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Better Government Association:シカゴの政府監視報道

1977年5月、シカゴのダウンタウンの街角に新しいパブ「居酒屋 蜃気楼」(Mirage Tavern)が看板を掲げた。

女主人は、水商売は初めてといった風情で、客あしらいもぎこちない。若いバーテンの手元も不確かだ。
この手の商売の習いで、オープン早々、品行方正とは言いがたいゴロツキの連中が、水商売とは何かを教えにやってきた。アルカポネの街である。

問題は、その中に公務員が少なからず、含まれていたことだ。
州消防局の職員は、たこ足配線の電線が規則に違反していることを指摘し、あなたの気持ち次第では見逃してもいいのだがと目配せをしてきた。市の職員は、ハエの入った酒瓶の衛生管理について魅力的な提案をした。
脱税のための二重帳簿を作成すると売り込んできた税理士は6人。税務署の査察はいつで、幾ら払えば見逃してもらえるか教えてくれた公認会計士は、面倒なことを引き受けてもいいと持ちかけてきた。女主人は耳を傾けた。

4ヶ月後。やはり素人の道楽にすぎなかったのか、この種の商売の厳しさに懲りたのか、女主人は看板を下ろし、店を売りに出した。

年が明けた1月、地元のシカゴ・サンタイムズ紙に、このパブで起きた一部始終が、25回の連載記事として載った。書いたのは女主人Pamela Zekman。「蜃気楼」は、シカゴ市役所に蔓延る汚職を探るため、同紙が開いた店だった。添えられた写真は、トイレの上にしつらえた小部屋に隠れていたカメラマンが撮ったものだ。
この記事をきっかけにして、連邦警察FBIやIRS(内国歳入庁)が捜査に乗り出した。イリノイ州政府は「蜃気楼監査班」と呼ばれる脱税調査組織を設置した。

この記事は全米で注目され、この年のピュリッツアー賞に選ばれた。ところが、ワシントンポストの編集局長が「記者が犯罪を誘発したおとり取材ではないか」と難癖をつけ、取り消しになってしまった。シカゴの深刻な病理に想像が及ばなかったかもしれない。

1923年設立のBetter Government Association

パメラ記者のアイデアに力を貸したのは、シカゴの非党派政府監視組織「Better Government Association」だ。パブの建物をサンタイムズと共同で買い取った。地方政府の無駄遣い、詐欺、非効率、縁故主義、腐敗を追及するため、1923年に設立された。

2009年6月に地元テレビの政治記者、Andy Shawを採用してからは、伝統的メディアが衰退して手薄になった調査報道に乗り出し、現在、14人の記者が地元紙やテレビ局に記事を提供している。予算規模は150万ドル。ナイト財団やボーイング社から寄付を受けている。

Nieman Journalism Lab:From Al Capone to Rod Blagojevich, how Chicago’s Better Government Association is reinventing itself

最新の記事は、シカゴの地域交通局の理事会メンバーが発行しているキリスト教系月刊誌(5万部)に、州鉄道が計6万ドル(500万円)の広告を出していることについて、利益相反を指摘している。

ホームページでは、提供記事を紹介するだけでなく、市民からの投稿、情報提供などを受け付けている。また、行政の問題について市民自身が報告できるよう、情報開示請求の手続きに関するセミナーも開いている。
報道機関と異なるのは、問題を指摘するだけでなく、契約破棄や再入札など、具体的な代替策を要求する点だ。支援者に明確な成果を示すことが組織の存続に関わるからだ。

「みちびき」の準天頂軌道とは

 今月11日に打ち上げられた準天頂衛星「みちびき」が27日、日本のほぼ真上を通る軌道(準天頂軌道)に乗った。この軌道は、地球を回る楕円のゆがみ具合と傾きを微妙に調整することによって、日本の真上に8時間程度留まることができる。衛星が送り出した電波がビルの影に遮られることが少ないため、GPSの精度を上げる情報を効率的に送り込むことができる。

軌道要素を修正していないので、表示される位置は間違っています。



人工衛星は、直進しようとする惰性と地球の引力の影響を受けながら、地球の周りを楕円を描きながら回っている。このうち、「ひまわり」などの静止衛星は、赤道上空の円軌道(ほとんどゆがみのない楕円)を23時間56分かけて1周している。この周期は地球の自転時間と同じなので、地表からはあたかも静止しているかのように見える。

赤道上の円軌道をゆがめ、楕円軌道に変えると、地上から見た衛星は、赤道上を東西に移動するように見える。地球に近づいたときは速度が増し、離れたときは速度が落ちるためだ。

一方、円軌道のまま、回転の軸を傾けると、地上から見た軌道は、8字を描いているように見えようになる。地表に対して斜めに回転しているため、相対的に速くなったり遅くなったりするためだ。

楕円の歪みと回転軸の傾きを同時に変化させると、軌道の8の字の大きさや歪みを調整することができる。「みちびき」は28日現在、赤道面に対して40.9度傾いた離心率0.075の楕円を描いている。これによって、衛星は日本上空ではゆっくり動き、南半球では速く動くように見えるようになる。

Aggregationをめぐる法的思考3

ニーマン研にニュース収集サイトに関する法的問題のレポートが掲載されている。長過ぎるので、何について書いてあるかだけを紹介する。

NJL:What's the law around aggregating news online? A Harvard Law report on the risks and the best practices By Kimberley Isbell

1. ニュースアグリゲーターとは何か

ニュースサイトの軒先を借りる形で自分のサイトを作る手法は、インターネットの初期から始まっている。フレーム(framing)やホットリンク(inline linking)の類いだ。
現在のアグリゲーターサイトには以下のような種別がある。

  • Feed Aggregator(供給アグリゲータ):他のニュース供給事業者から配信を受けるサイト。見出しと冒頭部分だけ掲載し、オリジナルサイトにリンクを張る。代表例はYahoo News、Google News
  • Specialty Aggregator(専門アグリゲータ):特定なテーマに関して、さまざまなサイトからニュースを収集する。代表例はハイパーローカルのEveryblockOutside.In 技術や政治の専門サイトTechmemeTaegan Goddard’s Political Wireなど。
  • User-Curated Aggregator(ユーザー収集サイト)ユーザーがリンクや本文を集積するサイト。代表例ははてなブックマーク
  • Blog Aggregator(ブログ・アグリゲータ):第三者のコンテンツを使ってニュースブログを成り立たせる。直接取り込む場合もあれば、編集して取り込む場合もある。代表例はGawker MediaHuffington Post

2. これまでの主な訴訟

【AFP対GoogleNews】通信社が有料配信した新聞社サイトの記事をGoogleNewsが集積したことについて提訴。Googleは、著作権侵害記事を特定がないことと、見出しの著作権がないことを主張した。Googleがライセンス料を払うことで和解。

