図はさすがガーディアンというインフォグラフィックス。各選挙のデータは過去の選挙結果だけでなく、簡単な背景も紹介されている。
例えば、Washington and Sunderland Westの例では、日産の工場が近いことなど(Sunderland is a working-class town on the coast south of Newcastle, which has a Nissan plant (in Washington) but now few shipbuilding jobs)が注記してある。
その他にも、インタラクティブな出し物が用意されていた。
Election map and swingometer(どれほど変動が必要かを図示したSwingometerの説明)
General election 2010: poll of polls(各種世論調査の集積、フラッシュ)
Day by Day(タイムライン風スライド、Javascriptの固まり)
未明には早くも競合紙の早版1面の写真を紹介している。選挙の日は一時休戦して、歴史を記録するという心意気が素晴らしい。

マードック旗下のスカイニュース(広告が日本からのアクセスに対応している!)は、650選挙区の個別ページを設け、選挙区内のニュースやブログを網羅している。
たとえば、Worcester選挙区(試しに発音してみましょう、知らないはずはありません)をみると、テレグラフやインディペンデント、ガーディアンなど競合新聞の記事や外部の政治ブログ(UKPollingReportなど)の記事を集積している。(Worcesterは「ウスターソース」のウスターそのもの)
グラフィックスは、ガーディアンに比べるといま一つだが、読者層が違うからかもしれない。
フラッシュによるリアルタイム選挙地図
ビデオによる選挙戦まとめ
選挙戦タイムライン
世論調査推移グラフ
注目すべきデータは過去の選挙結果のフラッシュコンテンツ。1832年のグレー自由党圧勝から始まっている。
ロンドンタイムズもフラッシュによる全選挙区リアルタイム地図を準備した。力作だが、重すぎて使いにくいような気がする。
Election 10
世論調査とオッズ
また、見開き紙面の「選挙ガイド」のPDFを公開している。
ロンドン・テレグラフはトップページのスライド+YouTube+フラッシュ地図+Twitterという最新の組み合わせ。それで、そこに人はとどまってくれるのだろうか?
立派な開票地図を用意、すべての選挙区へのリンクを埋め込んでいる。
イギリスらしいのは賭けのオッズも同列にデータとして扱ってある事だ。
インディペンデント紙は残念ながら参考にならない。身売りするような経営状態ではマルチメディアは贅沢品だ。
日本の民主党が「第三の道」を探しあぐねている間に、イギリスは「第四の道」に進んでしまった。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
遠藤秀紀「ニワトリ 愛を独り占めにした鳥」
内容は面白いが、力が入りすぎているのか、ただ単に複数の媒体に書き分けた原稿を繋いだだけなのか、話法が一定せず、とても読みにくい。ばっさり切ってやらなかった編集者が悪い。
耳折り箇所
- 島根の美保神社、滋賀の田村神社、大阪の道明寺周辺では鶏卵を食べない
- 日本の鷄飼育数は採卵鶏が2億、ブロイラーが1億5000万匹
- 一方、ブロイラーの年間出荷は6億匹、ブロイラーは50日で出荷されるから
- 昭和初期に卵輸入国(中国から)から輸出国へ
- 採卵鶏は700日で廃鶏。年間1億匹が産廃として処理される
- 白色レグホン(白い羽根に赤い鶏冠)が記録されるのは1870年アメリカ
ラベル:
読書の記録
宮武久佳「知的財産と創造性」
著者は共同通信のメディア局編集部担当部長(現在は横国の教授)。ハーバード大学ニーマンフェローに一橋大学大学院(知財)博士前期課程修了という素晴らしい経歴で、左うちわの共同がうらやましい。
弁護士の著作権議論(すぐカネの話になる)と異なり、著作権や肖像権などと報道の関係が具体的に説明してある。記者1年生は必読だ。
グーテンベルグの章は面白い。印刷術は中国や朝鮮のほうがずっと先行していたが、ルネサンスを迎える社会のニーズとアルファベットという文字環境が幸いしたという。彼が歴史に残ったのは、工房が差し押さえられた裁判記録が残っていたからという指摘をしている。
耳折り箇所
弁護士の著作権議論(すぐカネの話になる)と異なり、著作権や肖像権などと報道の関係が具体的に説明してある。記者1年生は必読だ。