【AP対All headline News】APの記事をコピーしたりリライトしたりしてパッレージ化し、オンラインサイトに販売していたAll Headline Newsを提訴。基本的にAll Headline Newsが敗訴し、過去の使用料を支払った。

【GateHouse対NYTimes】地方紙を経営するGateHouseMediaがBoston.comに記事を転載されていることに関して提訴。判決前日に転載中止で和解。

3. アメリカの著作権

ニュース記事の著作権は最小限度クリエイティブでなければならない。思想と事実は著作権で保護されない。一般的に、見出しと短いフレーズは保護されないと考えられている。
この点がアグリゲーターの主張の基盤になっている。Googleは、AFPの見出しは10語に満たず、「高度に事実的(highly factual)」で著作権が及ばないと主張した。最高裁はFeist Publications対Rural Telephone Service判決で、どれほど原始的でも創造性がある限り保護されると言っている。

3.1 フェアユース
見出しやリードが著作権で保護されるにしても、フェアユースにあたると認められれば、訴訟対象にならない。フェアユースが認められるには、1)使用目的(商用か非営利教育かなど)、2)著作物の性質、3)使用する量、4)著作物の潜在的市場価値に対する影響が考慮される。

使用目的:アグリゲータは広告を掲載しているので、裁判所は商用利用だと判断しそうだ。商用だと判断されても話は終わらない。使用が形を変えている(transformative)場合だ。
第9巡回裁判所は繰り返し、検索エンジンによる変形(サムネールをつくることなど)は、「利便性を格段に向上させ、コンテンツの全く新しい使用法を提供している」ため、パロディー作品などとは違うと判断している。
この点、専門アグリゲータやユーザー収集サイトは、収集と選択によって他にはないサービスを提供している度合いが高いので、変形の主張が説得力をもつ。
著作物の性質:著作物が事実・情報に関するものならフェアユースになりやすい。フィクションなどのほうが創造性が認められる。また、公表されたものか、非公表のものかで認められやすさが異なる。最高裁も「法は事実的作品ほど広まる必要性が大きい」ということを認めている。
使用の比率:アグリゲーターは見出しとリードの一部だけを使っている。これに対して、著作権者は、見出しやリードにこそ質的に重要だと主張している。最高裁は、たとえ短い量でも作品のheartがコピーされている場合、フェアユースを認めていない。
市場的価値への影響:通信社は、有料で配信を受けている新聞社という明確な市場があり、アグリゲーターはこの市場を脅かしていると主張している。GoogleNewsの利用者の44%は見出しを見るだけでオリジナルサイトを見ない。一方、Googleは、それでも大量のトラフィックを送り込んでいる、オリジナルサイトを見ない人は元々オリジナルサイトを見ない人ではないかと主張している。

4. ホットニュースの法理

第一次大戦中、親ドイツ論調だったハーストのINS通信に対して、イギリスが取材制限を課した。このため、INSは、APに加盟する新聞社に賄賂を贈り、APの記事をコピーしたり、リライトしたりして配信した。1918年最高裁判決は、「ホットニュースの原則」として、コストを使って集めた情報の収益をまさに回収する瞬間に横取りすることは、フェアユースの乱用だと判断、「事実・情報のニュースとしての商業的価値がなくなるまで」、APの利用を差し止めた。
現在、ホットニュースの乱用を不公正競争として採用しているのは5州にとどまる。

4.2. 新しいホットニュース

モトローラは、テレビで社員にバスケットボールの試合を見させ、試合結果などを携帯向けに配信するサービスを行っていた。これに対して、全米バスケットボール協会が差し止めを求めた。

裁判所は、1976年著作権法が成立した以降も、1)原告がコストをかけて情報を集め、2)情報がtime-sensitiveで、3)被告がただ乗りをし、4)被告が原告と直接の競争状態にあり、5)ただ乗りが、原告の情報収集意欲をそいで、サービスの維持、質が脅かされる場合、ホットニュースの法理が認められると判じた。(NBAの差し止め請求は認められなかった)

TheFlyOnTheWall.comがバークレイキャピタルなど3社の推奨株式レポートを転載したことに対する差し止め請求では、裁判所は、たとえ、主要メディアがすでに報じた内容でも、リポートの配信を遅らせること(2時間)を命じている。
表現の自由との関係については判断していない。

新しいホットニュースの要件は、以下のような影響を持つ。

1)原告がコストをかけている: ブログ・アグリゲータはこの点、最も弱い立場に立つ。内容のほとんどをただ乗りしているからだ。
2)情報が時間に敏感:これはアグリゲータの運用によって変わる
3)ただ乗り:All Headline Newsのようにただのリライトサイトはただ乗りを認定されやすい。ただ、TheFlyOnTheWall.comの判決のように、分類したり、インデックスをつけたりするようなサービスの付加では、ただ乗り認定をさけられない。
4)競争関係:この証明は最も難しい。Google NewsやYahoo Newsのようなニュースの主要部分を使う場合や、見出しだけを使う場合、被告と原告の、読者層の違いなどが影響する。
5)原告のサービス意欲:NBA判決ではこれが認められなかった。新しいサービスがオリジナルのコンテンツを代替する度合い(程度と読者数)が重要な観点になる。この点、丸写しの供給アグリゲーターは最も意欲をそぐと判定されそう。

iTunes:購入ではなく使用許可

サンフランシスコ連邦地裁は7日、iTunesでダウンロードされた音楽は、「買った」のではなく「ライセンスされた」ものだと判断した。

WSJ:ITunes Songs Aren’t Purchased but ‘Licensed,’ Court Rules

ユニバーサルミュージックとエミネムの間で、ライセンス収入の50%、売り上げの20%という契約があったため、iTunesの販売はどちらに解釈されるかという判断が必要になったためだ。現在のレコーディング契約はダウンロード販売も列挙しているため、この判断は純粋に理論的なものだ(いわゆるmoot)。

電子新聞や電子書籍も、販売なのかライセンスなのか、はっきりさせる必要がある。ライセンスによって実質的に著作権の制約を改変することができる。

豪も見出しの著作権を否定

豪連邦裁判所は、Fairfax MediaのAustralian Financial Reviewの見出しがLexisNexisの法人向けニュース要約サービスで使用されていることに対する差し止めを却下した。見出しの著作権が否定されるのは英米法では確定したようだ。

Australia’s federal court has ruled that there is no copyright in newspaper headlines.

判事は「例に挙げられた見出しは、どれも著作権を構成する文学的な作品とはみなせない」と素っ気ない。かといって、「阪神の優勝マジックは?」という内容なし見出し(夕刊紙やネットに多い)より「阪神にマジック8」という事実要約見出しの方が社会にとって有用なのは明らかで、なんとかならないものか。

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Papervision3D:空間中の線分

Papervision3Dで空間内に線分を引く手続きは以下の通り。

必要なインポート類
import org.papervision3d.core.geom.Lines3D;
import org.papervision3d.core.geom.renderables.Line3D;
import org.papervision3d.core.geom.renderables.Vertex3D;
import org.papervision3d.materials.special.LineMaterial;

手順(点の場合のParticlesに似ている)
  1. 線分の色をlineMaterialで用意する
  2. 線の集合を管理するLines3DをaddChildする(複数形であることに注意)
  3. 起点と終点を指定したLine3Dを作成し、Lines3DにaddLineする

1. LineMaterialの作成は、色、透明度の順に指定する。
var blueMaterial:LineMaterial = new LineMaterial(0x0000FF, 1);

2. Lines3Dを作成しsceneに追加する
lines = new Lines3D();
scene.addChild(lines);

3. Line3Dを作る。第三引数(sizeでアクセスできる)は太さ。なぜか、親(lines)を指定しなければならない。
var v0:Vertex3D = new Vertex3D(-300,0,0);
var v1:Vertex3D = new Vertex3D(-300,300,0);
var blueLine:Line3D = new Line3D(lines,blueMaterial,3,v0,v1);
lines.addLine(blueLine);

4. 削除したい時はremoveLine
lines.removeLine(blueLine);

【拡張1】曲線にするには、Line3Dを描くときに直線APIではなく曲線APIを使うように指定することができる。いわゆるベジエ曲線になる。
blueLine.addControlVertex(-150,-300,0);

【拡張2】3の線分追加がめんどうなので一気にやってくれるメソッドもある。返り値は追加されたLine3Dそのもの。
var line:Line3D = lines.addNewLine(5,0,0,0,300,0,300);

【拡張3】1本の線を細分化して作ってくれる。返り値は線分のArray。
var segLine:Array = lines.addNewSegmentedLine(3,10,300,0,300,0,0,500);
segLine[3].addControlVertex(-10,-30,0);

【拡張4】マウスに反応させる
var material:LineMaterial = new LineMaterial(0x000000,0.6);
material.interactive = true;
// イベントリスナーはLines3Dに
lines.addEventListener(InteractiveScene3DEvent.OBJECT_OVER,
                        linesOverListener);
private function linesOverListener(e:InteractiveScene3DEvent):void{
    Tweener.addTween(e.displayObject3D,
                 {y:200,time:1,transition:"easeInOutExpo"});
}

【拡張5】全部消す場合removeAllLines():voidがある

宇宙の座標系

軌道要素を修正していないので、表示される位置は間違っています。


人工衛星の軌道を追跡するFlashを作ってみた。「軌道要素」と呼ばれる位置情報から、任意の時間の三次元位置を計算することと、それを表示したい座標系に変換するのは、一見単純な計算の繰り返しだが、脳みそが壊死しそうなほど難しい。



以下は参考メモ。

天体を表現する座標系
地平座標高度H:天頂hが90度
方位角A:北0度、東90度
緯度φ、時間によって変化。中心は観測者で、単位は角度。
赤道座標
equatorial coordinate
赤経α(right ascension):春分点が0時、東周りに24時表記
赤緯δ(declination):地球の赤道を天球に投影した「天の赤道」からの角度
中心は地球の中心で、単位は時間。最も一般的
黄道座標 ecliptic coordinate 黄緯(ecliptic latitude):地球公転面が0度
黄経(ecliptic longitude):春分点が0度
太陽系を表現するために使う。地心黄道は中心が地球、日心黄道の中心は太陽。地球の公転が反時計回りに見えるほうがプラス(北)。
銀河座標
galactic coordinate
銀緯:銀河面が0度
銀経:銀河中心核いて座Aを0度、銀河北極から見て反時計回り

赤道座標から地平座標への変換は、正方向にまわすのか、負方向か、要注意。回転行列は交換法則がきかないので、回転の順番を細心の注意で考えること。



専門家が作ったISS位置グラフィックはこれ。GoogleMapJAXA
脅威の3Dを作っているサイトもある。
Sattelite Tracker 3D

wikipedia:人工衛星の軌道要素

高知工科大学、高木方隆先生の国土情報処理工学で基本的な枠組みが分かる。

日本測地学会:地球の形をどのように記載するか

仏報告書「プレスに対する公的補助のガバナンス」

フランスで8日、「プレスに対する公的補助のガバナンス」というAldo Carsodo委員会報告が発表された。

昨年の「プレスの一般状況」緑書以降、「多元主義の維持と経営改善に結びつく、有効性の永続的進化という戦略的視座の中で、プレスに対する公的補助の、バランスが取れた、完璧な管理を保証する勧告」を行うために、1年間かけて調査されたものだ。
市民が公的生活に参加するため、IPG(政治一般情報、information politique et générale)は必要だとしながらも、19世紀から始まる公的補助が複雑化した結果、新しい媒体が現れなかったし、増大し続けるコストが、企業活力、編集記事の質、新機軸採用、生存可能な企業モデルの登場などを保証してこなかったという。このため、「新聞の流通手段の選択の自由を認めたビシェ法(1947年)の精神に立ち返り、今日的必要性を満たす装置を根本的に進化させ、調査・分析・総括記事の制作によって市民生活と世論を豊かにする能力を持った独立した情報企業を登場させるための提案を行う」ことが狙いだ。

要するに、いつまでも公的補助という輸血を続けるわけにはいかず、切り捨てるものは切り捨てるぞという意志を政治的に表現したものだと思う。
驚くのは、政府のAFP購読料が100億円を超えていることだ。外国のことなんかほとんど興味がないアメリカ人にとって過大な海外支局網を維持していたAP通信が、軍やCIAなどの契約に支えられていたように、AFPもフランスのインテリジェンスを支えている。日本の共同通信もそうだとは言わないが。

報告は、フランスのメディアの現状を分析したうえで、15項目の改革案を提示。結果として、2012-2016の5年間に公的基金9億ユーロをつぎ込む一方、2009年に比べて4億ユーロの経常的援助削減を提案している。以下はその総括部分(今後訳すかも)

L'intervention de l’Etat en faveur de la presse a pour finalité fondamentale de permettre aux citoyens de disposer de l'information la plus large possible, et d'être ainsi en mesure de participer à la vie publique.

Considérant qu’il ne revient pas aux seuls mécanismes de marché de garantir la circulation des idées ayant vocation à nourrir le débat public, l’Etat a choisi, par le mécanisme des aides à la presse, d'en favoriser l'expression en complétant les ressources des éditeurs ou en prenant à son compte une partie des coûts qu’ils supportent.

L'action des pouvoirs publics passe ainsi par un ensemble de mesures financières, gouvernées par le principe de neutralité, qui interdit à la puissance publique d’interférer avec la ligne éditoriale d’un bénéficiaire ou d’en favoriser certains, pour des motifs différents de ceux objectivés par une situation de fait.

Les montants consacrés par l’Etat à cette intervention ont été considérablement accrus par les mesures décidées à l’issue des Etats généraux de la presse écrite. Ils ont dépassé un milliard d’euros en 2009, soit plus de 12% du chiffre d’affaires du secteur.