グーテンベルグの章は面白い。印刷術は中国や朝鮮のほうがずっと先行していたが、ルネサンスを迎える社会のニーズとアルファベットという文字環境が幸いしたという。彼が歴史に残ったのは、工房が差し押さえられた裁判記録が残っていたからという指摘をしている。
耳折り箇所
- 二次利用と著作者人格権 陶芸家なら気に入らない作品を自分で叩き潰す。作り手の心意気として不本意な作品が世に流出する事を我慢できない
- お笑い系のタレント テレビと違ってネット利用者は新鮮なネタを飽きるまで繰り返し見てしまう。陳腐化しやすい
- テレビを史料として保存する営み イギリス映画境界、米ヴァンダービルド大学、仏国立視聴覚研究所
- 発明とその後の使われ方には関係がない
- グーテンベルグは免罪符も95か条の論題も刷った
- エジソン「遺言を吹き込む程度にしか使えない」
- ベンツ以前に蒸気機関や電気モーターの自動車が発明されていた
- FIFAはアンブッシュと呼ぶ便乗広告を許さない。一般客・報道陣が非スポンサーのロゴの入ったものを着用することを禁じている
ラベル:
編集者フォーラムニュース,
読書の記録
iPhone次世代機とジャーナリスト保護
「バーで拾われたiPhone次世代機」が米オンラインメディアのギズモードで公開され、編集者Jason Chenの自宅が家宅捜索された事件について、オンラインジャーナリストのRobert Hernandez記者が「どうして誰も怒らないんだ」という記事を書いている。
Web Journalist Blog:An online journalist's home gets raided; so why aren't we more angry?
事件の経過は以下のように伝えられている。
アップルのソフトウエア担当社員が、次世代iPhoneの試作機と思われる電話がベイエリアのバーで「紛失」した。発見者は「アップルに接触しようとした」が、最終的にハイテクブログサイトGizmodoに5000ドル(50万円)で提供した。Gizmodoは写真とビデオを公開すると、アップルから正規に返却要請が来た。警察がfelony(重犯罪)の容疑でGizmodoの編集者の自宅を捜索し、パソコンなどを押収した。
Robert記者の怒りは次の通り。
1)Gizmodoはcheckbook journalism(金で買うジャーナリズム)を行った。しかし、パパラッチなどはどうなのだ。
2)Gizmodoは現実に活発に活動しているジャーナリズム機関だ。
3)どのように入手されたにせよ、iPhone次世代機はニュースだ。
4)すでにネット上で公開している機器に関して家宅捜索する必要があるのか
アメリカには、記者を保護する連邦法(Shield Law)があるが、カリフォルニア州法によれば「拾得物を返却する適切な努力をしない場合、盗難と見なすことができる」ため、返却を渋るGizmodoを訴えることができた。
連邦法によると、取材過程で得られた未発表情報やニュースソースを強制されることはないため、Gizmodoは異議申し立てをして認められたため、警察は押収したパソコンの調査を中止している。
法律家は、いずれにしてもパソコンの押収命令書(subpoena=召喚状)は発行できるとみている。連邦法は、編集室に警察が直接的な権力行使をすることを禁じているにすぎないからだ。また、有名ブログの編集者は、「金を払ったら終わりだ」という健全な意見で一致している。
GloggasmのSimon Owensは、ブロガーもジャーナリストとして保護を受けるべきだという意見をかき集めたが、LATimesのTony Pierce記者の見解には衝撃を受けている。Tony記者によると、GizomodoのオーナーGawkerは「時にはいいこともするし、時にはジャーナリズムをすることもあるが、それは組織としての意図ではない」と述べていたという。その意図がないのに、どうして保護されるのかという見解だ。(東スポが裁判で「うちの新聞の記事を誰も本当だと思っていない」と主張したことを思い出す)
日本人なら、澤地久枝「密約」や山崎豊子「運命の人」で描かれた西山事件を思い出すだろう。佐藤道夫の起訴状「密かに情を通じ」だけで、報道の自由の議論が日本では完全に破壊されてしまった。先月の密約文書公開判決で西山太吉を初めて見たが、どの面下げて出てきたのだろうか。Jason Chenも「密かに金を渡し」によって、ブロガーの報道の自由を地に落としてしまった。
Web Journalist Blog:An online journalist's home gets raided; so why aren't we more angry?
事件の経過は以下のように伝えられている。
アップルのソフトウエア担当社員が、次世代iPhoneの試作機と思われる電話がベイエリアのバーで「紛失」した。発見者は「アップルに接触しようとした」が、最終的にハイテクブログサイトGizmodoに5000ドル(50万円)で提供した。Gizmodoは写真とビデオを公開すると、アップルから正規に返却要請が来た。警察がfelony(重犯罪)の容疑でGizmodoの編集者の自宅を捜索し、パソコンなどを押収した。
Robert記者の怒りは次の通り。
1)Gizmodoはcheckbook journalism(金で買うジャーナリズム)を行った。しかし、パパラッチなどはどうなのだ。
2)Gizmodoは現実に活発に活動しているジャーナリズム機関だ。
3)どのように入手されたにせよ、iPhone次世代機はニュースだ。
4)すでにネット上で公開している機器に関して家宅捜索する必要があるのか
アメリカには、記者を保護する連邦法(Shield Law)があるが、カリフォルニア州法によれば「拾得物を返却する適切な努力をしない場合、盗難と見なすことができる」ため、返却を渋るGizmodoを訴えることができた。
連邦法によると、取材過程で得られた未発表情報やニュースソースを強制されることはないため、Gizmodoは異議申し立てをして認められたため、警察は押収したパソコンの調査を中止している。
法律家は、いずれにしてもパソコンの押収命令書(subpoena=召喚状)は発行できるとみている。連邦法は、編集室に警察が直接的な権力行使をすることを禁じているにすぎないからだ。また、有名ブログの編集者は、「金を払ったら終わりだ」という健全な意見で一致している。
GloggasmのSimon Owensは、ブロガーもジャーナリストとして保護を受けるべきだという意見をかき集めたが、LATimesのTony Pierce記者の見解には衝撃を受けている。Tony記者によると、GizomodoのオーナーGawkerは「時にはいいこともするし、時にはジャーナリズムをすることもあるが、それは組織としての意図ではない」と述べていたという。その意図がないのに、どうして保護されるのかという見解だ。(東スポが裁判で「うちの新聞の記事を誰も本当だと思っていない」と主張したことを思い出す)
日本人なら、澤地久枝「密約」や山崎豊子「運命の人」で描かれた西山事件を思い出すだろう。佐藤道夫の起訴状「密かに情を通じ」だけで、報道の自由の議論が日本では完全に破壊されてしまった。先月の密約文書公開判決で西山太吉を初めて見たが、どの面下げて出てきたのだろうか。Jason Chenも「密かに金を渡し」によって、ブロガーの報道の自由を地に落としてしまった。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
Varietyの「確率的有料化」
エンターテイメント系ビジネス誌の名門Variety(約3万部、日刊と週刊がある)は、2009年12月から有料化(月330ドル)を開始した。
プリント版の読者には全面アクセスを認める一方、非購読者には確率的に10人に1人がPaywallに出会う仕組みを導入した。だから、大半の読者にとっては無料のままだ。Paywallで登録すれば月間5本まで無料で読む事ができる。
にもかかわらず、ニールセンによると、ページビューは12月の320万PV(745000人)から3月の190万pv(609000人)まで大幅に下落した。
MediaPost:'Variety,' 'Newsday': Pay Walls Mean Fewer Page Views
Variety誌は、基本的に、ハリウッドとニューヨークの「業界人」だけを相手にする雑誌だ。だからNeil Stiles社長は「読者は減るだろうが、残った人々は我々の中核読者になる」と判断している。月330ドル払えない業界人に100万円のホームシアターの広告を打つ意味は薄い。しかし、アカデミー賞授賞式などの時には、マスオーディエンスも欲しい。それが「確率的に有料化する」というユニークなアイデアに結実している。(マス向け広告が入稿した時は確率を下げるという機動的運用をしているのではないだろうか)
NYTが来年に導入を準備しているメーター方式でも、この機動的Paywall(単価の高い広告の在庫がある場合だけ無料で見せる)を採用するとみているのだが....