Dans son discours de clôture des Etats généraux, le 23 janvier 2009, le Président de la République a estimé qu’une « réorganisation profonde du système des aides à la presse devait être engagée dans le but d’améliorer l’équation économique des entreprises de presse et de renforcer leurs fonds propres ». Il a souhaité que soient clarifiés leurs objectifs, modifiée leur gouvernance, contrôlée leur utilisation et que leur attribution s’inscrive dans « une logique d’investissement (…) plutôt qu’une logique de fonctionnement qui, par définition, n’a jamais de fin ».

Tel est le fondement de la lettre de mission adressée le 23 juin 2009 par les ministres de la culture et de la communication et du budget, des comptes publics et de la réforme de l’Etat, visant à mener une réflexion prospective destinée à repenser la gouvernance des aides publiques à la presse.

Cette réflexion, qui s’inscrit dans le fil du processus initié par les Etats généraux, devait notamment aboutir à la formulation de recommandations permettant « de garantir à terme une gestion irréprochable et équilibrée des aides publiques à la presse, dans la perspective stratégique d’une évolution permanente de leur efficacité, qu’elle soit liée au maintien du pluralisme ou à l'amélioration des performances économiques ».

Le champ embrassé par une telle réflexion était donc potentiellement très large. L’enquête réalisée fin 2009 par l’Inspection générale des finances (IGF) à la demande des deux ministres, concernant l’analyse de l’efficacité des aides à la presse, a contribué à en couvrir une partie. La mission reprend à son compte une large part des conclusions de cette enquête, dont elle a pu discuter l’orientation et les résultats.

La mission s’est par ailleurs appuyée sur le bilan des dix ans du Fonds de modernisation de la presse réalisé par Patrick Le Floch, directeur de l’IEP de Rennes, dans le cadre d’une étude commandée par la Direction générale des média et des industries culturelles (DGMIC) du ministère de la Culture et de la Communication, dont les conclusions ont été transmises le 31 janvier 2010.

Plus généralement, les travaux de la mission s’insèrent dans le tissu dense d’une réflexion nourrie, dont attestent les nombreux et importants rapports rendus publics au cours des dernières années, consacrés à la situation de la presse ou aux aides dont elle fait l’objet1.

La mission tient en outre à remercier les services de l’Etat (au premier rang desquels la DGMIC et la direction du Budget) qui, tout au long de son intervention, lui ont apporté une contribution précieuse et ont fait preuve d’une grande disponibilité pour lui permettre de mener ses travaux.

Elle a bénéficié des nombreux éclairages précieux que lui a fournis Jean-Loup Arnaud, président de la commission de contrôle du FDM.
La mission exprime enfin sa profonde reconnaissance à l’ensemble des interlocuteurs rencontrés, tant directement que dans le cadre de la mission confiée à l’Inspection des finances, qui lui ont permis de bénéficier des éclairages nécessaires à une claire compréhension des enjeux complexes et multiples soulevés par la réflexion qu’il lui incombait de mener.

L’aide publique a probablement contribué à préserver le pluralisme et la richesse des media d’information écrite. Elle n’a pas pour autant suffi à faire émerger un modèle économique viable dans la durée – en particulier pour la presse d’IPG - seul véritable garant du pluralisme de la presse française, suffisamment ouvert aux nouveaux entrants et incitatif à l’innovation. Pire, elle a placé certains titres dans une situation de dépendance à l’égard d’un régime d’intervention peu incitatif au changement et encouragé la cristallisation d’une logique « d’abonnement à la subvention ».

Les efforts engagés jusqu’ici pour aider la presse papier à refonder ses équilibres ont échoué, faute probablement pour la puissance publique d’avoir toujours eu le courage de lui en rappeler la nécessité ; faute également d’une volonté suffisamment affirmée de la part des bénéficiaires euxmêmes de renouveler la nature des relations financières qui les lient à l’Etat.

La plupart des interlocuteurs rencontrés par la mission s’accordent sur la nécessité de repenser les fondements de cette intervention et de passer, pour reprendre les termes de l’un d’entre eux, d’une logique visant à aider « des acteurs et une industrie » à une logique dédiée à l’accompagnement d’une « fonction » (celle d’informer) et d’une « démarche » (ouverte à la nouveauté et à la nécessité de se réinventer sans cesse).

QUATRE AXES FONDAMENTAUX ET QUINZE PROPOSITIONS
4つの基本軸と15の提案

軸1)プレスの移行に対する国家の立ち位置の変更
LE PREMIER AXE FONDAMENTAL DE PROPOSITIONS VISE LE CHANGEMENT DE POSTURE DANS LAQUELLE LA MISSION JUGE QUE L’ETAT DOIT DÉSORMAIS SE SITUER EN VUE D’ACCOMPAGNER AU MIEUX LA NÉCESSAIRE TRANSITION DE LA PRESSE D’INFORMATION.

1)再編成戦略の取り組みに公的協力付与を条件づける
Une première série de propositions concerne l’indispensable clarification des objectifs que l’Etat assigne à son intervention. La mission préconise notamment de conditionner l’octroi des concours publics aux éditeurs à l’engagement d’une stratégie globale de redressement et d’adaptation, assortie d’engagements évaluables (proposition 1).
Le coeur de cette proposition réside dans l’idée de faire de l’engagement d’une démarche contractuelle globale une condition d’accès aux aides à la presse. Cette démarche serait formalisée par une convention issue d’un dialogue entre le bénéficiaire et l’Etat dans le respect des priorités fixées par ce dernier. Elle serait fondée sur la prise d’engagements dont la tenue et l’effet seraient susceptibles d’être pleinement appréciés.

2)イノベーション支援、新モデル推進に支援の優先順位を置く
La mission considère que les priorités de l’aide accordée devraient être clairement réorientées en vue de soutenir l’innovation, le renouvellement de l’offre et la promotion de nouveaux modèles professionnels (proposition 2).
Plusieurs pistes sont susceptibles d’être explorées à cette fin : recentrer l’intervention de l’Etat en direction de véritables stratégies d’investissement ; dynamiser les stratégies commerciales ; encourager l’innovation et les stratégies de diversification plurimédia ; soutenir les laboratoires et incubateurs d’innovation portés par des associations professionnelles afin de pallier les carences du système français en matière de mutualisation des coûts de R & D et favoriser la monétisation des contenus en ligne.

3)コスト管理への政府の積極介入
Le second aspect de la réorientation des priorités de l’intervention de l’Etat résulte du caractère inéluctable qui s’attache à l’engagement d’une politique volontariste de maîtrise des coûts (proposition 3).
Partant du constat qu’il s’agit d’une condition essentielle de retour à l’équilibre des titres, la mission estime justifié d’exiger qu’elle devienne une composante à part entière de la stratégie des titres soutenus.

4)輸送費用援助の見直し
La mission considère en outre que l’indispensable redéfinition des priorités de cette intervention ne doit pas faire obstacle à la réforme rapide de certains dispositifs d’aide aux éditeurs, dont l’ajustement paraît dès à présent nécessaire. C’est en particulier le cas de l’aide au portage (proposition 4).
Une deuxième série de propositions a trait au nécessaire renouvellement des modalités que doit emprunter l’intervention de l’Etat pour mettre en oeuvre de tels objectifs.

5)戦略的基金の創設
La mission propose la création d’un fonds stratégique pluriannuel pour la presse (proposition 5), dont les principaux bénéficiaires resteraient les titres de la presse d’IPG.
Garant de la cohérence d’interventions aujourd’hui fragmentées, celui-ci aurait vocation à regrouper l’ensemble des aides destinées aux éditeurs. La rigidité de certains dispositifs nécessiterait d’assigner à ce fonds un périmètre croissant dans le temps. La forte dépendance des titres les plus fragiles pourrait justifier de maintenir en l’état, à titre transitoire et sous certaines conditions, les aides au pluralisme.

6)基金増強のための編集者援助増額
Pour alimenter ce fonds, la mission propose de stabiliser, sur une base 2009, le montant des « aides à l’éditeur » (proposition 6).
Ce choix aurait pour effet de maintenir l’intervention de l’Etat à un niveau élevé et le conduirait à consacrer près de 900 millions d’euros sur 5 ans (2011-2016) à la restructuration du secteur de l’édition de « presse » (papier et numérique). Il n’impliquerait aucun coût supplémentaire par
rapport à la situation de 2009 et permettrait même la réalisation d’une économie cumulée de presque 500 M€ sur la période.

7)改革成功のための実際的手続きの採用
La mission recommande d’adopter une démarche pragmatique et progressive pour assurer le succès de cette réforme (proposition 7)
Elle suggère une première expérimentation en 2011 de la démarche de contractualisation avec la PQN et son extension à la PQR, la PQD, à la PHR et aux news IPG en 2012.

8)野心的な変革のため必要な介入手段、透明な手続きの採用
Compte tenu de leur ambition et des bouleversements qu’elles impliquent, les propositions de la mission nécessitent une vigoureuse adaptation des outils d’intervention et la définition de procédures lisibles et transparentes (proposition 8).
La mission recommande en particulier d’assigner au niveau législatif ou réglementaire le soin de définir les principes généraux du nouveau dispositif, et de donner à l’administration les moyens d’en faire évoluer plus souplement le fonctionnement.
Elle préconise d’associer des indicateurs pertinents à l’aide octroyée, permettant d’évaluer le retour sur investissement des projets soutenus et de réduire l’asymétrie d’information Etat / bénéficiaires.
Elle suggère de définir des seuils, garants d’une répartition équitable des aides (un seuil maximum d’intervention par bénéficiaire, une enveloppe globalisée par famille de presse).
Elle estime que l’effet de levier de l’action publique pourrait se trouver renforcé par un recours accru à des modes d’intervention propices à l’engagement d’une démarche contractuelle (avances remboursables, garanties d’investissement).

軸2)読者のための行動強化
LE DEUXIÈME AXE RETENU PAR LA MISSION CONCERNE L’INTENSIFICATION DES ACTIONS MENÉES EN FAVEUR DU LECTORAT

9)青年の新聞購読援助の延長
La mission propose d’étendre la mesure en faveur de l’abonnement jeune lecteur à la presse payante en ligne et d’engager de nouvelles actions de sensibilisation et d’éducation au lectorat (proposition 9).

軸3)配送市場の規制強化
LE TROISIÈME AXE PROPOSÉ PAR LA MISSION VISE À RENFORCER LA RÉGULATION D’ENSEMBLE DES MARCHÉS DE LA DISTRIBUTION ET DE LA DIFFUSION.

10)配達システムの改革
La mission recommande d’accorder une priorité politique forte à la réforme du système de distribution (proposition 10), en vue de permettre à ce dernier et aux éditeurs de proposer ou recourir à des prestations assises sur la vérité des coûts, garante de la rationalité des choix des acteurs.
Si la proposition 11, relative aux mesures à prendre en vue de favoriser l’émergence d’un modèle économique viable pour la presse d’information en ligne, dépasse le cadre assigné à la mission, celle-ci a jugé opportun d’alerter l’Etat sur le rôle qu’il pourrait jouer dans la structuration d’un environnement dont dépend l’avenir des titres concernés.
Enfin, la mission estime que la réforme en cours du CSMP ne constitue qu’une première étape, qui ne suffira pas, à elle seule, à assurer un traitement global et cohérent de l’ensemble des problématiques liées à la tarification et à la concurrence en matière de distribution et de diffusion de la presse (proposition 12).

軸4)公的支援の指針の再構築
LE QUATRIÈME ET DERNIER AXE CONCERNE LES MESURES QUE LA MISSION SUGGÈRE DE PRENDRE EN VUE DE REFONDER LES STRUCTURES DE PILOTAGE DE L’ENSEMBLE DES AIDES À LA PRESSE.

13)公的介入のビジョンを統合
La mission préconise en premier lieu d’unifier l’ensemble des structures de gouvernance afin de leur conférer une vision d’ensemble, garante de la cohérence de l’intervention de l’Etat (proposition 13).
La mission recommande de conférer une forte visibilité à l’échelon en charge du pilotage global du dispositif, dans le cadre d’un forum permanent et d’une convention annuelle associant la profession à l’élaboration des priorités stratégiques. Elle suggère d’en faire une instance oeuvrant à renforcer la transparence et la publicité de l’intervention publique.

14)真の文化革命を引き起こす必要?
La mission recommande de privilégier le maintien sous conditions d’une gestion opérationnelle du dispositif en administration centrale (proposition 14).
Elle considère notamment que confier cette gestion à un nouvel opérateur est une piste qui présente autant de risques que d’avantages. En revanche, la mission signale la nécessité pour l’administration de conduire une véritable « révolution culturelle » pour animer le dispositif dont elle recommande la mise en place.

15)評価管理担当職を作るまで待っている余裕はない
Enfin, la mission recommande fortement de structurer sans attendre une fonction d’évaluation et de contrôle à la hauteur des enjeux (proposition 15)
Elle considère en effet que cette nécessité ne peut plus être repoussée. Elle propose d’en faire une fonction spécialisée, dotée de moyens importants assis sur le budget des aides à la presse. Elle ne méconnaît pas l’intérêt qu’il y aurait également à mettre en place une structure d’évaluation indépendante, directement rattachée au ministre.