ちなみに、ホストネーム(http://www.variety.com/)ではなくIPアドレス(http://199.212.222.13/)を打つことでPaywallを乗り越えられるらしい。お粗末な話だ。
日本語版は2007年にオープンしたが、1年半で休眠状態に陥り、2009年10月から年間126000円の有料サイトとして再開している。
プリント版の読者には全面アクセスを認める一方、非購読者には確率的に10人に1人がPaywallに出会う仕組みを導入した。だから、大半の読者にとっては無料のままだ。Paywallで登録すれば月間5本まで無料で読む事ができる。
にもかかわらず、ニールセンによると、ページビューは12月の320万PV(745000人)から3月の190万pv(609000人)まで大幅に下落した。
MediaPost:'Variety,' 'Newsday': Pay Walls Mean Fewer Page Views
Variety誌は、基本的に、ハリウッドとニューヨークの「業界人」だけを相手にする雑誌だ。だからNeil Stiles社長は「読者は減るだろうが、残った人々は我々の中核読者になる」と判断している。月330ドル払えない業界人に100万円のホームシアターの広告を打つ意味は薄い。しかし、アカデミー賞授賞式などの時には、マスオーディエンスも欲しい。それが「確率的に有料化する」というユニークなアイデアに結実している。(マス向け広告が入稿した時は確率を下げるという機動的運用をしているのではないだろうか)
NYTが来年に導入を準備しているメーター方式でも、この機動的Paywall(単価の高い広告の在庫がある場合だけ無料で見せる)を採用するとみているのだが....
ちなみに、ホストネーム(http://www.variety.com/)ではなくIPアドレス(http://199.212.222.13/)を打つことでPaywallを乗り越えられるらしい。お粗末な話だ。
日本語版は2007年にオープンしたが、1年半で休眠状態に陥り、2009年10月から年間126000円の有料サイトとして再開している。
ラベル:
編集者フォーラムニュース
マクニール「疾病と世界史」
ホーキング博士が米テレビ局ディスカバリーチャンネルで「宇宙人と接触しようとすることは危険なことだ」と発言した。地球以外に生命が存在する可能性はかなり高く、自分の惑星の資源を使い果たした後、資源や居住場所を求めて宇宙をさまよっている恐れがあると指摘。(宇宙人が)地球に来たら「コロンブスが北米大陸に来て、先住民にとっては悪い影響をもたらしたのと同じような結果になるだろう」と述べたという。
彼がいう「先住民にとって悪い影響」とは悪意ある行為とは限らない。
インディアンを救うため、単身渡った宣教師が、はしかを持ち込んで部族を壊滅させた例もある。
マクニール「疾病と世界史」は1976年に出版された世界史の古典。
天然痘(smallpox)やはしか(the measles)、腺ペスト(bubonic plague)などの「文明病」が、キリスト教の普及やヨーロッパ暗黒時代、スペインのアメリカ征服に及ぼした影響を考察している。
天然痘やはしかが、感染の仕組みや潜伏期間の長さによって、数十万人の都市でしか継続的に存続しえず、それによって都市民は幼少期に免疫を獲得する。一方、非都市民は大人になってから感染するので致命的な影響を受け、1世代で人口の1割程度しか生き残れない。これが、数百人のスペイン人がインカ帝国を征服できた理由だという。
ウィリアム・マクニールはシカゴ大名誉教授で、「西洋の勃興」や「世界史」などで知られる世界史の泰斗。驚くのは、疾病の研究家かと思うほどの、(非文系的)科学的な発想だ。
耳折り箇所
彼がいう「先住民にとって悪い影響」とは悪意ある行為とは限らない。