プリント部門の現況

現在、フランスのプリントメディアは5万人を雇用、2007年には60億ユーロ(6500億円)の販売収入、46億ユーロ(5000億円)の広告収入があった。4000タイトルの有料紙、700タイトルのフリーペーパーがあり

  • 5大出版社 Hachette-Lagardère、Prisma、Mondadori、Bayardグループ、l’Express-l’Expansionグループ
  • 3大全国紙 Figaro、Amaury、Le Monde
  • 有力地方紙 Ouest-France, EBRA, Sud Ouest, GHM, la Voix du Nord.
  • 日刊フリーペーパー Bolloré Medias, 20 minutes, Metro.
  • 技術系専門出版社 Wolters Kluwer, Reed Elsevier, Le Moniteur

に分かれる。有料一般紙は全国紙10、ニュース雑誌5、地方日刊紙69、地方週刊誌333の合計548タイトルで、業界売り上げの45%を占める。全国紙はフィガロとルモンドだけで過半を占める。
有料紙の衰退は長期的な傾向で、とりわけ2000年以降の減少が著しい。

人口1000人あたりの普及率はアメリカを下回り、イタリアに迫っている。


フランスの公的援助の種類
QFRP脆弱広告力全国紙援助700万ユーロ
QFRPA脆弱広告力地方紙援助130万ユーロ
PHR地方週刊誌援助130万ユーロ
FDM政治一般情報日刊紙の近代化援助2000万ユーロ
PMS一般日刊紙の社会的近代化援助2470万ユーロ
SPELオンラインサービスの開発援助2000万ユーロ
DPQIPG一般日刊紙の流通近代化援助1200万ユーロ
MOD DIFF流通業者近代化援助800万ユーロ
MOD RES DIFF流通網近代化援助500万ユーロ
FADDPFE海外放送配送援助200万ユーロ
PORTAGE陸上運搬援助7000万ユーロ
EXO CH PORT陸上輸送料金免除800万ユーロ
SNCF国鉄輸送料金割引550万ユーロ
EXCEP DIFF放送事業者例外援助5800万ユーロ
P1342009年予算による過疎地宛輸送など1億5900万ユーロ
P1802009年予算による輸送費公費負担8300万ユーロ
IMPRIME印刷所近代化計画と転職支援?2500万ユーロ
AFP通信国の購読契約1億1100万ユーロ


20100908_rapport Cardoso Final

金文京:漢文と東アジア

著者は京大人文科学研教授。
漢文を訓読するのは日本だけでなく、朝鮮やベトナム、モンゴルやウイグルなど、中国語とは別の文法を持つ周辺言語でも行われていたことを具体例で紹介している。漢字好きにはたまらない内容。さすが、八紘一宇な京都大学。

ただ、返り点などのテクニックは日本の中学生が英語を読む時に編み出すレベルで、どこが元になったかはあまり意味がないように思う。塾でアルバイトをしていたときに見た、生徒の独創的かつ奇怪な記号は、確実にこの先生の度肝を抜くだろう。

21世紀のいま、ベトナムやシンガポール華僑、朝鮮やモンゴルと漢詩で交流することは可能なのだろうか。

耳折り箇所
  • ヲコト点=点の位置によって「ヲ」「コト」など送り仮名を表現 声点=四声を四隅の点で表す
  • 文之点=四書訓読の岐陽方秀、桂庵玄樹、文之玄昌による
  • 桂庵玄樹は7年間中国留学、一条兼良(岐陽の弟子)らが原文派(助辞が無視されることをさける)
  • 粱啓超=亡命先の日本で「和文漢読法」を書く。日本語は簡単
  • 明治以後の直読派=重野安繹、帝大チェンバレン、青木正児、倉石武四郎
  • 文選読み=音読み、訓読みの順
  • 韓国の角筆 2000年に西村浩子が発見
  • 郷歌 万葉仮名のような古代朝鮮詩歌
  • 朝鮮震旦説 高麗のころから 渤海も震国事象
  • 1881年、朝鮮初の海外留学生、金玉均が派遣した視察団のうちの3人 愈吉濬は慶応在学中に漢字ハングル混じり文、朝鮮最初の新聞「漢城旬報」(井上角五郎が創刊)で実務
  • 時調(しじょ) ハングル版和歌

マルチメディア放送にドコモ陣営

アナログ放送が終了したあとの周波数を利用した携帯電話向けマルチメディア放送で、NTTドコモが出資する「マルチメディア放送」がインフラ事業者に選ばれた。同社にはフジテレビ、日本放送、伊藤忠商事、スカパーJSAT、日本テレビ、テレビ朝日、TBSホールディングス、電通、住友商事も出資している。

同社が採用している放送規格「ISDB-Tmm」は、携帯電話などで採用されているワンセグ放送(ISDB-T方式)を発展させたマルチメディア放送規格で、放送のように動画を送信する「ストリーミング」と、一般的なファイルを小分けにして繰り返し送信し端末側に保存する「ファイルキャスト」の2つの機能があり、両方とも暗号化と課金の仕組みを備えている。

ケータイwatch:ISDB-Tmm とは

ファイルを蓄積できるため、インターネットと同様のサービスが(片方向だが)可能になる。このため、ビデオや音楽や電子書籍などのコンテンツをいつでも見られるようになる。

7月のWireless Japan 2010では、富士通のカラー電子ペーパー端末で文書を見るデモがあったらしい。
ケータイwatch:mmbiがマルチメディア放送の番組配信デモ(写真も)

電子雑誌・電子新聞は発売日に同一ファイルを大量に配信しなければならないから、放送電波に載せてしまうのが一番合理的だ。下流側に必要な数だけファイルコピーができるからだ。

福岡のユビキタス特区では、すでにCSKと西日本新聞によって、新聞データを放送方式で配信する実験が行われいる。

西日本新聞:マルチメディア放送 福岡市で公開実験

この実験では、ホームサーバーのような受信・蓄積装置を用意している。

これらの方式は、共通ファイルは放送方式で、個別データファイルはネットで送るようだが、問題は放送方式が数億円単位の使用料がかかるため、購読者が十分増えてからでないとペイしないことだ。それを待っているうちはネットによる個別通信を使わざるを得ないが、それによってネットの価格低下が進んでしまう。
固定端末は有線に移行させる、いわゆる「ネグロポンテスイッチ」とも逆行してしまう。

電子書籍の本棚  内田樹:街場のメディア論



電子書籍には、「本棚」がないという欠点があるという。

本棚には、このような本を読んだ人間として他人から思われたい、自分でそうでありたいという願望が込められている。いつかはこれらの本を読んでしまっているという意味で「前未来形(未来完了)で書かれている」という。
だから、本棚の本がすべて読み終わった本であることはない。読んでおかねばならないと買った本だ。出版を支えてきたのは、このような「虚飾の本棚」のための「読書人」の虚需要ではないかという。

「虚飾の本棚」は旧制高校的教養主義の特徴だ。昔ほどではないにしても、本読み人には共有されていると思う。「サルでも分かるエクセル」をデスクに堂々と並べている人は、間違いなくサル並みの人だ。

ところが、電子書籍賛美派にはこの感覚がない。
影響力のある書評ブログで有名な小飼弾は、「こんな本を読んで感心してしまうのだ」と心配してしまうほど、駄本を躊躇なく並べているし、「電子書籍の衝撃」の佐々木俊尚は「月間30冊から40冊読む」と公言している。速読できる本しか読んでいないし、それを公表するのをためらわない。ヤフーニュースの奥村倫弘は、自著に「書くことは好きではない」と書いて、なるほど、だからこんな文なのだろうと読者に思わせている。正直すぎ、見栄がない。読書とはデータ処理で、本を買うことは「消費」だ。

これからの出版業界を支えていくのが、本の消費(需要)なのか、虚飾の本棚なのかは分からない。虚飾の本棚のコロラリーとして、いつでも簡単に手に入る本は結局いつまでたっても買われないことになるかもしれない。ただ、硬派の名門出版社が電子書籍に消極的なのは、薄々、実需で「カラマーゾフの兄弟」が売れている訳ではないと知っているからではないだろうか。


著者はブログで有名な神戸女学院教授。2年生向けメディア論の講義録。

耳折り箇所
  • 潜在能力が開花するのは、自分のためというよりも、自分に向かって懇請してくる他者の切迫
  • ラジオの本質的反骨性は何より「コストが安い」ということに支えられている
  • 質保証の基本はPeer review。メディアがメディアの批評を控えたら、誰が質保証をするのか
  • 厚労省からナースに「『患者さま』と呼びましょう」と通達   本当か?
  • 言葉から個人が欠如する  高田渡の「僕は貧乏人には同情しない」
  • カミュ「真に深刻な哲学的問題はひとつしか存在しない。それは自殺である」
  • 商取引の比喩では論じられないもの  社会的共通資本(国家管理や市場条件に左右されてはならない) 惰性の強いシステムに委ねる
  • 電子書籍の優位性 紙ベースでは利益が出ない本を読めるようにする
  • 電子書籍の問題点 書棚がない
  • 著作権  本を読む人ではなく本を買う人しか考えていない

開票データの共同集計 National Election Poolとは

国政選挙の開票速報には、莫大な人的リソース、システム費用がかかる。
分析のノウハウは約1年半に1度しか必要とされないから、「遊んでいる人員」がない組織にはノウハウが蓄積されない。
即時性が生かせる電波・デジタルメディアには速報ニーズがあるが、印刷メディアには数回ある締め切りの瞬間しかニーズがない。ニーズとリソースが一致しないから、開票速報は、放送メディアの費用負担で、新聞などのプリントメディアによって実施されている。

唯一の例外は、投入するリソースとノウハウの蓄積が段違いの水準にあるNHKだ。先日の香川知事選では、「龍馬伝」終了直後に「県内27投票所で出口調査を行った結果、浜田恵造氏の当選が確実になりました」と報じている。投票所の選定に自信さえがあれば、約3000人程度のサンプルで10%以上の差で当確を打つようだ。

数年前から、国内のメディア各社で集計合同化の話があるが、蓄積されたノウハウが異なるうえ、アメリカほど経営が切迫していないから、思いつき話程度にとどまっている。ただし、読売+日経の合同世論調査(実査だけ合同する)のように、いつ始まってもおかしくないと思う。

アメリカの共同出口調査


アメリカでは1960年代から三大ネットワークが出口調査+集計システムによる当打ち競争を続けてきたが、膨大な費用負担に耐えきれなくなり、(離合集散を経て)2000年の大統領選挙に向けて、ABC,CBS,NBC,CNN,FOX,AP共同で特別目的会社Voter News Serviceを設立した。実務主体は、出口調査を創始したといわれるMurray Edelman。
ところが、フロリダ州のゴアとブッシュの当確打ちで大混乱になり、続けて、2002年の中間選挙で集計システムがダウンして稼働せず、同社は解体された。

しかし、2年ごとに選挙はあるのだから、ニーズはなくならない。2003年には、National Election Poolが設立され、APが集計を、調査会社Edison Media ResearchとMitofsky Internationalが予想システムを担当することになった。

NEPも特別目的会社で、データ集計と当確打ちのための統計資料を参加各社に配信する。情報漏洩を防ぐため、開票当日は、担当者は外部と連絡ができないように缶詰にされるらしい。当確そのものはNEPではなく、各社の(胸に辞職願を秘めた、哀れな)担当者が行う。システムによる予想では誤判定は一度もないらしい。

出口調査は、調査会社が過去の投票結果を使って層化無作為抽出した地区で行われ、集計される。全米で3000人程度のアルバイト(主に大学生、2人1組)が使われるらしい。
NEPは1)事前世論調査データ、2)出口調査データ、3)開票速報データを使って最終結果を予測(Projection)する。不在者投票(absentee ballots)も電話調査や選管発表で分かった範囲で組み込まれている。

当日の当確は、事前世論調査と出口調査で大差(10%以上の差)がついているような場合、投票締め切り直後に打たれる。
差が小さい場合、例えばCNNが出口調査と集票結果を統合した計算モデルを使って予想するように、各社が知恵と度胸を競うことになる。接戦(too close to call)の場合は、集計結果のみを使った速報合戦になる。

データ収集の合同化は、後日の公表にも繋がるメリットもある。たとえば、エモリー大学のElectronic Data Centerでは、選挙結果のデジタルデータが集積されている。

Lorem ipsumとは

欧米では、印刷物やWebのデザインを確かめるため、Lorem ipsumで始まるラテン語ダミーテキストを使う。人間の文字認識能力が、画像解析と意味分析をほぼ同時に行ってしまうため、デザインそのものを切り離して検討できなくなるからだ。

Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipisicing elit, sed do eiusmod tempor incididunt ut labore et dolore magna aliqua. Ut enim ad minim veniam, quis nostrud exercitation ullamco laboris nisi ut aliquip ex ea commodo consequat. Duis aute irure dolor in reprehenderit in voluptate velit esse cillum dolore eu fugiat nulla pariatur. Excepteur sint occaecat cupidatat non proident, sunt in culpa qui officia deserunt mollit anim id est laborum.