インディアンを救うため、単身渡った宣教師が、はしかを持ち込んで部族を壊滅させた例もある。
マクニール「疾病と世界史」は1976年に出版された世界史の古典。
天然痘(smallpox)やはしか(the measles)、腺ペスト(bubonic plague)などの「文明病」が、キリスト教の普及やヨーロッパ暗黒時代、スペインのアメリカ征服に及ぼした影響を考察している。
天然痘やはしかが、感染の仕組みや潜伏期間の長さによって、数十万人の都市でしか継続的に存続しえず、それによって都市民は幼少期に免疫を獲得する。一方、非都市民は大人になってから感染するので致命的な影響を受け、1世代で人口の1割程度しか生き残れない。これが、数百人のスペイン人がインカ帝国を征服できた理由だという。
ウィリアム・マクニールはシカゴ大名誉教授で、「西洋の勃興」や「世界史」などで知られる世界史の泰斗。驚くのは、疾病の研究家かと思うほどの、(非文系的)科学的な発想だ。
耳折り箇所
- 昔の聖者の中には、精神病院に送り届けてやりたくなるような人物も無数に見いだせる
- アフリカのサバンナで有蹄類が存続しえた理由は、睡眠病の原因トリパノソーマが普通に寄生できたから
- 休閑地は西アジアで始まった犂耕作によって2倍耕すことができるようになった時に生まれた。「地味回復」ではなく、雑草の制圧が可能になった
- マラリア蔓延地域で人間が適応したのが鎌状赤血球。マラリアは発症しないが、重度の酸欠症を起こす
- 文明特有の感染症は家畜から移行したもの
- 豪州の野うさぎ対策で1950年に粘液腫症を導入、3年(4−6世代)で個数最低に
- 病状は同じではない。カナダのインディアンに結核が広まったとき、脳髄膜炎になった
- インドのカーストは、侵入民族と森の種族との感染症対策に起源があるのではないか
- 黄河文明と長江文明の差は1000年。遅れた理由は住血吸虫病などがあったから
- BC430のアテナイの疫病の病原体は人口とともに死に絶えてしまった可能性がある
- ローマの衰退は2世紀と3世紀にはしかと天然痘が地中海世界に初めて到達したから
- ペストの中心地は、ヒマラヤ山麓、アフリカ大湖地方、中国東北部からウクライナまでの草原地帯
- 664年、ホイットビーの宗教会議のあと、英国に疫病が到来した
- 1855年の雲南の反乱で、政府軍がペストを持ち帰り、1894年に香港に到達した
- 満州族にはマーモットは祖先なので生け捕り禁止、弱った動物の忌避など伝承があったが、1900年初頭の満州開発で毛皮のため接触が増え、ペストが発生した
- 14世紀の中国人口半減は腺ペスト。中世欧州の停滞とシンクロ
- ロンドン大火でペストが減少。わらぶき屋根が減ったから
- 1347年、黒海出身のマムルークが持ち込んだペストでエジプトで人口が3分の1に
- スペインによってマラリア、黄熱病が新大陸に入り、ブラジルの原住民が激減した
- タミル人の水は家に貯めてはならないという習慣が、マレーシアの農園でマレーシア人や中国人よりも生き残った理由
- 18世紀にアメリカ起源の甘藷、とうもろこし、ピーナツが中国に導入され、人口が倍増した
- 1763年、ジェフリー・アマースト卿が天然痘の毛布をインディアンに与える「細菌戦」を実行
- 1776年ワシントンが軍に種痘を実施、1805年ナポレオンが全軍に種痘実施
- イギリスのモンタギュー夫人の種痘普及活動でイギリスはフランスより先行した。
- 炭疽菌は1877年ごろパスツールが発見、結核は1882年にコッホが発見した。83年のコレラ菌発見で「瘴気説」がようやく否定される
- 1840年ごろ、チャドウィックが近代的下水道を構想。コレラの恐怖を背景にして19世紀中に欧州主要都市に下水道が完成
- 腸チフスは1896年にワクチン開発、ジフテリアは1883年に菌発見、1891年に薬開発
ラベル:
読書の記録
