もっとも、Lorem ipsumが使われるようになったのは戦後のアメリカらしい。グラマースクールでラテン語を叩き込まれた世代なら、何となく読めてしまうような気がする。童話や小説の字面ではない。

日本語や中国語には失読症(Dyslexia)が少ないが、それは表意文字の脳処理がアルファベットと根本的に違うためだと考えられている。
ならば、日本語版Lorem ipsumはあり得るだろうか?
ダミーテキストを生成するサイトならある。

ブラウザChromeで翻訳を選ぶと、外国語のサイトでも同じデザインの日本語版を自動生成できる。
機械翻訳の日本語はむちゃくちゃだ。でも、どうにも印象の異なる、インチキページになってしまう。

自分だけかもしれないが、Lorem ipsumでは克服できないような、文字体系の壁があるような気がする。
  • NYTimes
  • 日本語
  • ヒンディー語
  • 繁字体

匿名情報源をどう表記するか

NYTimesのPhil Corbettが、社内向けに送付したメモで、匿名ソースをどう処理すべきか、原則を示したそうだ。
Gawker:New York Times Warns Newsroom on Anonymous Sources
この種のガイドラインは毎年更新される。日本では「匿名情報源の信頼性」の件が参考になる。

【なぜ匿名か】
  • not authorized (to speak) 権限がないから
  • because of the sensitivity of the issue 微妙な問題ゆえ
これらの定型表現は読者になんの情報も与えない。匿名性を確保するという前提条件を守りながらも、名前を明かせない理由を書くべきだという。
  • out of fear for his safety
  • out of fear of retaliation from X X氏の報復を怖れて
  • because parties to the negotiations had promised to keep them confidential 守秘義務があるから
  • because the company has threatened to fire workers who speak to the press マスコミに話すと解雇すると脅されているので
  • because Politician X insists that his aides not speak to reporters 政治家X氏は秘書に話すなと指示しているので
  • to avoid antagonizing Official X
  • because disclosing grand jury testimony can be illegal 法廷証言の公開は非合法なので
【匿名情報源の信頼性】
匿名情報の信頼性を読者が判断できるような情報が必要になる。情報源との関与(その場所に出席した、準備した、書面を見た)、情報源の動機・利害(その問題への賛否、会社に解雇された、過去に対立がある)などを明記すべきだという。

【編集者への報告】
最低でも1人の編集者(デスク)が、情報源の正体を知っていなければならない。その信頼性に関して記者との交わしたやり取りを記録しておくべきである。

【過剰使用の禁止】
匿名情報を多用すると信頼性が失われる。記事の核心部分に関して、匿名情報以外では確認するすべがない場合に限るべきだ。参考情報や関連情報、些細な発言引用について使ってはならない。特に個人攻撃になるような場合。

次世代AppleTV発表 脅威の配信能力と価格設定

生中継された映像(Clickすると解像度が分かります)

アップルが1日、次世代AppleTVの概要を発表した。手のひら大の装置で、LAN(無線かEthernet)でインターネットに接続し、動画を居間のHDテレビで再生する。99ドル。
ハードディスクなどの記録装置を持たず、すべてをクラウド上(インターネット)で管理するという点で、何でも録画して取っておくホームサーバーとは全く発想が異なる。

問題は利用料金で、
  1. 映画はいわゆる「封切り」が4.99ドル(時間が経つと値下がりする)24時間再生制限
  2. CMを抜いたテレビ番組が0.99ドルでFoxとABCが参加する
  3. iTunesによる動画販売
  4. ビデオレンタル大手Netflixの会員サービス
が用意されている。

来月にも始まる運用は北米と英独、オーストラリアだけで、日本は入っていない。恐らくしばらくは無理だろう。この価格水準を他のサービスと比べると、差は歴然だからだ。少なくとも、レンタルビデオ店は太刀打ちできない。(Being Digitalのネグロポンテ教授の予言は15年にして実現した)
日米の有料動画サービス
Hulu大手メディア主導の動画配信サービス無料(当該週のみ)NBC,ABC,Fox
Hulu Plus月間9.99ドルで連続ドラマ通し
Netflixレンタルビデオ大手月間8.99ドルで映画・テレビ(郵送DVDサービスも使える)。WiiやPS3などでも閲覧できる
アクトビラ対応地デジテレビ映画300-600円。PSPやBluerayに2回書き出し可能。
TSUTAYA TV対応地デジテレビ映画新作450円、旧作350円。48時間再生制限
NHK On DemandPC向け再放送(アクトビラやKDDI光TVでも出口がある)見逃し放題パック月間945円、個別番組315円前後(長さによる)
フジテレビOnDemandPC向け再放送ドラマ1話315円(8日間)、全話1575円など
日経によると、グーグルも「ユーチューブ」で一部映画の配信を始めたのに続き、サービス拡充に向けて大手映画会社との交渉を進めているらしい。
アップルが日本のテレビ、映画会社を引き込めるかどうかは分からない。自慢のiTunesだって、いまだにSonyレコード(つまり松田聖子が松田聖子だったころの松田聖子)は参加していない。番組制作会社が専用コンテンツを提供するとしても、果たしてペイするかどうか。

AppleTVはH.264最大720画素でフルハイビジョンではないが、帯域は少なくとも3MBps程度になる。一方、例えば、フジテレビOnDemandは2.0Mbps(1280画素)、アクトビラは12Mbpsを推奨している。
冒頭の写真は、新設されたAppleTVの設備(metrix.apple.comらしい)を使った記者発表会生中継のスクリーンショット(1920×1080)で、動画としては十分の解像度がある。再生中のネットワーク使用はピークで5Mbps程度だった。アップルがすでに巨大なCDNを準備していることがわかる。恐ろしいことだ。

Deseret Newsで大規模リストラ

ユタ州第2位のデゼレットニュース(ソルトレーク市)が、従業員の43%にあたる85人の解雇を含む大規模なリストラを発表した。発行人と編集局長も解任されるようだ。

読者がプリントからデジタルへ移っていることに対応することが目的で、取材部門は、同じ持株会社にぶら下がっている放送局KSLの取材部門と一体化され、「ユタ州最大の編集局になる」らしい。モノは言いようだ。
編集顧問委員会が設置され、メンバーには「イノベーションのジレンマ」のクリステンセン教授も加わるらしい。

デゼレットニュースの母体はモルモン教団(LDS教会)で、1850年創刊のユタ州最古の新聞。オーナー家がカトリックのライバル紙、ソルトレークトリビューン(13万部)と1952年からJOA(共同印刷)を開始し、不仲ながら共存してきた。経営母体にも関わらず、新聞としては営利企業。
ソルトレークトリビューンはMediaNewsに売却され、そのMediaNewsも今年1月に破綻している。

10月にドイツで世界編集者フォーラム


世界編集者フォーラムの年次総会が、10月6日からドイツ・ハンブルグで開かれる。今年のテーマは「ニュースのエコシステム」。次世代の編集者は、4つのプラットフォーム(印刷、オンライン、モバイル、タブレット)と5つの文体(記事、速報、ポッドキャスト、動画、ソーシャルメディア)のマスターが必須になるという。

グーグルとの共生関係、記者トレーニング、クオリティージャーナリズムのマネタイズなどのセッションがある。ギュンターグラスのサイン会もあるらしい。

日本からも朝日新聞の沢村記者が「マルチメディア編集局」のパネラーとして登壇するようだが、マルチメディアの最先端を走る欧米メディアに交じって、何か話せることがあるのだろうか?

Update:会社の自己紹介という感じだった。日本の新聞社の外信部筆頭デスクの英語がどのようなものか聞ける貴重なビデオ。(1時間過ぎから)
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